32編のショートショートストーリーを、メルヘンちっくな優しい色彩の絵で飾られた本です。
絵本とは違い、文章がメインではありますが、絵を観るだけでも癒されます。
32編のストーリーは内容が様々で、出てくるまで何味かわからないドロップ缶のような楽しみがあります。
癒される話、切ない話、不思議な話、ほの暗い話、美しい話、笑い話、スカッとする話、等。
ホラー染みた話もあるけれど、スプラッターのようなホラーではないので安心して読めます(←挿し絵が血まみれってことはありません
)。どの話も素敵なのですが、昔ばなしの創作後日談が面白かったです。
「真説耳なし芳一」は、昔ばなしに登場する亡霊たちは実は悪者どころか、良い者だった!?とか、
「大岡裁き」は、嘘をついた女性はひねくれ者ではあったが悪人ではなかった!?とか、
「天の羽衣補遺」では、天女は健気な恋する乙女だった!?、とか、
クスッと笑えて面白いです。
そして、もう一編。
「鏡の中の旅立ち」は、今の私の背中を押してくれる作品でした。2ヶ月近く、決断を保留にしていた案件があったのですが、この作品を読んで決断することにしました。
ずっと躊躇っていたことをたった4ページのショートストーリーで決断させるとは、小説の力ってすごいですね。
一編が4~5ページなので、ちょっとお話読みたいなぁ、癒されたいなぁという方におすすめです。
