五十嵐 充(いがらし みつる/1969年5月17日~)は、日本のミュージシャン、音楽プロデューサー。元Every Little Thingのリーダー兼サウンド・プロデューサー。

 

 

 

神奈川県横浜市出身。

幼稚園から中学1年生の時まで、エレクトーンを習っていた。

 

中学初期は、ザ・ビートルズ(The Beatles)、ザ・モンキーズ(The Monkees)らの楽曲に夢中になり、洋楽にはまるきっかけになったという。

 

その後はギターにのめりこみ、中学3年生の終わり頃からはアマチュアバンドを組む。

この頃にはHR/HM系バンドの楽曲を聴くようになった。

 

横浜高等学校に進学し、在学中にディスコで聴いたサマンサ・ジルズ(Samantha Gilles)の楽曲からユーロビートに衝撃を受ける。

当時、自身の周りにギター上級者が数多くいたため、ギターを諦め再び鍵盤楽器に集中するようになる。

 

横浜高等学校を卒業後、明治学院大学に入学するが、在学中に音楽活動に専念したため除籍になっている。因みに同大学の著名な先輩には、南こうせつ、斉藤哲夫、遠藤賢司、叶正子(サーカス)、岩沢幸矢(ブレッド&バター)、高見沢俊彦、坂崎幸之助、桜井賢(以上THE ALFEE)、織田哲郎などがいる。また主な後輩には、チバユウスケ、ウエノコウジ、クハラカズユキ(以上元thee michelle gun elephant)などがいる。

20歳の時、「エイベックス」創業者の一人である松浦勝人が当時経営していた株式会社ミニマックスの貸レコード店「友&愛」上大岡店でアルバイトとして勤務。これが縁で松浦と親交を深めていき、後に「友&愛」上大岡店の最後の店長となる。

 

その後、「友&愛」上大岡店が駅前再開発のためプレハブに移設された後、自身もバンド活動を優先するために店長を辞めている。

1993~94年頃、23~24歳の時にバンド活動に行き詰まり、松浦の伝手により「エイベックス」の子会社の制作会社「プライム・ディレクション」のレコーディングスタジオ「プライム・サウンド・スタジオ青山」で夜中に電話番のアルバイトをしながら音楽プロデューサーを志し、音楽創作を始める。

 

1995年、「エイベックス・ディー・ディー」のディレクターが、Every Little Thing(以下「ELT」)のヴォーカルとなる当時17歳の持田香織(もちだ かおり/1978年3月24日-)を五十嵐の元に連れて来て、彼女を使い楽曲とデモテープの制作を勧めた。

その後、持田の高校卒業をもってデビューの話が進むとともに、松浦勝人からの勧めで五十嵐もユニットとして表舞台に出ることになる。これはかつて小室哲哉が「プロデューサーは一度表舞台に立つと色々と経験になる」との助言を参考にしたもの。

1996年、大橋理恵(1973年7月31日-)の音楽プロデューサーに就任。

6月26日、五十嵐担当後初の大橋の4thシングル“Everybody, Shake Up!”が発売。ミツカン『追いがつおつゆ』CMソング。

 

8月7日、持田香織(Vo,作詞)、伊藤一朗(いとう いちろう/1967年11月10日-/G,作曲・編曲)とともに、ELTのリーダー兼サウンド・プロデューサー、キーボード奏者、作詞・作曲・編曲担当として、シングル“Feel My Heart”でavex traxからCDデビュー。オリコン最高位24位、約10万枚を記録。90年代ビーイングで圧倒的人気を博したZARDや当時のavexを牽引する小室哲哉率いるglobeなどで大成功した手法を採り入れ、人気に火が着く。ELTでは数曲を除きほとんどの楽曲の作詞・作曲・編曲を担当した。

 

10月23日、2ndシングル“Future World”を発売、オリコン20位。

 

 

1997年1月22日発売の3rdシングル“Dear My Friend”でオリコン9位と初のトップ10入り、49万枚のロングヒットを記録する。

 

2月25日、奥菜恵の4thシングル“今でも...あなたが好きだから”(作詞・曲:五十嵐充)を楽曲提供。翌1998年にELTがアルバム『Time to Destination』でカヴァー。コンタクトレンズ専門店「アイシティ」CMソング。

 

4月9日発売の1stアルバム『everlasting』は初のオリコン1位獲得かつ初のミリオンとなる192万枚を記録し、大ブレイクを果たす。

 

6月4日発売の4thシングル“For the moment”でシングルでも初登場1位を獲得。

 

8月6日、5thシングル“出逢った頃のように”を発売、オリコン3位。

 

10月22日、6thシングル“Shapes Of Love/Never Stop!”を発売、オリコン3位。

 

 

11月19日、観月ありさの14枚目シングル“Days”(作詞・作曲・編曲:五十嵐充)を楽曲提供、フジテレビ系ドラマ『ナースのお仕事2』主題歌。オリコン14位。

 

12月31日、ELTのメンバーとして『NHK紅白歌合戦』に初出場、“Shapes Of Love”を演奏した。

 

 

1998年1月7日、7thシングル“Face the change”を発売、オリコン1位。

 

2月11日に発売した8thシングル“Time goes by”がオリコン最高位2位ながらシングルで初めてミリオンヒットを記録する。

 

4月15日に発売した2ndアルバム『Time to Destination』が352万枚というELT最大のヒットを記録した。五十嵐の楽曲の世界観やシンセサイザーを駆使したサウンドと持田の歌声、ファッションが10代・20代を中心に支持を受けるようになり、1990年代後半を代表するグループに成長していった。

 

6月17日、9thシングル“FOREVER YOURS”を発売、オリコン1位。

 

8月19日、大橋がレコード会社をavex traxへ移籍し「大橋りえ」へ改名、15ヶ月ぶりのシングル“Release myself”を発売。引き続き五十嵐が音楽プロデュースを行う。

 

9月30日、10thシングル“NECESSARY”を発売、オリコン2位。

 

 

1999年1月1日、浜崎あゆみ1枚目のオリジナルアルバム『A Song for ××』が発売、プロデューサー松浦勝人の依頼を受け、収録曲“FRIENDS II”(作詞:浜崎あゆみ)の作・編曲を担当した。浜崎にとって初の首位獲得作、初のミリオンセラー作品となった。

 

1月27日、11thシングル“Over and Over”を発売、オリコン4位。

 

3月3日、12thシングル“Someday, Someplace”を発売、オリコン4位。

 

3月31日発売のELT初のベストアルバム『Every Best Single +3』がダブルミリオン(225万枚)を記録する。だが、五十嵐がプロデュースのための十分な時間を確保したいという思いを強く抱いたこともあり、本作発売後ELTはリリースやツアーのない期間を過ごした。持田はこの期間を「五十嵐さんの回復待ち」と表現した。

 

 

2000年1月1日、13thシングル“Pray/Get Into A Groove”を発売しELTが活動を再開、オリコン2位。

 

 

2月16日、14thシングル“sure”を発売、オリコン3位。

 

3月15日に3rdアルバム『eternity』をリリースした後、3月をもって五十嵐がプロデュース活動に専念するためにELTから脱退すると発表。

 

4月からELTは持田と伊藤の2人になる。「五十嵐はフロントメンバーから脱退し、サウンドプロデューサーになる」と発表されたことから、テレビやライヴ出演はせずに楽曲提供を続けるものと思われた。

6月14日にリカットされた15thシングル“Rescue me (Single Mix)”でクレジットされるが、しかしこれ以降、五十嵐が直接的にELTの楽曲へ関与することはなくなる。

 

8月9日、ダンス&ヴォーカルグループ「dream」の4thシングル“reality”(作詞:松室麻衣/作曲:y@suo ohtani)のアレンジを担当、オリコン17位。

10月、五十嵐脱退後初の新曲となる16thシングル“愛のカケラ”が発売。これを以て正式に2人体制でのELTの活動がスタートする。

 

 

2001年2月28日発売のdreamの7thシングル“Believe in you”(作詞:松室麻衣)の作曲・編曲を手掛ける。オリコン36位。

 

 

2002年、前年に結成されたエイベックスの音楽ユニット「day after tomorrow」(デイ・アフター・トゥモロー/略称dat)のサウンド・プロデューサーに就任、またアレンジと後期では作詞も担当した。ラインナップは、misono(みその/1984年10月13日-/Vo) 北野正人(きたの まさと/1974年10月25日-/G)、鈴木大輔(すずき だいすけ/1978年10月27日-/Key)。

ユニット名「day after tomorrow」は、直訳すると「明後日」。明後日は明日よりも何が起こるか分からない、「day after tomorrow」も何が起こるか分からないユニットにしたかった。また、明日では近すぎて未来では遠すぎるという意味が込められている。  中国語表記では「近未來」であり明後日ではない。また、ユニット名は全て小文字であり、大文字の入った他の表記はすべて誤りである。

6月11日、東京の表参道FABでdat初ライヴを行う。
8月7日、datがミニアルバム『day after tomorrow』、DVDシングル“faraway”の同時発売でデビュー。に観アルバムはオリコン10位をマークした。
8月10日、『a-nation avex SUMMER FESTA 2002』に広島公演より参加。

8月22日、CDシングル“faraway”(作詞:misono/作曲:北野正人/編曲:石塚知生・五十嵐充)が発売、オリコン23位。

 

10月18日、光州での『Japan Festival in Korea』に出演。
11月2日、大阪なんばHatchでの『マンダムpresents Live Junction vol.10』出演。

11月20日、2ndミニアルバム『day after tomorrow II』を発売、オリコン3位。

 

12月4日、2ndシングル“My faith”(作詞:misono/作曲:鈴木大輔/編曲:五十嵐充・day after tomorrow)が発売、オリコン12位。

 

12月31日、“faraway”でdatが第44回日本レコード大賞新人賞を受賞。

 

 

2003年1月22日、3rdシングル“futurity”(作詞:misono/作曲:鈴木大輔/編曲:五十嵐充・day after tomorrow)を発売、オリコン11位。

 

3月12日、第17回日本ゴールドディスク大賞でニュー・アーティスト・オブ・ザ・イヤーを受賞。
4月16日、4thシングル“Stay in my heart”(作詞:misono/作曲:鈴木大輔/編曲:石塚知生・五十嵐充・day after tomorrow)を発売、オリコン18位。

 

5月11日、ライブツアー『1st Live Tour 〜elements〜』をスタートさせる。
7月24日、5thシングル“DAY STAR”(作詞:misono/作曲:北野正人/編曲:五十嵐充、day after tomorrow)を発売、オリコン6位。
9月3日、6thシングル“moon gate”(作詞:misono/作曲:鈴木大輔/編曲:五十嵐充・day after tomorrow)を発売、オリコン2位。
10月25日、学園祭ツアーをスタート。
11月29日、ベストヒット歌謡祭2003でゴールド・アーティスト賞を受賞。

12月17日、7thシングル“Dear Friends/It's My Way”(作詞:Yoshi・misono/作曲:鈴木大輔/編曲:五十嵐充・day after tomorrow/作詞:misono・五十嵐充/作曲:北野正人/編曲:五十嵐充・day after tomorrow)を発売、オリコン2位。

 

 

 

2004年2月4日、8thシングル“螢火/Show Time”(作詞:五十嵐充/作曲:鈴木大輔/編曲:五十嵐充・day after tomorrow/作詞:五十嵐充/作曲:北野正人/編曲:五十嵐充・day after tomorrow)を発売、本楽曲から五十嵐が作詞お手掛ける。オリコン10位。

 

 

2月18日、2ndアルバム『primary colors』を発売、オリコン5位。


8月25日、9thシングル“lost angel”(作詞:五十嵐充/作曲:鈴木大輔/編曲:五十嵐充・day after tomorrow)を発売、オリコン4位。

 

 

2005年1月13日、10thシングル“君と逢えた奇蹟”(作詞:五十嵐充/作曲:鈴木大輔/編曲:五十嵐充・day after tomorrow)を発売、オリコン4位。

 

2月23日、11thシングル“ユリノハナ”(作詞:五十嵐充/作曲:鈴木大輔/編曲:五十嵐充・day after tomorrow)を発売、オリコン12位。

 

3月9日、3rdアルバム『day alone』を発売、オリコン7位。

4月1日、プーケットで復興支援ライヴを行う。
5月24日、datの活動休止を発表。
8月11日、東京・六本木のヴェルファーレでラストライヴを開催。
8月17日、ベスト・アルバム『complete Best』(オリコン29位)、『single Best』(オリコン2位)を同時発売、これをもってdatは活動休止。

 

同年、自身のバンド「RUSHMORE」(ラッシュモア)を結成。

 

この間、表立った活動は行われていないようだが、RUSHMOREのデビューに向けた活動を行っていたと思われる。

 

 

2008年4月9日、RUSHMOREのシングル“恋情(おもい)”の先行プレ配信開始。

 

 


2009年9月2日、RUSHMOREの1stデジタルシングル“ever yours”の配信開始。

 

9月23日、36thシングル“DREAM GOES ON”(作詞:持田香織/作曲:五十嵐充/編曲:五十嵐充 & Every Little Thing)で9年ぶりにELTに楽曲提供とアレンジ、サウンド・プロデュースを行う。オリコン6位。

 

10月21日、AAAの22ndマキシシングル“Hide-away”の表題曲及びカップリング曲“Hide & Seek”、“Find you”並びに“With you”の作曲を担当、オリコン2位を記録。

同日、RUSHMOREのデジタルシングル第二弾『特別なんていらない』の配信開始。

 

11月18日、再びELTに作曲提供を行った37thシングル“冷たい雨”(作詞:持田香織/作曲:五十嵐充/編曲:五十嵐充 & Every Little Thing)を発売、オリコン15位。

 

同日、RUSHMOREのデジタルシングル第三弾『KAMITSU』の配信開始。

 

同年、a-nationにも参加した。

12月9日、第四弾『Christmas Tears』の配信開始。

12月23日、1stアルバム『REASON OF FOUR SEASONS』を発売。

 

 

2010年2月24日、ELTの38thシングル“Change”(作詞:持田香織/作曲:五十嵐充/編曲:五十嵐充 & Every Little Thing)が発売、五十嵐が三度作曲提供とアレンジを行った。オリコン16位。

 

3月24日、ELT9枚目のオリジナルアルバム『CHANGE』が発売、先のシングル同様、五十嵐がサウンド・プロデュースを手掛ける。オリコン8位。

 

3月28日に東京国際フォーラムで開催された、Every Little Thing Concert Tour 2009〜2010 “MEET”の追加最終公演のアンコールにサプライズゲストとして参加。

 

 

2011年8月8日のブログで前日に他界したジョー山中の追悼のコメントをしたのを除き目立った活動がなかった。なお、そのブログは2010年3月の更新のあと1年半に渡って更新が途切れていたということもあって反響も小さくなかったが、その後一切更新が行われないまま、2013年秋頃削除された。なお、その更新分の中で自身の母親と山中が同級生であったことを明かした。

 

2012年、girl next door(略称GND)の新曲に参加することが発表された。

5月30日、GNDの15thシングル“signal”(作曲:鈴木大輔)の作詞とアレンジを担当、オリコン31位。

 

9月19日、再び作詞と編曲を手掛けたGNDの16thシングル“all my life”が発売、オリコン40位。

 

 

2014年4月7日、同年2月7日に他界した東京プリンの牧野隆志を送る会に参加。久しぶりに公の場に姿を現し、持田と伊藤と並ぶ姿が公開された。

同年、“Time goes by”がJASRAC賞の銅賞を受賞、授賞式に参加した。


2015年6月、a-project avex GIRL’S VOCAL AUDITIONで審査員を務めることが発表された。


2019年8月28日、中野サンプラザホールで開催された「Every Little Thing 23rd Anniversary Concert」のアンコールにサプライズゲストとして参加。ライヴでの持田と伊藤との共演は約9年半ぶり、前述の送る会以来でも約5年ぶりの再会となる。

 

 

2020年7月22日、安斉かれんの5thシングル“僕らは強くなれる。”の作詞作曲を担当、10月14日にはCD発売もされた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

(参照)

Wikipedia「五十嵐充」「Every Little Thing」「day after tomorrow」

 

 

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