こんにちは侍ままんです。




間にラブコメスイーツを挟みながら、ようやく見終わりました。

パク・ソジュン主演『梨泰院クラス』。

もはや任侠映画じゃないの??っていうほどの義理と人情、血と汗と涙な展開でしたね。


テーマが【青春とビジネス】の割には、かなりのバイオレンス要素を含み、「う〜ん近ごろのイケてるビジネスマンがやたら体を鍛えたがるのはこのためだったのかアセアセ
ビジネスに格闘技が必須であることを、やたらと納得してしまった今日この頃。(笑)


ひとつお断りしておきますが、ここからの感想は「ふつう」ではありません。(笑)



悪しからず口笛



この作品、見終わって最初に感じたのは
「時代は変わったのね。ぼけー
という諦めにも似た確信。


昔はね、お姫様はお城で眠っていれば、通りすがりの王子様が勝手にキスをして起こしてくれました。そして結婚式を挙げて末永く幸せに暮らしましたとさ。

はい、現代。

悪魔に呪われた王子様の、呪いを解くのがお姫様の仕事。呪いを解くため、王子様と一緒になってラスボスを倒します。その後は生涯に渡って王子様を励まし褒め称え、ときには叱りながら支えていくのです。お姫様に寝ている暇はありません。



これが「梨泰院クラス」のあらすじです。ウインク



主人公パクセロイのでっかい夢を支えるのは二人のお姫様、スアとイソ。夢がデカすぎて、お姫様1人じゃ足りなかったんだよね。(笑)


スアはどちらかと言えば古典的な要素を含む白雪姫タイプ。「いつかお金持ちになって私を迎えに来てね。」とは言いつつも、自分でガンガンに稼いで、もはや誰も迎えに来なかったとしても全く困らない地位を築いているキャリアウーマン。

それなのに「迎えに来てねキラキラ」と言っちゃうあたりが、かなりしたたかな恐るべき女です(笑)。

あんたが稼ぐ分を養おうと思ったら、男のプレッシャー半端ないよっっっ!!
古典的にみせかけて、めっちゃハードルを上げることで男のやる気を引き出す“スーパーあげまん”と言えるでしょう。


一方イソは「王子様は私が守るのよ!」神のお告げによって祖国を守るジャンヌ・ダルクタイプ。とにかく自分で戦いたい。

王子様は誰にも渡さないわ!!

とにかくなんでもやってくれるので、王子様は特にやることはありません。たまにお姫様を狙ってやってくる悪者を追い払うのが唯一のお仕事です。


作品を見る限り、ビジュアルを鑑みてもスアが「アメ」でイソが「ムチ」だと思っていましたが、これ実は逆ですね。

スアは自ら敵陣に入ったにも関わらず、セロイの恋心を利用して「助けに来てラブラブ(もっとBigになりなさい)」という無茶振りをすることで、叱咤激励をする「ドSムチ」。

イソはキツイ言葉を放ったりするので、一見ムチに見えますが、実務的なことを全てやってくれて、セロイに求めるものは何もない。「私を好きになってくれれば何でもしてあげるわ。ラブラブ」超ド級のアメじゃないの!!?



この全く正反対な、二人のお姫様の「アメとムチ」による尽力のおかげで、セロイは次々と成功を手にしていきます。
実質、セロイそんなに大したことやってないからね。(笑)


二人の美しい姫が、気付けば勝手に事を進めてくれている。実にうらやましい。


これはビジネスマンに人気が出たはずよ。口笛



あれよ、ちょっと人魚姫的なのね。
王子様の知らないところで、すげえ頑張って泡になって消えたお姫様。王子様は何も知らずに幸せに暮らしましたとさ。

おい!!王子!!少なくとも気付けよっっっ!!ムキーってやつ。(笑)




でね、最終的にセロイとイソがくっつくのですが、スアの立ち位置がずーーーーっと謎でした。かなり初期からセロイはスアを好きだと言っていた。でもそれに対して「私も好きよ。」って多分1回も返したことがないの。でも明らかに好きなのよ。

何なの?この子???滝汗

って皆さん思ったと思います。



これ、私気付いちゃった。
スアはセロイが好きだったんじゃないの。
スアがずっと慕っていたのはパク部長、つまりセロイのお父さん。
恋心とまでは言いませんが、スアはセロイを想う以上に、彼のお父さんに恩を感じていたのです。
つまりスアがセロイに抱いていた想いというのは、「おじさん。私がおじさんの代わりにセロイを立派な男にしてやるわ。」お父さんへの恩返し。

つまりは代理母の心境だったのではないでしょうか。

だからセロイから「好きだ」と言われても、対等な立場で「私も好きよ」とは言えなかった。好きだけど、それはやっぱり「おじさんの息子として」の好きだったんじゃないかと思います。
【おじさんの形見を大事に育てる】
きっとスアにとってセロイはそういう存在だったんだと思えてなりません。

セロイも途中から、自分たちのそういう関係になんとなく気付いていたでしょう。
二人にキスシーンがないのが何よりの証拠で、二人には男女の仲を越えた絆があるのです。


そう考えると、なぜスアはセロイがあんなにも憎んでいた長家(チャンガ)にわざわざ入ったの?という疑問も解決します。

スアはセロイの不祥事によって、不当に解雇されたパク部長の無念を晴らすため、パク部長がやるはずだった仕事をするために、長家に入ったのではないでしょうか。

スアにとって長家はおじさんがいた場所。セロイとは違って〈長家=会長〉〈長家=悪〉という簡単な構図ではなかったのかもしれません。

事実、パク部長がいなくなった長家は徐々にダークサイドに染まっていくわけですが、パク部長がいた頃にはそこまで真っ黒な組織ではなかったはずなのです。

パク部長の意思を継ぎたかったスア。次第にダークサイドへと落ちていく長家。それを目の当たりにしたスアは、自らの非力を呪いつつ「おじさんごめんねえーん」ついに滅びの呪文【バルス】を使って長家を滅ぼしたのです。


あの子はバカどもからラピュタを救ったんだよ。


あれ?
これ、スアちゃん1人でもラピュタ滅びたんじゃね??滝汗



いやいや、、、セロイも頑張ったってアセアセ
相当死にそうになってるから!!



兎にも角にも。
女性の皆さん!!もはや我々は、森でねている場合ではないようです。ぶー




以上、侍ままん流「梨泰院クラス」でした手