今回の本は、男色ものなので苦手な方は読まないでくださいね。

本の裏表紙の要約文には、こう書かれていました。

「学生課で紹介された猫シッターのアルバイトで、一朗は<猫飼亭>なる屋敷を訪れる。家主とその美しい兄弟の奇妙な注文に応えるうちに、彼は不思議な世界をのぞくことになり…庭の桜に誘われた<猫飼亭>を訪れる者たちが見た「極楽」を描く、4つの物語」

その要約文を読んで、どんな可愛い猫が登場するのかと思いきや、ごっつい猫でした(笑)。

猫とは隠語で、受け。
つまりごっつい猫とは、男性同性愛の受けというわけで。

長野まゆみさんというと、少年の繊細さや純粋さを描いた作品が多いので、10年前にこの作品を書いていたとは意外でした。
性的表現や隠語が多く使われていて、表現がはっきりしているな、と感じました。カミングアウトが唐突で、いきなりお色気シーンに突入します(笑)。

ここ2~3年は、「左近の桜」シリーズで、男性同性愛ものを書いていますが、性的表現はもっとぼかしていて読者の想像力を掻き立てる作品になっています。個人的には、「左近の桜」シリーズのほうが好きですね。登場人物が魅力的なので。

あくまでこれは私の意見に過ぎませんが、「猫道楽」を読むより、「左近の桜」シリーズをお薦めしたいと思います。