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平素、核酸医薬ニュースをご愛顧賜りまして誠にありがとうございます。

 

ゲノム編集薬が米国で承認となりました。Vertex Pharmaceuticals社の 血管閉塞性危機(VOC)を繰り返す12歳の鎌状赤血球症(SCD)患者を対象とするCRISPR/Cas9 ゲノム編集細胞療法 CASGEVY™ (exagamglogene autotemcel [exa-cel]) が2023年12月8日つけでFDA承認となりました。

https://investors.vrtx.com/news-releases/news-release-details/vertex-and-crispr-therapeutics-announce-us-fda-approval

Package Insert – CASGEVY:

https://www.fda.gov/media/174615/download?attachment

December 8, 2023 Approval Letter – CASGEVY:

https://www.fda.gov/media/174618/download?attachment

 

また、Bluebird bio社の鎌状赤血球症および血管閉塞イベント歴のある12歳以上の患者を対象とした遺伝子治療薬LYFGENIA™(lovotibeglogene autotemcel)が2023年12月8日付けでFDA承認となりました。

https://investor.bluebirdbio.com/news-releases/news-release-details/bluebird-bio-announces-fda-approval-lyfgeniatm-lovotibeglogene

December 8, 2023 Approval Letter – LYFGENIA:

https://www.fda.gov/media/174617/download?attachment

Package Insert – LYFGENIA:

https://www.fda.gov/media/174610/download?attachment

 

次も核酸医薬ではありませんが、注目のレカネマブ(遺伝子組換え)が2023年12月20日付けで薬価収載となりますので、取り上げたく存じます。原価計算方式で算定されました。

https://www.mhlw.go.jp/content/12404000/001178092.pdf

レケンビ点滴静注200mg(200mg2mL1瓶)・・・45,777円

レケンビ点滴静注500mg(500mg5mL1瓶)・・・114,443円

用法及び用量としては、「通常、レカネマブ(遺伝子組換え)として10mg/kgを、2週間に1回、約1時間かけて点滴静注する。」となっていますので、体重50kgとして計算すると、年間の薬剤料は2,975,518円となります。念のため、審査報告書はPMDAのサイトに掲載されています。ご参考まで。

https://www.pmda.go.jp/drugs/2023/P20230919001/170033000_30500AMX00272_A100_1.pdf

 

2023年12月1日から15日までの「核酸医薬業界情報」は、以下15件です。

 

1.式会社PURMX Therapeutics、横浜キャピタルから第三者割当増資により資金調達を実施(2023/11/30)

 

2.アンジェス株式会社、慢性椎間板性腰痛症治療用NF-κBデコイオリゴDNAの国内第Ⅱ相臨床試験の経過を発表(2023/11/29)

 

3.OliX Pharmaceuticals, Inc.、加齢性黄斑変性症(AMD)を対象とする開発中のsiRNA薬であるOLX10212の良好な第1相試験結果を発表(2023/11/29)

 

4.CSPC Pharmaceutical Group Limited、National Medical Products Administration of the People’s Republic of Chinaが、PCSK9を標的とするsiRNAである原発性高コレステロール血症または混合型脂質異常症成人患者を対象とするSYH2053の臨床試験申請を承認(2023/11/30)

 

5.Wave Life Sciences Ltd.、α-1 アンチトリプシン欠損症に対する史上初の RNA 編集候補 WVE-006 を評価する RestorAATion 臨床プログラムでの投与開始(2023/12/6)

 

6.Merck と Moderna Inc.、KEYTRUDA と Moderna社の治験中個別ネオアンチゲン療法であるV940(mRNA-4157)との併用効果を検証するための完全切除(R0)ステージ II、IIIA、または IIIB(リンパ節転移あり [N2])非小細胞肺がん(NSCLC)患者を対象とする第3相ランダム化臨床試験であるINTerpath-002の開始を発表(2023/12/1)

 

7.Moderna, Inc. と Merck、完全切除後の高リスク黒色腫(ステージ III/IV)患者を対象とするKEYTRUDAと個別化ネオアンチゲン療法であるmRNA-4157(V940)との併用効果を評価する第2b相ランダム化KEYNOTE-942/mRNA-4157-P201試験の追跡データを発表(2023/12/14)

 

8.Zentek Ltd.、McMaster University による最新の前臨床研究において、Omicron XBB 1.5バリアント(Omicron)に対する新型コロナウイルスアプタマー(C19HBA)の高い結合親和性を確認したと発表(2023/11/29)

 

9.広島大学、糖原病Ia型の本邦好発変異を標的とした新規核酸医薬による治療法の非臨床有効性を確認(2023/12/4)

 

10.Sirnaomics Ltd.、第 XI 因子を標的とする開発中RNAi薬であるSTP122G の第 I 相臨床試験におけるコホート 1 の完了を発表(2023/12/6)

 

11.式会社リボミック、滲出型加齢黄斑変性に対するumedaptanib pegolの臨床POCデータを論文掲載(2023/12/4)

 

12.Voyager Therapeutics, Inc.、SOD1筋萎縮性側索硬化症遺伝子治療プログラム(AAVカプシドとsiRNAの組み合わせ)を開発候補として選定したことを発表(2023/12/6)

 

13.タグシクス・バイオ株式会社、テイカ製薬株式会社とのTAGX-0003のドライアイ治療薬開発に向けた製剤開発に関する共同研究開発契約締結(2023/12/12)

 

14.Avidity Biosciences, Inc.、エクソン44スキッピング(DMD44)の影響を受けやすいデュシェンヌ型筋ジストロフィー患者くぉ対象として開発中のAOC 1044の第1/2相EXPLORE44™臨床試験からの健康ボランティアを対象とした安全性データを発表(2023/12/13)

 

15.Bio-Path Holdings, Inc.、難治性/再発性急性骨髄性白血病(AML)患者を対象とするBP1002の第1/1b相臨床試験における用量漸増部分の最初の用量コホートの完了を発表(2023/12/14)

 

今年も大変お世話になりまして誠にありがとうございます。来年は「龍の年」、色々な意味で挑戦の年となりそうです。引き続き、核酸医薬ニュースをご愛顧賜れば幸いです。

 

皆さま、良いお年をお迎えください。では、また来年!!

 

野澤拝