「コンビニたそがれ堂」や、本の修復士「ルリエール」のある風早街で、戦前から続く老舗の花屋「千草苑」のお話です。
ちょっぴり不思議で、深くて、そして優しい話が多い風早街シリーズですが、
この花屋の話は私にとって、少々重い話でした。
4つの短編からなっていて、最初の1編を読むのに数日かかってしまいました。
あとの3編はスムーズに読むことが出来ました。
最初の1編を重いと感じた理由は、生きること・死ぬことについて、否応なしに考えさせられてしまうからです。
心のど真ん中を射ぬかれてしまう、そんな感覚がして、なかなか読み続けられませんでした。
全体的に生と死がテーマなのかしら、と感じます。
死者の想い、残された者の想い。
それらの想いが交錯するとき、魂の救済が行われるのかしらん。
個人的には、「夏の怪盗」の短編が好きでした。
一枚の絵が、怪盗の人生を変え、そしてその絵の画家の心も変えていき、優しくほっこりした気分になりました。
