この本を知ったきっかけは、とある雑誌の本の紹介記事でした。

表紙の蒼さが印象的で、また紹介記事に「結末は賛否両論ある」ように書かれていたのが気になり、読みました。

読後、賛否両論ある結末について、私個人の意見ですが、この結末はありだと思います。

人生何が起こるかわからない。それが人生。

と書くと、いかに波瀾万丈な人生を過ごす話のように聞こえるかもしれませんが、ほとんど波風がたちません。かといって、順風満帆でもない。
憧れに限りなく近い幻想にすがって、代わり映えのしない毎日を浪費していく主人公たち。そんな主人公たちの心の機微を、筆者は細かく描写しています。

大きな事件はほとんど無いし、場所もほとんど変わらない。それでも、340ページもある小説とは、いかに内面的なことに焦点をあてているかがわかりますね。

ド派手な演出、ハラハラする緊張感はないけれど、心の奥底に眠っている何かが静かに呼び覚まされる作品です。

文庫本の紹介に、
『辺境の砦でいつ来襲するともわからない敵を待ちつつ、緊張と不安の中で青春を浪費する将校ジョヴァンニ・ドローゴ。神秘的、幻想的な作風でカフカの再来と称される、現代イタリア文学の鬼才ブッツァーティの代表作。二十世紀幻想文学の古典。』とありますが、文章は読みやすいです。

人生について、仕事について、幸せについて、いろいろと考えさせられる本でした。

「賛否両論ある結末」が気になる方は読んでみてのお楽しみ~♪