「コンビニたそがれ堂」シリーズの第5作目です。

表紙絵の画家が、早川司寿乃さんからこよりさんに変わっていたので、表紙絵を見た時、コンビニたそがれ堂の本だと気づきませんでした。それくらい表紙絵の雰囲気が変わっていましたが、中身はいつものコンビニたそがれ堂です。

本作は、神無月である10月のお話しが詰まった作品になっています。
神無月、その名のとおり、コンビニたそがれ堂の店主である狐の神様は登場しません。代わりに、アルバイト店員の猫の妖怪、ねここが店番をしています。そのためか、いつもの不思議な感じにどことなく哀愁を帯びた作品になっている気がします。
狐の神様が陽なら、猫の妖怪が陰と言ったところでしょうか。このしっとりした話も、味があって好きですね。

5編の短編が収録されていますが、その中で「夏の終わりの幽霊屋敷」が気に入りました。
ひょんなことから、叔母さんから風早の街のお屋敷を相続した主人公が、お屋敷で、自分の半生を振り返り、原点を見つめ直す話です。お化けと共にww。
番外編として、主人公の叔母さん話も読んでみたいですね。

コンビニたそがれ堂で見つかる欲しいものは、ちょっと不思議で感動的なものが多いのですが、この作品はちょっと毛色が違っていましたね。モノより、アルバイト店員のねこことの会話に意味があるようです。

あとがきで作者が書いていましたが、次作は狐の神様である店主が戻ってくるそうです。
次作では、狐の神様のお出かけ話が聞けるのかしらん。楽しみですね。