前回に引き続き、沢村凛さんの作品を読みました。
「黄金の王 白銀の王」を読んで、他の沢村作品も読みたいと、買っていた積み本です(笑)。
この「あやまち」は、長編恋愛ミステリーとあるように、恋愛とミステリーの二つを同時に楽しめる、一冊で二度おいしい作品になっています。
女主人公の心の迷いや、喜び、不安など、ささやかな心の変化をわかりやすく書いており、等身大のOLに共感を感じました。
ミステリアスな彼に好意を抱きながらも、関係を壊したくないために、謎を保留にしたり、自分の都合の良いように解釈する。
きっと謎が解けたら、二人の関係は終わると、どこかでわかっていたのでしょうね。
この作品は冒頭で、この恋の行く末を述べています。
最初に結末がわかっても、なぜそういう結末になったのかが知りたくて、また、彼らの犯したそれぞれの「あやまち」が知りたくて、読み続けました。
タイトルが平仮名で「あやまち」と書いているので、なんとなく軽い間違いくらいかなと予想した私。
読み終わった後、「あやまち」ってそういうことなのね、と納得しましたが、もう一人の私が突っ込みを入れました。
それ「あやまち」どころか、れっきとした犯罪だろっ!
尾行したり、尾行されたり、疑ったり、疑われたり。
最後まで、楽しめる作品でした。
おまけですが、この文庫版の解説は、最後に読んだ方がよいと思います。
なぜなら、解説というより小説の要旨だからです。 285頁の長編小説の要旨を、8頁で収める筆力はさすがだと思いつつ、これ、もう解説じゃありませんから(笑)。
もし読書感想文を書くのであれば、解説の8頁を読めば感想文が書けます(笑)。
違う意味で、本当に最後まで楽しませてくれた作品でした。
