東京の端っこ在住。
20才のフリーター長女を筆頭に、高2、中2(2023年現在)3人の娘を育てるアラフィフ女子。
娘たち曰く「見た目はオバさん、心はオジさん。世の中の常識が通用しない、サバイバル系不死身の過激派」らしいです。
特筆すべき点もないありふれた日常を、独断と偏見でぶった斬る???
お暇なときにちらりと覗き見下さいませ。
こんにちは侍ままんです。
https://youtu.be/tAfDqT-2BqE?si=LxElOgNh5kCkgKPR
我が家で一番最初に『劇場版ハイキュー!!』を観に行ったのは、長女でした。
彼女曰く
『めっちゃ泣けるから
マジでスポーツするのに予知能力とか、覚醒するとか、そういう余計な要素は必要ないんだって思い知らされるからっっっ』
ま〜そうね。
テニスの王子様とか、そういう作品も結構あるからね。
『それで、どうせスポーツやるんだったら死ぬ気でやれよっって言ってみたりとか、せっかく練習に出て来てる人間に対して、やる気がないんだったら帰れよっって言ったりとか、大会に出るんだったら絶対に勝とうぜっとか、、、、そういうのって絶対に違うって長年モヤモヤしてたんだけど、そういうのが全部浄化された気がした、、、』
そうおっしゃいました。
はい
ここで問題です。
上記のコメントを、過去に長女さんに言ったのは誰でしょう
答え
私です。
そして当時長女さんが所属していたミニバスチームの多くのお母さん方、指導者、皆がだいたい同じような考えでいたと思います。
同級生と比べて体も小さく、運動神経も決して良いわけではなかった、さらには特にスポーツに興味があったわけでもない長女は、母の気まぐれで小4の頃からミニバスを始めました。
私としては、友だちを作るという意味でも出来るだけ社交の場に出て行って欲しかったのですが、学校以外で何かをやるといったら、当時の我々にはスポーツをやるということくらいしか選択肢がなかったのです。
さらには田舎ですから。
男の子は野球、女の子はバスケ、それしかなかったような気がします。
それがね、長女はず〜っとイヤだったんですね。私は長いこと気が付きませんでした。
良かれと思って、雨の日も風の日も、割と休まずに練習や試合に参加させていたと思います。頑張れって言い続けた気がします。
それで長女のあとに『ハイキュー!!』を観た次女に『お母さんも観たほうがいい』って言われました。
次女は割と運動神経が良く、今現在もバレー部ですので、スポーツマンの目線から『やっぱバレーボールってめちゃくちゃ楽しいんだって教わった気がする』という感想でした。
それから次女は三女も誘った。
『三女ちゃんも見たほうが良いって。』
中学に入ってバレー部に入ったものの、1年続けてもサーブが入らず、オマケにルールが全然覚えられないそんな屈辱に耐えてみたものの『私には無理です』白旗を振ってバレー部を辞めた女、三女。
バレーボールはトラウマかと思いきや
『え私はバレーボールは観るのは好きだから観に行っても良いよ。』
そういうわけで長女が東京で『ハイキュー!!』を観て長野に帰った(?)あと、3人でそれを観に行きました。
泣いたね
正直、映画のストーリーに泣いたわけではありません。私がたまらなく切なくなったのは、長女さんが号泣した理由が分かったから。
長女さんは大人から見たら、ちっともバスケが上手にならなかったけれど、それでもバスケがキライじゃなかったんだと、今になって知りました。
だけれども上手じゃないと、大人は『もっと頑張れ』って言う。上手に出来ないと『やる気がない』って言う。それがたまらなくイヤだったんだ。
本人は楽しくやっていたのに、大人は『やる気がないならやめろ』とか言う。
それがイヤだったんだ。
だから小学校を卒業する時に言ったんだ。
『バスケから得られたものは何もない、だから二度とバスケ部には入らない』って。
すごくない
小学生が3年間続けたスポーツを終えた時、言った言葉がそれだったんです。
当時も驚いたよね。
『え得られたこと、、、
何もないの、、、』
何かは、あるんじゃない
でも何もなかった。
得られたのは行き場のない負の思いだけだった。
長女は当時から気付いていたんですね。
上手くならなくても良い、ただ楽しむだけのスポーツがあっても良いんじゃないの
勝たなくても良い、やること自体に十分価値があるんじゃないの
だけど、それを理解してくれる大人はいなかったんです。ごめんよ長女さん。
母さん今、初めて君の思いに気付いたんだ。過去に戻って謝りたいよ。
やる気がねえ日もある。
別に好きってわけでもないけど、何となくやってるヤツもいる。
でも全部が楽しくないわけじゃない。
猫背の【孤爪研磨(コヅメケンマ)】
彼の中にかつての長女を見た気がしました。何となくやってるヤツも、認めてあげれば良かった。
今でも長女はバスケがキライだとは言いません。高校の時、体育の授業でバスケをやれば、未経験の人よりはずっと上手いと言って嬉しそうでした。
バスケはキライじゃなかった。
でも、バスケを取り巻いている人が皆んなキライだったそうです。
怖いですね。
大人の責任とは、思った以上に重いのです。
だけれども、21歳になった今。
『ハイキュー!!』のおかげで心が浄化されたと言っています。自分は間違っていなかった。間違っていたのは大人たちだった。
それが確信に変わったのかな
結局最後に勝つのはたったの1校。
あとは全員敗者なんだ。
だからってやらないってヤツはいないんだ。
勝つか負けるかってのは、ただの結果に過ぎず。大切なのは楽しいかどうか、それで良いんですね。
ありがとう『ハイキュー!!』
キミが、私の過去の過ちと長女さんの心のしこりを、洗い流してくれてくれたんだ。
次女は高校を卒業しても、社会人バレーでもやろうかな???って言ってます。
三女は、ハイキューを観たら益々バレー部やめてよかったって思った私は断然やるより観る派それを確信したようです。
『劇場版ハイキュー!!ゴミ捨て場の決戦』観る人によって感想は様々です。
個人的にはスポーツものといっても、それほど熱すぎず、説教臭くもなく、割と等身大の高校生の思いを反映しているんじゃないかと思いました。
そう、これはすこぶる『今っぽい』スポーツ漫画と言えるでしょう。
何より、試合中に指導者がほとんどしゃべりません。(原作の漫画の中では普通に色々言っているみたいですが、、、次女談)
昭和の大リーグ養成ギプスに疑問を感じたあなたには(笑)是非お勧めしたい作品です。今は指導者じゃなくて、選手が自ら考える時代なんだねえ。
オバはん日々、勉強です。
長女が長野から帰ってきたら、過去の過ちを認めて謝らないとね。