東北行の二日目。

今回の目標は去年教えていただき初めて見れたカリガネを自分で見つけてみる事。

この日は昨年見た場所と最近のネットで見た情報をもとにした場所を探すことに。

伊豆沼と蕪栗沼の間、結構駅からは遠く歩きまわるしかなさそう。

とにかく仙台から始発に乗り梅ヶ沢駅で下車。

当たりを付けた場所の方へ歩いていく。

 

①歩き出してまもなく朝霧のせいか虹がかかる。今日の成果が吉兆である前触れ、と思いたい。

 

②周囲の雑木林ではカケスやカシラダカの姿も。

 

一時間あまり歩いた頃、この辺り一体かと目星をつけた田んぼに着く。

端の方から田んぼで休んでいるマガンの群れを見つけてお目目にリングのあるのがいないかをただただ探す。

しかしこれが単純なようで難しい。

だいたい田んぼに降りているマガンはだいたいが寝ているか、食べ物探しで顔が見えない。

田んぼも二番穂が伸びてマガンの姿を遮っている。

おまけにうっかり近づきすぎると飛ばれる。まったく面倒。

 

③マガンの群れを見て歩くがこれが難儀。ハクガン?と思って見たらなんと猫。

 

④どのあたりで警戒レッドライン越えかわからず飛ばれたり。悪戦苦闘。

 

とにかくじっくり見てみないと分からない。

車道農道をジグザグ歩きでとにかく見かけた群れを確かめに行く。

 

遅々として進まぬ歩みながら周辺に見える田んぼの半分近くをうろついた頃、突然周囲のマガンが一斉に飛び出しそして飛び回る。

何事かと思い上を見ると爆音を響かせながらヘリコプターが頭上を飛行していく。

 

⑤周囲をマガンが飛び回る中、向こう正面から頭上を越えていく機影を見ながら脳裏に浮かぶのは「ワルキューレの騎行」。難儀なこっちゃ。

 

しばらくするとマガンは落ち着いたか思い思いの場所に着地した。

しかしごちゃごちゃにシャッフルされたようなものでどれが見た群れか見てないのか全く分からん。これが本当の「ご破算」だ。

 

今更元の場所から一から見て回る気にもならずそのまま先に進んでいく。

探し始めてかれこれ二時間ほどたち、気が付いたらうろ覚えながら去年見かけたあたりに差し掛かる。

道路わきの小さな群れを眺めると、なんかお目目に輪っかのあるのがいるように見える。

慌てて近づきすぎないようにしてカメラでよく眺めてみる。

マガンもいるが何羽かは黄色いアイリングに小さめでピンク色っぽいくちばし。

確かにカリガネだ。

二十羽ほどの群れで何羽かはマガンのようだが大半はカリガネのよう。

こちらを見て気がついてはいるようだったが他に人のいない状態でお食事&休憩タイムだったのかそのままの場所にとどまっている。

 

⑥ようやく見つけたカリガネ。他に人がいないのでじわじわ近づいてみる。

 

去年は遠かったのとすぐにマガンと茂みに紛れて落ち着いて見れなかったので今回はそっと少しづつ接近しながら写してみる。

その途中で何羽か警戒したのか突然飛び出したがまだ半分以上とどまっていた。

 

 

 

⑦やっぱり警戒されたか一部に飛ばれてしまう。

 

しかしまだそれなりの距離があったものの自分の方から離れるように移動したかと思うと一斉に飛び出していった。あ~残念。

 

⑧同じような写真ばかりだが次自分で見つけられるかと思うと枚数が増えてしまう。

 

探し回った時間に比べれば気持ち的にはあっという間だったがとにかくなんとか自分で見つけて今まで引っかかっていた宿題が片付いたような気分だった。

 

⑨初日は電柱ノスリかと思えばこの日は電線ノスリ。電線?

 

無事にカリガネも見れたことでその次はまたひたすら歩いての蕪栗沼へ。

二時間近く歩いて到着は昼過ぎ。

沼の水面のカモは遠く、オオヒシクイは寝てばかり。

(トモエガモ、この日も見れないと思ったらオナガガモの寝ている群れに紛れているのを見つけた。どこ見てたのやら)

 

⑩いっぱいいるのはいいけれど、寝てるのをじっと見ているのは修行か。

 

チュウヒはこの日もおちょくるように突然の低空での出現。

結局一枚もまともに写った画像のないという始末。

 

⑪チュウヒは惨敗。ハイチュウの塒入りも見たかったけど闇夜に土手道を転げ落ちずに見れる自信はもちろんない。

 

ただ前日と違い周囲の田んぼに行っていたマガン、オオヒシクイの群れが帰ってきて沼に着水する様子が見れたり、前日はちょい見だったベニマシコを見たりといった調子。

多少の不調はカリガネが見れたことで気分的には帳消しといった感じか。(適当)

 

⑫朝夕でなくても一斉に飛び出し沼を出入りするのを見れることもある。結構な迫力。

 

 

⑬だいたいがボツになるのはわかっているが、目に入るとパチリ。条件反射。

 

 

⑭前日のリベンジというには微妙なベニマシコ。ジョウビタキは藪の中。エナガの群れには振り回され楽しいけど悔しい。

 

西日が傾くころ沼の周囲の土手にはハイイロチュウヒの塒入りお目当ての方が列をなすのを横目にぼちぼちと撤退。

もう少し頑張って前日のように暗くなるまでの雁行を見たいところだが朝から一休みもせずの「歩け歩け」。

ジグザクだの戻ってはまた進みだのの繰り返しで久しぶりに20キロ以上歩いたようだ。さすがに疲れたので前日より一本早い列車に乗りに瀬峰駅へ。

 

⑮全然別の場所でまたしても電線ノスリ。この地の流行なのか。

 

⑯瀬峰駅手前でツグミのご挨拶。(写真はイメージです)

 

疲れたが気分は軽い。鳥が見れた見れないの違い一つでこんなもの。まったく調子がいい。

 

さらにおまけ。

家に帰って画像を整理していたら、探し出して最初のころマガンだけだと思って写した中にあれアイリングのある子がいるやん。

やっぱり粗忽だった。

というか何年間何枚偶然にでもと撮りまくっていたのに一枚もなかったのに。

見つけたとたんにこんな偶然があるかいな。

見れなかった鳥が一度見たら見やすくなるという、このカリガネも鳥見あるあるなのか。そんな馬鹿な。。。。。。

 

 

⑰二時間歩き回ってやっと見つけた!と、思う前に見ていたカリガネ。

もう何年同じことをやって一枚もなかったのに。恐るべし鳥見あるある。

 

最終日は伊豆沼。はたしてどうなるやら。疲れて手抜きになりそう。