この本を読み終わった時、思わず深いため息と共に、全身が硬くなっているのに気がつきました。

アクションシーンはほとんど無いのに、
緻密で地道な人間掌握術にハラハラドキドキ。

早く続きが読みたい、
この先どうなるのだろう、
主人公2人の目論見は達成されるのだろうか、
と続きが気になって、途中で結末を読んでしまいました(笑)。


内容は、長い間、翠(すい)の国の2つの一族、鳳穐(ほうしゅう)と旺廈(おうか)が覇権争いを繰り返し、現在は鳳穐が国を治めている。
このまま争いを続けていては、翠は滅ぶと危惧した鳳穐の頭領(王)は、この争いに終止符を打つため、旺廈の頭領(王)にある提案をする。
その提案を実行することは、両者にとって、長く厳しい道のりの始まりだった。
「国を守り、育むために、なすべきことをなす」。
長岐にわたる争いで生まれた2つの一族の怒り、悲しみ、憎しみ、復讐心。それらを乗り越えて、二人の王はいかに国を導いていくのか。


個人的には、苦労性である鳳穐の王が好きです。
ただ国を想い、民を想い、国のために全てを捧げる姿勢が胸苦しく、いとおしいです。

結末は、賛否両論ありそうですね。
私はこの結末もありだと思いますが、不憫だとも感じます。

いえいえ、不憫なんて失礼ですね。
彼らは己のなすべきことをなしたのですから。

王とは何か、国を治めるとは何かについて、いろいろと考えさせられる一冊でした。