ジェシカ (韓=제시카・英=Jessica/本名:ジェシカ・チョン[Jessica Jung]/韓国名:チョン・スヨン(韓=정수연・英=Jung Soo-Yeon/漢=鄭秀妍/1989年4月18日~)は、アメリカ合衆国の韓国系歌手兼ファッションデザイナー及び編集者。女性アイドルグループ「少女時代」の元メンバーで、メイン・ヴォーカルを務めていた。

 

 

 

1989年4月18日、ジェシカ・チョンことチョン・スヨンは韓国系アメリカ人として生まれる。アメリカ合衆国サンフランシスコ出身。

 

 

2000年、家族で来韓して出かけていた際、SMエンタテインメントの関係者に妹のクリスタルがスカウトされた。後に両親とSM関係者との会談の場が設けられた際に一緒にいたジェシカもスカウトされ、家族全員で韓国に移住。長い期間、レッスンを受け、結局7年半の練習期間を経る。なお、妹のクリスタルは2009年9月5日に4人組女性アイドルグループ「f(x)」(朝: 에프엑스/エフエックス)としてデビュー。

 

 

2005年、SMエンタテインメントは男性アイドル・グループ「スーパージュニア」のデビューを成功させると、次なるグループとして「女性版スーパージュニア」を構想。練習生の中で「スーパーガールズ」と呼ばれる11人組の仮グループが結成され、ユナ、ユリ、スヨン、ヒョヨン、ジェシカ、ソヒョンの6人がメンバーとしてレッスンを重ねていった。社内でのショーケースを通して何度かメンバー交代が行われる。

 

 

2007年夏、最終的に、ユナ、ユリ、スヨン、ヒョヨン、ジェシカ、ソヒョンの6人に、ティファニー、テヨン、サニーの3人が加わって、「少女時代」が結成された。SMエンタテインメントはBoAや東方神起など、歴代人気アイドルを輩出してきた大手事務所であるため、大型新人グループとしてデビュー前から注目を集めていた。グループ名の「少女時代」には「少女たちの時代が来た」との意味が込められており、韓国で「ソニョシデ」(朝: 소녀시대)と発音されるため、「ソシ」と略される。漢字圏では少女時代の現地読みで呼ばれており、英語圏では英語訳「Girls' Generation」(ガールズ・ジェネレーション)が用いられる。また、少女時代のローマ字表記「So Nyeo Si Dae」の頭文字を取って、「SNSD」と表記されることもある。

8月1日、“また巡り逢えた世界”(朝=다시 만난 세계・英=Into the New World)で少女時代のメンバーとしてデビュー。

 

同年、同じ韓国系アメリカ人でメンバーに選ばれたティファニーとともに、ケント外国人学校を卒業。

 

 

2008年、ジェシカはティファニー、ソヒョンとのユニットで“悪いお兄さん”(오빠 나빠)をリリース。

 

 

2009年、芸人パク・ミョンスとのユニット「ミョンカドライブ」にて“冷麺”(냉면)をリリースし、人気を博す。

 

同年、ジェシカはミュージカル『キューティ・ブロンド』でヒロイン役を演じる。

 

 

2010年8月1日、ユニバーサルミュージック・ジャパン傘下のナユタウェイブレコーズからシングル“GENIE”で日本デビュー。

 

8月25日、少女時代は東京・有明コロシアムでショーケースを行った。当初は1回だけの公演の予定だったが、ファンからの要望が多かったため3回に増えた。

10月にリリースされた少女時代の日本における2枚目シングル“Gee”は1週間でおよそ6万6000枚が売れ、日本人以外のアジア女性グループで初のオリコン・シングルウィークリーチャート2位を獲得した。

 

同年末、少女時代はこの年の『第52回日本レコード大賞』で新人賞、『第25回日本ゴールドディスク大賞』でニューアーティスト・オブ・ザ・イヤー(最優秀新人賞)を受賞した。


2011年3月11日に発生した東日本大震災に際しては、被災地へ向けたメッセージを公式サイト上に掲載した。この震災の影響で5月から予定されていた日本ツアーの日程が変更されたが、新たに3公演が追加された。

4月、3枚目のシングル“MR.TAXI/Run Devil Run”を発売、オリコン2位。

 

 

6月に発売された日本初のアルバム『GIRLS' GENERATION』は初週約23.2万枚を売り上げ、日本で初めてオリコンウィークリーチャートで1位を獲得した。この売上は同じ韓国出身で事務所の先輩でもあるBoAが『LISTEN TO MY HEART』で記録した初週売上23.1万枚(2002年3月25日付)を9年3か月ぶりに上回り、海外アーティストのデビューアルバムとしては歴代最高の初週売り上げ枚数となった。本アルバムは2012年6月3日までの売り上げがオリコン集計で85万枚以上となっており、韓国のグループの音楽ソフトで史上最高の売り上げである(ソロ歌手を含めても、CD全盛時代に活躍したBoAのアルバムを除けば、韓国の歌手として最高の売り上げ数である)。正味出荷枚数は100万枚を超え、日本レコード協会からミリオン認定を受けた。

 

5~7月、日本初のアリーナツアー「Japan First Tour: Girls' Generation」を開催。大阪、さいたま、東京、広島、名古屋、福岡の6都市で計14回公演を行い、約14万人の観客を動員した。

8月、韓国の女性グループとして初めて日本の音楽フェス「SUMMER SONIC2011」に出演。

9月には「SMTOWN LIVE」の東京公演に参加。

12月、ライヴ映像『JAPAN FIRST TOUR GIRLS' GENERATION』と、アルバム『GIRLS' GENERATION』のリパッケージ版『Re:package Album "GIRLS' GENERATION" 〜The Boys〜』をリリース。

12月31日、「第62回NHK紅白歌合戦」に初出場、“Genie”を披露した。

 

 

2012年6月、日本での4枚目のシングル“PAPARAZZI”をリリース、オリコン2位。MV内ではユナとともにメイン・ヴォーカルを担当。真紅のオフファーショルダードレスに身を包み、持ち前の驚異的なビジュアルを印象づけた。

 

9月に発売された5枚目のシングル“Oh!”とミュージックビデオ集『GIRLS' GENERATION COMPLETE VIDEO COLLECTION』はオリコンのシングルとDVD・BD部門で各々週間1位を記録し、海外アーティストとしては初の同時3冠を達成した。

 

11月、日本での6枚目のシングル“FLOWER POWER”をリリース、オリコン5位を記録した。次いで2枚目のアルバム『GIRLS' GENERATION II 〜Girls & Peace〜』をリリースした。

 

 

同年、KBSドラマ『乱暴なロマンス』にカン・ジョンヒ役で出演。

11月~2013年3月、『キューティ・ブロンド』に再び出演。



2013年2~4月、アリーナツアー「GIRLS' GENERATION 〜Girls&Peace〜 Japan 2nd Tour」を開催。神戸、福岡、広島、大阪、名古屋、新潟、さいたまの7都市で計20回公演を行い、約20万人を動員した。

3月、ミックスアルバム『BEST SELECTION NON STOP MIX』をリリース。

6月、7枚目のシングル“LOVE & GIRLS”がリリースされ、オリコン4位を記録。発売日には大阪のユニバーサル・スタジオ・ジャパンにて少女時代とファンが参加するフラッシュモブの撮影が行われた。

 

9月、オリコン3位になった8枚目のシングル“GALAXY SUPERNOVA”とライヴ映像『GIRLS' GENERATION 〜Girls & Peace〜 Japan 2nd Tour〜』が同時発売された。

 

12月には日本で3枚目となるアルバム『LOVE&PEACE』がライヴの無料招待の特典付で発売され、初週12.9万枚を売り上げ、アルバムで2回目となるオリコンウィークリーチャート1位を獲得した。

 

 

2014年5~7月、アリーナツアー「GIRLS' GENERATION 〜LOVE&PEACE〜 Japan 3rd Tour」を開催。福岡、広島、神戸、名古屋、大阪、さいたま、東京の7都市で計17公演20万人を動員した。

7月23日には、デビュー以来初となるベストアルバム『THE BEST』が発売。8月4日付けオリコンウィークリーチャートで、初登場1位を獲得した。また、翌週も週間1位を獲得し自身初の2週連続1位となった。

 

8月、自身のファッション・ブランド《BLANC&ECLARE》を設立。
9月30日、ジェシカは自身のSNS「Weibo」アカウントで、グループから「強制的に追い出された」と発表した。SMエンターテインメントは後にこれを確認し、ジェシカは少女時代のメンバーではなくなると述べた。同社はまた、少女時代は8人のメンバーで活動を続け、ジェシカのソロ活動は引き続きマネジメントすると述べた。

ジェシカは自身のファッション会社Blanc Groupを通じて声明を発表し、事務所とグループの他のメンバーから少女時代を脱退するよう求められたと説明した。ジェシカが少女時代で最後に歌った曲は“Divine”で、これは日本でリリースしたベスト・アルバム『The Best』のリパッケージ版に収録された。

 

 

2015年8月6日、その後所属事務所との話し合いの末、この日を以ってジェシカはSMエンタテインメントとの契約を正式に終了した。

12月3日、スタースタイル紙『HIGH CUT』のインタビューを通じて「現在、アルバムを制作している」とし、歌手としてのカムバックを予告した。カムバック時期については、「近いうちに」と答えた。
 

 

2016年5月17日、ジェシカはソロ歌手として1stミニ・アルバム『With Love, J』を発売。リード曲“Fly”を含め、アルバム中の多数の楽曲の作詞作曲を自ら手掛けている。また、アルバムの総括プロデューサーとしても参加、アーティストとしてさらに音楽的な才能をトータルに発揮した作品となっている。

 

 

6月15日、ジェシカの公式ファンクラブの名前が「ゴールデン・スターズ」(Golden Stars)に決定した。
8月12日公開の中国映画『那件瘋狂的小事叫愛情』(英題:I love that crazy little thing)に出演。
12月13日、2ndソロ・ミニ・アルバム『WONDERLAND』を発売。同月末までに38,271枚の販売数を記録し、同年のアルバム年間75位(女性歌手17位、ソロ歌手16位、女性ソロ歌手5位)。12月31日までに80,783枚の販売数を記録、2016年のアルバム年間33位(女性歌手のアルバム中5位、ソロ歌手6位、女性ソロ歌手2位)に達した。


 

2017年1月18日公開のWEB短編映画『Two Bellmen 3』に出演。
4月18日、デジタル・ソロ・シングル“봄이라서 그래”(英:Because It's Spring/「春だからそうなの」の意)を発表。

 

4月、米誌『フォーブス』は、各分野で大きな影響を与えた30歳未満の影響力のある30人で構成される「30 Under 30 Asia 2017」リストにジェシカを含めた。

7月の台湾でのミニ・コンサートで、ジェシカはパスポートに記載されている本名は「ジェシカ・チョン」であり、韓国名の「スヨン」は必要に迫られて後日取得したものだと明かした。

7月29日、ジェシカは「On Cloud Nine」と題したソロ初のミニ・コンサート・ツアーを台北からスタートした。彼女はツアーの一環として、ソウル、大阪、東京、バンコクでもショーを開催した。

8月4日公開の中国映画『我是馬布里』(英題:My Other Home)に出演。
8月9日に3rdミニ・アルバム『My Decade』とリード・シングル“Summer Storm”、そのMVを同時発売。ジェシカはミニ・アルバムの6曲のうち5曲の作詞に参加した。

 

 

10月15日に香港で開催される予定だったショーは、台風カヌンの影響で中止された。

 

 

2018年3月3日、マカオで「On Cloud Nine」の最後のショーを開催。

5月、ジェシカがユナイテッド・タレント・エージェンシーと契約したことが明らかになった。このエージェンシーは、音楽、映画、テレビ、スポンサー契約について北米で彼女をマネジメントすることになった。

10月、ジェシカは台湾で「Golden Night」と題した2回目のミニコンサートを開催。

12月14日、ジェシカは韓国のメイクアップブランドAmuse Cosmeticsとコラボレーションしたクリスマス・シングル“One More Christmas”をリリースした。



2019年6月、ジェシカとクリスタルはアメリカで2度目のリアリティ番組を撮影した。

9月26日、ジェシカのシングル“Call Me Before You Sleep”をデジタル・リリース、韓国語版ではラッパーのギリボーイをフィーチャーしている。日本版は10月9日にフィジカル・リリース、三代目 J Soul Brothersのクレイジーボーイをフィーチャーした。同曲はチャチャマローンがプロデュースした。

 

10月2日、日本でファンミーティング「XOXO ジェシカ・ジョン ファンミーティング」を開催し、ガールズグループの公園少女がオープニングアクトとして登場した。

10月19・27日、台湾とタイでショーを開催。

同月、ジェシカはサイモン&シュスターのインプリントであるサイモンパルスとの2冊の本の契約の一環として、2020年秋にデビュー小説『Shine』を出版すると発表、グラスタウン・エンターテインメントは、この小説を海外11カ国に販売し、ACEエンターテインメントのマシュー・カプランがプロデュースする映画化を企画している。

 

 

2020年9月30日、小説『Shine』を発売、10月18日付けのニューヨークタイムズ紙のヤングアダルトハードカバーベストセラーリストで5位に初登場した。

 

 

2022年5月10日、続編の小説『ブライト』を発売。
5月20日~8月5日、ジェシカは、30歳以上の女性有名人が10人組のガールズグループでデビューするために競い合う中国のサバイバルリアリティテレビ番組『Sisters Who Make Waves』の第3シーズンに参加した。最終的に決勝で2位になり、“X-Sister”でデビューした。

ジェシカはまた、ミュージカルリアリティ番組『Sound Like Summer Flowers』にチーム・マネージャーとして参加した。

彼女はその後、シスターズ・フー・メイク・ウェーブの共演者たちと再会し、2022年11月に初公開されたリアリティ番組『シーサイド・バンド』に出演した。


2023年11月7日、ジェシカが11月22日に4作目の長編劇『ビープビープ』をリリースすると発表された。

 

 

 

 

 

 

 

(参照)

Wikipedia「ジェシカ (少女時代)」「제시카」「Jessica Jung」「少女時代」

 

 

 

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