ダニエル・ビダル(Danièle Vidal/1952年6月27日~)は、フランス共和国の歌手。1970年代前半に日本で活躍した。日本語の別表記は「ダニエル・ヴィダル」。

 

 

 

1952年6月27日、ダニエル・ビダルは当時フランス保護領であった北アフリカのモロッコ王国で生まれる。

 

 

シャルル・アズナヴールにスカウトされ、バークレイ・レコードへ。

 

 

1969年、17歳で“Aime ceux qui t'aiment”(汝を愛する者たちを愛せ)というレコードを出して歌手デビュー。この曲はロシアのポピュラー歌手エディタ・ピエーハのカヴァーで、新しくフランス語の歌詞をつけて本国フランスで発売された。

8月20日、日本で“Aime ceux qui t'aiment”は“天使のらくがき”という邦題が付けられ、B面は“恋はどこへ”を収録してキングレコードからシングル発売、オリコン12位を記録した。

 

 

その後、日本語詞を付けた盤も出すなど、ビダルの活動の舞台は日本に置かれた。そのため1970年初頭より、しばしば日本に長期滞在している。当初は歌唱力にやや難があったとの意見があったというが、金髪碧眼で身長155センチと小柄な事からフランス人形のように愛らしいと形容され、フランス語の曲の紹介で大きな人気を得た。日本語の歌のレコードを出すだけでなく、テレビのバラエティ番組にも頻繁に出演、日本のアイドルタレントの観を呈した。本人も親日家である事を公言しており、現在もごくたまにテレビ番組等に出演した際は流暢な日本語を話している。

 

 

1970年1月15日、シングル“カトリーヌ/夢見るわたし”を発売、オリコン24位。

 

3月1日、シングル“カトリーヌ(日本語)/天使のらくがき(日本語)”を発売、オリコン80位。

 

 

3月20日、シングル“小さな鳩(日本語)/今夜もさそって(日本語)”を発売、オリコン74位。

 

 

7月10日、シングル“チャオ・ベラ・チャオ(日本語)/見えない恋人(日本語)”を発売、オリコン75位。

 

11月10日、シングル“ピノキオ/夢見る恋人”を発売、オリコン20位。

 

同年、シングル“ピノキオ(日本語)/雪が降る”を発売。

 

同年、LP(アルバム)『ダニエル・ビダル・ゴールデン・プライズ』をキングレコードから発売。

 

 

時期不明ながら、「ダニエル・ヴィダル」表記で、不二家チョコレートソング“ショコラの歌(日本語)”を歌唱。非売品ソノシート。

 

 

1971年2月、アルバム『ピノキオ/ダニエル・ビダル・ゴールデン・プライズ第2集』を発売。

3月10日、シングル“恋のささやき/虹とうたおう”を発売、オリコン98位。

 

 

7月1日、シングル“オー・シャンゼリゼ/ある愛の詩”を発売、オリコン78位。

 

9月、シングル“オー・シャンゼリゼ(日本語)/小さな貝がら”を発売。
同年、シングル“ジングル・ベル/プチ・パパ・ノエル(英語版)”を発売。

 

同年、アルバム『オー・シャンゼリゼ/ダニエル・ビダル・ゴールデン・プライズ第3集』を発売。

 

 

1972年、シングル“太陽の恋人/夢のひとりごと”を発売。
11月、シングル“別れのくちづけ(日本語)/こなゆき舞う夜(日本語)”を発売。

 

同年、アルバム『別れのくちづけ・こなゆき舞う夜/ダニエル・ビダル・ゴールデン・プライズ第4集』を発売。

 

 

1973年10月25日、シングル“私はシャンソン/チャオ・ベラ・チャオ(日本語)”を発売、オリコン30位。

 

 

1974年、シングル“私はシャンソン(日本語)/天使のらくがき(日本語)”を発売。 9月、シングル“キングコング/恋のためいき”を発売。

 

 

1975年、シングル“メルシー・ボクー/オー・シャンゼリゼー”を発売。

 

 

1976年、アルバム『メルシー・ボクー/ダニエル・ビダル・ゴールデン・プライズ』を発売。

 

 

1978年、シングル“おしえて下さい(日本語)/愛のうずまき(日本語)”をビクターから発売。

 

 

 

1980年、日本のグループ・サウンズ「チャコ&ヘルスエンジェル」(1975年解散)のメンバーであったキーボーディストの柴田功と結婚。男児をもうけたが、後に離婚。

 

 

1996年9月21日、ベスト・アルバム『ザ・ベスト・オブ・ダニエル・ビダル』をリリース。全15曲の収録曲は、1.ピノキオ、2.オー・シャンゼリゼ、3.天使のらくがき、 4.あなたのひとこと、5.カトリーヌ、6.私はシャンソン、7.恋はどこに、8.小さな鳩(日本語)、9.16才の少女、10.パリのお嬢さん、11.リラの花咲く頃、12.パリは燃えているか、13.カトリーヌ(日本語)、14.チャオ・ペラ・チャオ(日本語)、15.母。

 

 

 

 

 

2006年10月25日、ベスト・アルバム『オー・シャンゼリゼ~ベスト・オブ・ダニエル・ビダル』がUniversal Musicから発売。フランス語詞を中心に、“オー・シャンゼリゼ”と“天使のらくがき”は日本語詞ヴァージョンも収録。収録曲全18曲:1.“オー・シャンゼリゼ”、2.“天使のらくがき”、3.“カトリーヌ”、4.“ピノキオ”、5.“恋のためいき”、6.“虹とうたおう”、7.“赤いボンボン”、8.“愛のシャンソン”、9.“私はシャンソン”、10.“ケ・セラ・セラ”、11.“パリのお嬢さん”、12.“恋のささやき”、13.“さよならの涙”、14.“初恋はどこに”、15.“恋はどこへ”、16.“マッキントッシュ卿”、17.“オー・シャンゼリゼ(日本語)”、18.“天使のらくがき(日本語)。

 

 

2019年11月6日、日本のミュージシャンたちとタッグを組んで制作した新録アルバム『RENDEZ-VOUS~ランデブー~』をソニー・ミュージックダイレクトからリリース。米米CLUB/ BIG HORNS BEE のキーボーディストで、2017年よりNHK総合の歌番組『うたコン』の指揮者も務める金子隆博がプロデュース。彼がもう一つのバンドとして活動している星川薫とザ・メロンホーカーズ(キーボード 金子隆博、ギター 星川薫、ベース 六川正彦、ドラム 吉岡優三)のメンバー、そしてバイオリンにレイナ・キタダ、アコーディオンに土屋恵/吉岡りさ(Meg Ree)、田ノ岡三郎 等、現在日本で活動中の旬なミュージシャンとのコラボレーションにより収録。単にノスタルジックなシンガーとしてではなく、PARISとTOKYOのエッセンスが混じり合うようなヴィヴィッドなサウンドを構築する。さらに米米CLUBのジェームス小野田とのデュエット曲“あまいい囁き”も収録。

 

 

 

現在はフランスで暮らし、プロヴァンス=アルプ=コート・ダジュール地域圏ヴァール県のコミューン「ドラギニャン」(Draguignan)にて、パートナーとレストランを経営している。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

(参照)

Wikipedia「ダニエル・ビダル」「Danièle Vidal」

 

 

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