「はぁぁぁ~……」
ため息が自然と出る
仕事を終えてスタッフルームへと向かうが乗り気になれない。
呼び出された相手は以前、ジヨンとの仲を否定された親友だから…
ドアの前でもう一度大きなため息をつく。
ガチャ
ドアの前で躊躇してるとヨンべがドアを開けた。
「あぁ。終わったんだ。」
「失礼しま…す」
緊張する。
ジヨンと2人きりより緊張する。
しかも何言われるかわからないから余計ドキドキする。
「あのさっ…」
「はい?」
何何何?
「その…」
……ヨンべ…心なしか顔紅い??
話を終えたヨンべは部屋を出て行こうとする。
「あっ!愛梨さん!」
「はい?」
「2人っきりで話してたことはジヨンに内緒ね。」
「えっ?…はい!?」
ヨンべはいつもの穏やかな表情を見せて部屋を出て行った。
緊張したけど…ヨンべの事少しわかった気がして少し近づけた気がする。
ヨンベに渡された紙切れを見つめる。
「素直に…かあ…」
ヨンべに言われた事を考えてみる。
私は携帯を取り出すと、紙きれを見ながらある人に電話をした。
コール音もそこまでしないうちに相手は出た。
*✩*✩*✩*✩*✩*✩*✩*✩*✩*✩*✩*✩*
今日の撮影はイライラしたけど、最後は愛梨がそばにいてくれたからなんとか気持ち良く撮影できた。
「は~い!お疲れ様です」
スタッフの掛け声と共にばらつくメンバー。
それぞれ携帯をチェックしている。
俺はこの後はオフで予定なかった。
愛梨をチラッと見る。
俺がわがまま言ったせいで積み重なっていた仕事を片付けていた。
「ヨンべ~この後ヒマ?」
「えっ…あぁこの後ちょっと用事あるんだ」
…なんか怪しい
「えぇ~まさかデートとか??」
「…そんなんじゃないよ。」
「そっか…つまんない~」
家にいても仕事しちゃうし、1人だと眠れない。
特に用事もないし、………だからって飲みたい気分でもない。
「とりあえず、素直に家帰ろ。」
俺は独り言の様に呟いた。
部屋を出るとき再び愛梨を見る。
愛梨も頑張って仕事をしているみたいだった。
途端に仕事をしている愛梨を見たくなった。
俺は辺りを見渡して、隠れて見れる所を探す。
「やっぱ愛梨終わるまで待ってよ♪」
仕事をする彼女の様子を2階から眺める。
完全なる恋する乙女だ。
でも彼女を見ているのは飽きない。
仕事の最中、ヨンべが入り口で待ってるのが見えた。
「なんだよ~用事あるんじゃなかったの?」
すると、愛梨が荷物をもって出ていくのが見えた。ヨンべと鉢合わせしたみたいで何か話している。
「珍しい組み合わせ。」
2人は話した後ヨンべはそのままスタッフルームへと消えていった。
その数分後…
「お疲れ様です!」
愛梨の元気な挨拶と共に少し様子がおかしかった。
俺は急いで1階へと行き愛梨の元へと向かう。
そこで俺は信じられないものを目にする。
愛梨が入ろうとしている部屋からヨンべが出てきたのだ。
「あっ終わったんだ。」
ヨンべはそう行って愛梨を部屋へと誘導した。
思わず隠れてしまった。
まさか…!
長年信頼していた親友。
俺が彼女を想ってるのは知っているはず。
気持ちの整理が出来ないまま部屋の前へと足を進める。
ドアノブに手をやるがドアを開けた時の目の前の光景に耐えられるだろうか……。
まさかとは思うが、もし脳裏に浮かんだ光景が飛び込んできたら……?
ドアノブに置いていた手を離し、俺は部屋の通路を曲がった壁にもたれかかった。
数十分もしない内に部屋のドアが開く音が聞こえた。
「~ジヨンには内緒ね」
初め何を言ってるか聞こえなかったけど、
『ジヨンに内緒』
その単語に落胆する。
部屋の中からは元気な愛梨の声が聞こえた。
*✩*✩*✩*✩*✩*✩*✩*✩*✩*✩*✩*✩*
相手が電話に出たけど返事がない。
「もしもし?」
『………』
あれ?間違えてかけちゃった?
私は一度電話を切って紙を見ながら番号確認し、もう一度かけ直す。
ガチャ
「もしもし?」
『……………。』
こっちの声聞こえてないのかな?
「もしもし…?……………ジヨン?」
『……今仕事中?』
「へっ?」
突然の質問に間の抜けた返事をしてしまった。
それと同時にヨンべの言葉を思い出す。
「う…ん。今終わった所。」
『………へぇー今ねぇ………』
…ジヨンの様子がなんだかおかしい。
それと同時に部屋の明かりが消えた。
「えっ?!!」
…誰か……いる?
「ここで何してるの?」
電話での声と部屋の中の人物との声がリンクした。
「っジヨン?」
部屋の中が真っ暗で携帯の明かりでお互いの位置がわかる程度だった。
「俺だと何か不都合でも?」
ドアの付近にいたであろうジヨンの声が近くで聞こえた。
いきなり腕を掴まれる。
「っっっ??」
彼は怒っているのかその手は力強かった。
「ふっ……何ビクビクしてるの?」
それにいつもの優しい彼の声ではなかった。
まるで、半年前の空港での時みたいに……
そのままの状態でソファに押し倒された。
掴まれていた腕を上に持ち上げられる。
「っジヨン?…どうしたの?痛いっ」
「どうしたの?…はっ…俺が聞きたいよ。」
言葉の意味がわからなかった。
暗くて見えなかった部屋の中も、目が慣れてきてジヨンの輪郭ははっきりとしてきた。
ジヨンがどうゆう表情かは見えなかったけど。
「…早くこうしておけばよかった。」
ジヨンはそう呟くと同時に、首筋に電撃がはしった。
自然と反応する身体。
「っ…やっ…」
「…嫌そうには見えないけど?」
私の抵抗と反してジヨンはさらに下へと進めていった。
その行為に思わず身体は反応してしまう。
「きもちいい?」
ジヨンが甘い声で耳元を囁くので更に反応してしまう。
好きな人に触れられるのは嬉しい。
嬉しいけど…今日のジヨンは…
怖い。
「…っひゃぁっ…」
ジヨンが耳を舐め回すので変な声が出てしまった。
口元に手を持っていこうとする行為をジヨンは阻止した。
「…いやらしい声。………もっと聞かせてよ。」
さっきみたいな怖さはなかったけど、気持ちのこもってない声だった。
ジヨンは私の顎を持ち上げるとそのまま私に深くくちづけをした。
