こんにちは侍ままんです。
先日のことです。
次女の中学校で『薬物乱用ダメ絶対』の講習会があったそうです。
次女は場所が体育館だということで
どうせ眠くなるだけのつまらない映像教材を見せられるんだろうな、と思っていたそう。
そしたら3人の講師の方がやってきて、そのうちの一人が発した第一声が
『ボクの父親は
ボクが中学生のとき自殺しました。』
だった。
え〜〜〜〜〜〜〜
この時、朝の8時半。
ほとんどの生徒が、半分寝ぼけまなこだったに違いない。そこに食らった先制パンチ。
薬物使用の恐怖を訴えるべく
中学校を訪れた3人のうち2人は、実際に覚醒剤の使用で逮捕され、現在更生施設で治療を受けている当事者だったそうです。
まさか当事者が学校に来るとは。
『薬物乱用ダメ絶対!!』
可愛らしいアイドルが微笑んでいるポスターからは絶対に得られない臨場感を、生徒たちは味わったはずです。
うちの次女など帰宅してから、その日に聞いた話の一部始終を報告してくれましたよ。
『普段の授業も、それくらい集中して聞いたらさぞかし賢くなるだろうに。』
そう思えるくらい、生徒たちは興味を持って彼らの話に耳を傾けたはずです。
私が又聞きした話を、手短に述べさせていただきますと
まず中学生のときに父親が自殺したというAさん。父親の自殺をきっかけに、中学生のとき覚醒剤に出会ったという。
どこで出会ったんだ??!
疑問は尽きませんが、詳細は不明です。(又聞きなので、、、)
その後、覚醒剤の使用がきっかけで母親には縁を切られ、それから後の人生は覚醒剤を得るために、窃盗や万引に明け暮れる日々。
中学生から始めた覚醒剤で、警察に初めて捕まったのは27才のときだという。
衝撃ですよ。
逮捕されるまで十余年。
その間、誰にも救ってもらえなかったという事実。
親に見捨てられた子どもたちの行く末が、いかに孤独で過酷であるかを物語っています。
警察!!
もっと早く捕まえてやってくれようっっっ!!!
ごく普通の家庭で育っていれば、彼の人生はまるで違うものだったはずです。
もう一人のBさんはAさんとは真逆のタイプ。
中学からエリート校に通い、そのまま大学も名門校へ。ところがその名門校には闇がはびこっていて、表ではみな優等生を決め込んでいるが裏では薬の売買が常態化していたという。
どこの大学だよっっっ
そうは言っても、どこの世界でも無関係な人は無関係ですから。一部の人の間で、ということなのでしょうけれども。
恵まれた環境で育っても、満たされない思いってあるのでしょうか。
有り余る経済力の元で、娯楽として使われた覚醒剤。
Aさんとは随分事情が異なります。
AさんとBさんは、実に対象的な2人だと思いますが、
人生が辛くても辛くなくても
得られる『高揚感』と『行き着くところ』は【同じ】。
それが薬物の本当の怖さなんだと思いました。
長女の友人も、予備校などで遅い時間に繁華街を歩いていると、知らない人にしょっちゅう声を掛けられると言っていたそうです。
普通の高校生のそばにも薬物が。
薬物は遠い世界にあるものではないようです。
孤独な人たちにとっては、それが「良いものではない」と分かっていても、『薬物』が人と人とを繋げる唯一のツールになっているのかもしれません。
違法な薬物を介さなくても
誰かと繋がり合える社会を作る
それが理想ではありますが
簡単そうで、難しい問題です。