起業家応援行政書士 徳山孝一のブログ -446ページ目

ジェニファー・ジョーンズ死去

アメリカの女優ジェニファー・ジョーンズさんが、お亡くなりになりました。



一般的には「慕情」が有名ですが、個人的には「終着駅」が好きです。



監督はヴィットリオ・デ・シーカ。



「靴みがき」や「自転車泥棒」といった作品で有名なネオリアリズモの

創始者のひとり。



その社会主義的とも言える作品を作ってきた監督がアメリカ資本と

手を組んで作った作品が、この「終着駅」。



なんと衣装はクリスチャン・ディオール。



相手役はモンゴメリー・クリフト。



どういう物語かと言えば、アメリカの人妻とイタリア人の青年との

ラブストーリー。



今風に言えば「不倫」の話です。



ただ、この映画には「不倫」の文字は似合いません。



言うならば「情事」。



好きだけれど、別れなければいけない二人の苦悩が、終着駅の

舞台設定と相まって、とても切ないドラマとなっています。



また主演の二人がとても上品なので、ともすれば下品になりがちな

話をとても品のある映画にしています。



この「終着駅」という題名ですが、これは日本での題名で、原題は

「テルミニ駅」。



ローマにある駅の名前そのままで、なんの感銘もありません。




この映画はイタリア・アメリカ合作ですが、アメリカ版の題名はさらに

ひどい題名で、直訳すると「アメリカ人の妻の不謹慎」。




英語は得意ではないので、原題を書きますと「Indiscretion of an

American Wife」となりますので、英語が得意な方は訳してみてく

ださい。



それにくらべると日本での題名「終着駅」のなんと素晴らしい事。



原題より日本で付けた題名の方が優れていることは、度々あります

が、これもその例ですね。



路線の「終着駅」と、二人の運命の「終着駅」。



脱帽です。



それとこの映画の特徴の一つとして挙げられるのが、描かれている

ドラマの進行時間と実際の映写時間が一致していることです。



このせいで観客は、ある種ドキュメンタリーの手法とも言える演出

により、臨場感が感じられるわけですね。



まるで二人の情事の現場を、そして別れの現場を目撃しているような。


素晴らしい映画でした。



そして素晴らしい女優でした。



ジェニファー・ジョーンズ。



合掌。