祖父が営んでいた印刷所を、孫の弓子が再び営むことになった「活版印刷三日月堂」。三日月堂を訪れるお客は活版印刷や活字を通して、心の奥底に眠っているわだかまりを溶かしていくハートフルストーリーです。

「世界は森」「八月のコースター」「星たちの栞」「ひとつだけの活字」の4編が収録されています。

どのお話も心温まるお話で、読後ほっこりします。活字や活版印刷がきっかけで、人に話したことのない悩みや心の奥底にあるわだかまりを見つめ直し、一歩前に進む成長物語でもあります。
お客だけでなく、店主である弓子さんも一緒に成長しているのがまたいいですね。

活版印刷については、マルティン・ルターの宗教改革くらいしか知らなかったので、活版印刷の技術的な面は新鮮でした。

12月15日に発売された『大人の科学マガジン』が活版印刷三日月堂の特集を組んでいて、ふろくに手動式の「小さな活版印刷機」が付いてくるとのこと。活版印刷三日月堂の世界が体験できる面白い試みですね。

活版印刷三日月堂は既刊3巻なので、続きを読むのが楽しみです。