今日、『星の迷宮へのいざない』を占うようにパッと開いたら、

意味深な

意味深な

こんな言葉が目に飛び込んできた。

107ページ。

 

 

女主星あなしのほし

弥生時代の女王たち

哀しき土蜘蛛

神夏磯姫かむなつそひめと田油津姫たぶらつひめ

 

 

女主星というのは、金星のことだ。

金星は一番星で、

はなのほし

と、呼ばれた。

一番の、最初の、始まりの「はな」である。

「そんなことはハナから信じてはいないのだ」のハナ。

これは胡語( 胡人の言葉 )なのだそうな。

神代のころは「女を以て主とな為す」で、一家の主は女だった。

つまり、国にも卑弥呼のような「女王」がいたわけで。

神夏磯姫も田油津姫も、そういう時代の女王だった。

彼女たちは

土蜘蛛

と呼ばれたが、

それは手足の長い、

製鉄・製銅の技術をもつ異国からの渡来人だったからだ。

大和政権とはまた違う、蹈鞴( たたら )の女王たちの王国が確かにあった。

土蜘蛛は穴に棲む──

と、言うけれど、本当のところ、どうなんだろ?

穴に棲む?

異国から来た製鉄の民が?

おそらく違うのではないか。

蹈鞴の工人のことを「穴師」と言うから、

そこらへんが、ねじれて、そう伝わったのかも知れない。

神夏磯姫も、

田油津姫も、

その運命は過酷で、

田油津姫に至っては神功皇后を暗殺しようとして失敗し、

最期は返り討ちにあって命果てた。

土蜘蛛と呼ばれた、

女王たちの哀しい物語はいくつもある。

 

 

 

 

景行天皇の頃。

そういう悲劇が多くあったと。

そう言えば、夢でその時代のことを見たことがある。

夢の中でわたしは傍観者で「目」だけになって浮遊し、ヤマトタケルを追っていた。

彼は水車のある、水の豊富な美しい村へ行き、そこを通過するが、

村には出迎える者もなく、しんと静まり返っているのだ。

彼は哀しい思いのまま、

歩いて

歩いて

とうとう北の果ての海辺にたどり着いた。

そこには流木に腰掛けるアイヌの男女がいて、

彼らはヤマトタケルと会話するでもなく、ただそこに座っていた。

ヤマトタケルは何をするでもなく、アイヌの男女に背を向けて立っている。

その孤独。

その試練。

彼の中に流れる血の半分は、

おそらく大和政権が「土蜘蛛」と呼ぶ、

そういう者たちとあまり変わらない血なのだと。

ふと、そう思った。

海人族

航海技術

渡来集団

龍蛇の祭祀

ヤマトタケルの血にはそういうイメージがある。

鬼は

鬼を以て

制す。

父の景行天皇のように彼らを討つことは、自分の血の半分を否定すること。

そんなジレンマが彼の中にあったのだろう。

あくまでも、これは夢の話だけれども。

歴史にはそういうことは、一切書かれてはいないけれども。

そういう不思議な夢を見た、というお話。