先月の「化粧」の独演に続き今月も名演夜の部の観劇に出かけました。金山ビレッジホール。コロナがなければコールJOY で出演予定のあった会場です。「命(ぬち)どう宝」という劇団文化座特別公演でした。
ちょっと平和ボケの私には緊張感ある舞台で刺激的でした。戦後の沖縄復興、日本復帰に尽力された瀬長亀次郎と阿波根昌こう氏にスポットをあてて構成されたお芝居でした。愛しいおばば佐々木愛さん熱演でした。マサおばあの沖縄はまだ基地から完全に解放されずに問題を抱えたままなことに同じ日本人として無関心すぎたことを反省させられました。
歴史のテキストからの知識として瀬長亀次郎さんは日本復帰に尽力されたと聞いていましたが、劇中でとてもひかれたのは白幡大輔さん演じるあはごんしょうこうさんの存在でした。常に自分の身の丈のスタンスで困難に立ち向かう姿に心ひかれました。「乞食行進」「沖縄の土地を守る会」「伊江島生活協同組合の設立」などどれも身近なところから一歩づつ課題をクリアし自宅敷地内に「反戦平和資料館ヌチドウタカラの家」を開館されたことなど今頃初めて知りました。反米抵抗運動やその政治活動が沖縄返還を実現に努力された亀次郎さんより個人的にはとても惹かれる素晴らしい人だったんですね。実物のお写真みてすごくまじめで実直そうで嘘つかない苦労人に見えました。沖縄返還のころ私は東京の銀座で外資系の会社に勤め必死で働いていました。政治を目を向ける暇もなく日々満員電車で通勤し、仕事をこなすことで必死だったころでした。今日本の政治は大きなビジョンもなく経済回復のためお金をばらまいている残念な状況があります。だれも正面からおかしい、本当にそれでいいのかといいません。一官僚や個人が少しくらい声高にこんなんでいいのかといっても全然だめです。マスコミも大谷選手の偉業にかまけて知らんぷりです。本当は私たち一人一人がおかしいと子供たちの借金をふやすなと声高に発言し、真剣に政治家を選ぶべきなのでしょう。でもこの国の今の政治家は国民のための政治をという使命感もなく仲よくてをつなぎ寄り合って大企業やリッチな一部の国民のほうを向いて仕事しているようなところがありますね。まあどこの世界でも自由主義でも共産主義でも同じこと所詮権力を持った人間がやることはおのずと似てきて変わり映えしません。私たちは流されるままの日常を置かれた環境の中で一生懸命生きるしかないのですから。
かっこいい政治家はいりません。まじめに政治一筋ゴルフ三昧に陥ることなく国民のことを第一に考えてくれる亀次郎さんやしょうこうさんの出現が待たれます。終演後、涙を流している高齢の女性が何人かいらっしゃいました。本当に久しぶりに心ゆさぶられた時間でした。劇団文化座の皆さんありがとうございました。名演、今月も主人の代わりに観られて感謝です。