西原無量シリーズの第12巻。
本作は4つの短編から成り立つ短編集です。
いつもはミステリーや、大きな事件など話の展開に重きが置かれていますが、短編では大きな事件などはおこらず、日常生活をする主要登場人物の様子や心理描写が丁寧に描かれており、いつもと違って新鮮な感じがします。
「佐々木家の庭、掘るべからず」
「あの時代に続く空」
「神がかりの少年は笑った」
「縄文カフェへようこそ」
の4編からなります。
思わずウルっときたのは、「あの時代に続く空」。土人形にまつわるミステリーですが、謎解きだけでなく、人の心の中に潜む想いを浮上させ、浄化していく物語。人はいろんな想いを抱えて生きているんだなぁ、と感慨にふける、そんなお話でした。ウルっときた後に、クスッと笑えるオチがあるのも、なんかいいなぁ。今日も鬼の手は絶好調です(笑)。
無量の親友である忍の、いつもは見られない表情が見られるのも短編ならではですね。
長編シリーズの閑話休題的な短編集。楽しかったです
。
