ラーズ・フレデリクセン(Lars Frederiksen/出生名:Lars Erik Dapello/1971年8月30日~)は、アメリカ合衆国のミュージシャン。パンク・バンド「ランシド」のギター兼ヴォーカル担当。

 

 

 

1971年8月30日、ラース・エリック・ダペロが生まれる。アメリカ合衆国カリフォルニア州キャンベル出身。兄は後に『ゼロ・マガジン』のライターとなり、ミュージシャンでもあったロバート・"ロブ"・ダペロ。

 

3歳の時、父親が他界。

その後、母親のミンナ・ダペロ(旧姓:フレデリクセン)に育てられた。母ミンナはデンマーク移民で、ナチス占領下のデンマークにおいて唯一生き残った家族の一員だったが、家族が殺害されるのを目撃するという衝撃の体験をしている。

 

フレデリクセンはカリフォルニア州サンノゼの近くの町キャンベルで育った。

 

1986年、フレデリクセンは音楽活動を開始。

 

 

1991年、フレデリクセンはイギリスのパンク・バンド「U.K.サブス」(U.K. Subs)の英国ツアーに、ギタリストとして参加。

 

 

1993年、アメリカのスカ・パンク・バンド「ランシド」(Rancid)はセルフ・タイトルの1stアルバム『ランシド』をリリース後、プロモーションのためにアメリカ&ヨーロッパ・ツアーを行った。ツアーを終えた頃、ラーズ・フレデリクセンがギタリスト兼ヴォーカリストとしてランシドに加入する。

これによりランシドのラインナップは、ティム・アームストロング (Tim Armstrong/ Vo,G) 、マット・フリーマン (Matt Freeman/B.Vo)、ブレット・リード (Brett Reed/ Ds,Perc,BackVo)、ラーズ・フレデリクセン (G,Vo)の4人編成となった。

8月26日、フレデリクセンが加入したランシドは、NOFXのファット・マイク(Fat Mike/1967年1月16日-)が経営するインディーズ・レーベル「ファット・レック・コーズ」(Fat Wreck Chords)より、シングルEP『Radio Radio Radio』をリリース。

 


1994年6月14日、2ndアルバム『レッツ・ゴー』(Let's Go)をリリース、米音楽誌『ビルボード』の総合アルバム・チャート「Billboard 200」(以下「全米」)に97位で初チャート・インした。ここからのシングルは、"Salvation"が『ビルボード』誌の「 Modern Rock Tracks」チャート(以下「オルタナ・ロック」)21位に入った。

 

リリースに伴うワールド・ツアー後は多くのメジャー・レーベルからオファーが殺到するが、バンドはインディーズ・レーベルにとどまることを選択する。


1995年、それまでレコーディングに1週間以上費やしたことのなかった彼らが、プロデューサーとしてグリーン・デイなどを手掛けたジェリー・フィンを、ミキサーとしてニルヴァーナ、ソニック・ユースなどを手掛けたアンディ・ウォーラスらを迎え、1ヶ月以上をかけてアルバムを制作。

8月22日、3rdアルバム『…アンド・アウト・カム・ジ・ウルブス』(...And Out Come the Wolves)をリリース、全米45位・全英55位をはじめ、各国のアルバム・チャートでランク・インした。さらに、シングル・カットした“タイム・ボム”(Time Bomb)がオルタナ・ロック8位・全英56位と大ヒット、ワールド・ツアーの成功などの相乗効果により、本アルバムはアメリカや日本など各国でゴールドディスクを獲得する。このアルバムからは他に、"Roots Radicals"がオルタナ・ロック27位、"Ruby Soho"がオルタナ・ロック13位でチャート入りした。

 

 

 


1998年6月30日、ブジュ・バントンら多彩なゲストを迎えてニューオーリンズやニューヨーク、ロサンゼルス、ジャマイカ等をまわり、1年以上かけてレコーディングした4thアルバム『ライフ・ウォウント・ウェイト』(Life Won't Wait)をリリース。レゲエやダブを積極的に取り入れた本作は好評価を得て、全米35位・全英32位と前作に続く商業的成功を手にした。ここからは、"Bloodclot"が全英15位、"Hooligans"が全英43位に入った。

 

 

同年、フレデリクセンは恋人のミーガンと結婚したが、後に離婚。


2000年8月1日には原題で再度セルフ・タイトルを冠した5thアルバム『ランシドV』(Rancid)をリリース、全米68位・全英68位をマークした。ここからは、"Let Me Go"が全英48位に達した。

 

本アルバム以降は、ティム・アームストロングが主宰するエピタフ・レコード内のレーベル「ヘルキャット・レコード」からリリースされることとなり、さらにマネージメントからも離れ、まさしくDIYによるアルバム制作を行っていくこととなる。その後、ティム・アームストロングは「トランスプランツ」、マット・フリーマンは「デヴィルズ・ブリゲイド」など、各メンバーのソロ・プロジェクトを開始する。

ラーズ・フレデリクセンは「ラーズ・フレデリクセン・アンド・ザ・バスターズ」(Lars Frederiksen and the Bastards)を結成、ギター&ヴォーカルを担当した。

 

 

 

2001年2月、フレデリクセンの実兄ロブが脳動脈瘤で他界した。

同年、ラーズ・フレデリクセン・アンド・ザ・バスターズは1stアルバム『Lars Frederiksen and the Bastards』をリリース。

 


2002年3月5日、ランシドとNOFXがお互いの曲をカヴァーし合った全12曲入りのアルバム『BYO Split Series, Vol. 3』をBYOレコードから発売。ジャケットは緑とオレンジがある。緑はNOFXが先に収録されていて、オレンジはランシドが先に収録されている。順番が違うだけで中身は同じ。お互いのバンド色が出ており、まるで自分達の曲かの様に思える仕上がりになっている。全米147位・全英75位をマーク。


2003年8月19日、前作から約3年経ち、再びランシドとして復活した彼らは6thアルバム『インデストラクティブル』(Indestructible)をリリース、全米15位・全英32位をマークする。本作のテーマは「死」と「喪失」である。フリーマンは祖母を、フレデリクセンは兄を亡くし、アームストロングは離婚を経験。さらには、ジョー・ストラマー(元ザ・クラッシュ)の死。それらの辛い経験を乗り越え、その先に見えた希望を込めた作品がこのアルバムである。リード・ナンバーでタイトル・トラックでもあるの"Indestructible"は、ジョー・ストラマーとラモーンズのジョーイ・ラモーン、ディー・ディー・ラモーンの追悼の曲でもある。また、“Otherside”は、フレデリクセンの亡き兄ロブの想い出に捧げられている。ここからは、"Fall Back Down"がオルタナ・ロック13位・全英42位を記録。

 

 

 

 

 

 

 

 

2004年、ラーズ・フレデリクセン・アンド・ザ・バスターズは2ndアルバム『Viking』をリリース。

 

 

2006年、ラーズ・フレデリクセン・アンド・ザ・バスターズはEP『Switchblade』をRancid Recordsからリリース。

同年、ランシドからドラマーのブレット・リードが脱退、後任にブランデン・スタインエッカート (Branden Steineckert/Ds,Perc,BackVo)が加入した。



2009年6月2日(日本6月3日)、7thアルバム『レット・ザ・ドミノズ・フォール』(Let the Dominoes Fall)をリリース、全米11位・全英41位。ここから、"Last One to Die"がオルタナ・ロック22位に入った。

 

 

2011年、フレデリクセンは自身がギター&ヴォーカルを担当する新バンド「The Old Firm Casuals」を結成。音源を積極的にリリースする。

 

 

2013年、The Old Firm Casualsは2枚組コンピレーション・アルバム『For The Love of it All...』に参加。

 


2014年、The Old Firm Casualsは7インチ・シングル“Perry Boys b/w Watford Tuxedo”をリリース。

 

同年、The Old Firm Casualsは1stアルバム(LP)『This Means War』をリリース。

 

10月27日には5年ぶり8枚目となるスタジオ・アルバム『…オナー・イズ・オール・ウィー・ノウ』(...Honor Is All We Know)を発売。全米20位・全英45位。

 

同年、新バンド「Oxley's Midnight Runners」をリリース、自身はギターとバック・ヴォーカルを担当した。

 

 

2016年、The Old Firm Casualsは7曲入りEP『A Butcher's Banquet』をリリース。

 

 

2017年6月9日、9thスタジオ・アルバム『トラブル・メーカー』(Trouble Maker)の世界同時リリースを行った。全米23位・全英57位。"Ghost of a Chance"と"Bovver Rock and Roll"をカットした。

 

 

 

2019年、The Old Firm CasualsはLP『Holger Danske』をリリース。

 

 

2023年6月2日、10thスタジオ・アルバム『Tomorrow Never Comes』をリリース、全米126位・全英86位をマークした。ここからは、タイトル・トラック"Tomorrow Never Comes"をはじめ、"Don't Make Me Do It"、"Devil in Disguise"、"New American"、"Live Forever"をカットした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

(参照)

Wikipedia「ラーズ・フレデリクセン」「Lars Frederiksen」「U.K.サブス」「U.K. Subs」「ランシド」「Rancid」

 

 

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