東京の端っこ在住。
21才のフリーター兼通信制大学生長女を筆頭に、高3、中3(2024年現在)3人の娘を育てるアラフィフ女子。
特筆すべき点もないありふれた日常を、独断と偏見でぶった斬る???娘たち曰く「見た目はオバさん、心はオジさん。世の中の常識が通用しない、サバイバル系不死身の過激派」らしいです。
お暇なときにちらりと覗きに来ていただければ幸いです。
こんにちは。
清々しいほどに、いつも大好きなテギョン君を追っている侍ままんです。
昨日は、次女の高校のクラス懇親会とPTA運営委員会のため、高校へ行って来ました。
クラス懇親会はわずか8名の参加でしたが、少数ゆえかなり突っ込んだ話が出来て非常に有意義でした。
時節柄、話題は自然と大学受験の話になったのですが、どういう偶然なのか、8名集まったうちの6名が3人きょうだいを抱える母であったため、受験の話題とは言いましたが、もっと突っ込んで言うとメインテーマは『お金の話』となったのです。
とにかく大学に行かせようにも金がない
皆さまはお気付きかと思いますが、このテーマの口火を切ったのは、私です。
いや、実を言うと、今までにもクラス懇親会で進学先の話が出ることは多々ありました。ですが大抵『本人が行きたいところにいかせてやるのが一番ですので、、、』といったようなきれい事を並べて終わってしまうのが常でした。
次女が通う高校は美術の専門高校です。さすれば進学先を考えた時、普通に考えれば美大に行くのだろうと思われると思うのですが、皆さん美大というのは恐ろしく授業料が高いのです
。
個人的には医学部の次に高いのではないかと思うほどに、とにかく高いのです。
それなのに、誰もが口を揃えて『子どもが行きたいところに行かせてやりたいと思っております。』とか言うんです。
その度に、1人心の中で『いや、無理だって』呟いておりました。
なぜならば私は20数年前に身を持って、私立美大の授業料の高さを痛感し、涙を飲んでいるのですから。普通の皆さんは、意外と美大の金額がハンパないってことをご存じないのですよ
美大生ってなんかオシャレじゃ〜んそんな生ぬるいもんじゃないんですよっ
それでこの度、思い切って『うちは3人子どもがいるので大学はあきらめてくれと言いました。』包み隠さず、過酷な現実を述べてみたのです。
すると皆さん、それまでは平静を装っていたのですが、急に堰を切ったように『実はうちも本当にお金がなくて、大学に行くなら相当お金を借りないといけないのですが、子どもがちっとも理解してくれなくて、、、』というリアルな意見が溢れ出してきたのです。
それで思いましたよ。
皆さん、お金がないって言いづらいんだねって。
私に言わせれば、普通に考えてお金なんかあるはずないんですよ。そもそも、お金があればわざわざ都立高校に来ているわけがないんですから。それを打ち明けられずに、何となく皆んなが行くというのだから『うちも行かせてあげなければ』と、孤独なプレッシャーと闘っていたのだと思います。
それで『うちは長女も大学には進学せずに3年間フリーターをしてまして、今年から通信制の大学に通い始めましたが、学費は普通に通うのと比べて1/3で済みそうです。(順調に単位が取れて4年で卒業できた場合です。)』という告白をしたところ、『え
そんな裏技があるんですか
』思いの外食い付いて来た方がいらっしゃいました。
その方は、やはり3人きょうだいをお持ちで、ご長男が大学3年生で、地方の国立大学に通われているそうなのです。それもやはりお金がないのでどうしても国立で頑張ってくれ、という親の意向を汲む形で地方国立大になったということでした。
『ご長男、家族のために頑張って偉いじゃないですか』
そう言ったら、実はそれがそんなに喜べる状況ではなくて、、、
人生相談の様相を帯びてきたのです。
東北の方の学校だというのですが『とにかく言語が通じなくて、今現在でも全く友だちがいないんです』とおっしゃるのです。
言語が通じないって、、、
どゆこと
その方がおっしゃるには、規模の小さな地方国立大学というのは、全国から学生が集まるというわけではなくて、東京に出られないまたは出たくない、地元またはもっと田舎から来た優秀な子たちの集まりであって、そこは学生のほとんどが東北出身の子たちなんだそうです。
国立大学と一口に言えど、確かに学校によってそういう差はありそうです。
だからって所詮は日本なんだし、言語が通じないわけがなくないと思ったのですが、お話を聞くと、入学早々東京出身であることを理由に『シティボーイ』というあだ名をつけられて、どうやら差別的な扱いを受けることになってしまったようなのです。
それでもしかしたら、わざと周りの人たちが標準語ユーザーには分からない東北弁などで会話をし始めたのかも知れません。
確かに東北弁とか津軽弁とかって、我々には分からないかもしれないと思った。
それにしたって、大学生にもなってそんな幼稚なことをするやつがいるのでしょうか
自分の感覚でいうと、大学の時に初めて出会った『東京の人』というのは、皆んなキラキラしていて、同い年なのに随分と大人びて見えたものです。まさにお蝶夫人みたいなイメージでしたよね。
ですから私などは、どうにか上手く取り入って友だちになり、あわよくば実家に泊めてもらおう、とかそんなことばかりを考えていました。(実際には実家はマンションだから他所の人を泊める余裕は一切ないと聞かされ、がっかりしたものですそりゃそうだ)
こんな国際化の時代に、東京か東北かでいがみ合っている事実があるのだとしたら、驚くしかないのですが、とにかくそこのお宅のご長男は、周囲の人と上手く行かずに、今はほとんど学校に行けていないのだそうです。
かと言って学校の周りに何かがあるわけでもなく、コンビニさえも駅前に1個あるだけなので、家に引きこもっていると言います。
こんなことなら無理して国立にこだわって、地方になんか行かせるんじゃなかった母は後悔しているのです。
確かに知らない土地で、しかもかなりの田舎で、誰も友だちがいないとなれば相当に辛いですよねそしてそれが親の希望を叶えた末の惨劇だったとしたら、親の罪悪感は拭い切れません。
それで我が家の通信制の話を聞いて、そういうのがあるのだったら、今の状況にしがみつかなくても良いのかもしれないと、希望が見えたと仰っていました。
国立大学に入る頭脳があるのであれば、別の大学に転学することは十分に可能でしょう。合わない地にこだわる必要は全くないと思います。
うちの子たちは頭脳はありませんが、どちらかといえば、どこでも誰とでも生きていけるタイプだと思っています。ただそれはやはり、田舎と東京を行き来した経験があってこそなのかもしれません。
大学に行く、と一口に言いますが、確かにそこにはたくさんの困難が含まれていることでしょう。偏差値的な問題だけではないんですね。
何が正解なのか。
行ってみないと分からない、というのが真実だと思います。
ですから、例えちょっとつまずいたとしても、それは失敗じゃなくて経験だと思えば良いのではないでしょうか。
そう考えるとよ。
やっぱり家族の全財産を賭けて大学に行かせる、とかいう捨て身の攻撃はやめたほうが良さそうです。
コケても笑って済ませるくらいにしておかないと、家族が全滅することになりかねません。
子どもの進学問題
中々に難しい課題です
