デイヴ・ビックラー (David Bickler/1953年3月31日~) は、アメリカ合衆国の歌手、ミュージシャン。ロック・バンド「サバイバー」の初代リード・シンガー。

 

 

 

1953年3月31日、デイヴ・ビックラーは、アメリカ合衆国ノースダコタ州(North Dakota)で生れる。

 

その後、ミネソタ州ウィルマーに移った後、イリノイ州ライルのベネトアカデミーを卒業した。

 

 

1968年、デイヴは、ロック・グループ「ジェイムスタウン・マサカー」(Jamestown Massacre)に加入、バンドにおける二人のリード・ヴォーカリストのうちの一人として音楽キャリアが始まった。

 

 

1972年夏、ジェイムスタウン・マサカーのシングル“Summer Sun”が、米音楽誌『ビルボード』の総合シングル・チャート「Billboard Hot 100」とイージー・リスニング・チャートにランク・インした。

 

 

1970年代半ば、コマーシャル・ジングルを制作していたデイヴは、ジム・ピートリックと邂逅。この出会いが、その後バンド「サバイバー」でのパートナーシップにつながることになる。

 

 

1977年、ブラス・ロック・バンド「アイズ・オヴ・マーチ」元メンバーのジム・ピートリック(Jim Peterik/1950年-)が、「チェイス」の元メンバーであったデニス・ジョンソンとゲイリー・スミスを誘い、シカゴにてロック・バンド「サバイバー」(Survivor)を結成、デイヴもこれに加わった。メンバーは皆、サバイバー結成以前から活動していた、バンド名の通りアメリカン・ロックの「生存者、生き残り(=サバイバー)」たちである。作風は一作目から一貫してハスキーなヴォーカルが特徴のポップでメロディアスなハードロックである。

 

 

1979年12月21日、セルフ・タイトルの1stアルバム『サバイバー』(Survivor)をリリースしてデビュー、『ビルボード』誌の総合アルバム・チャート「Billboard 200」(以下「全米」)169位に入った。ここからは、"Somewhere in America"が全米70位になった程度で、当初はセールス面で恵まれなかった。

 

 

 

1980年、シングル"Rebel Girl"をリリース、全米103位に入った。

 

 

1981年10月、2ndアルバム『予戒』(Premonition)をリリース、全米82位。ここからは、"Poor Man's Son"が全米33位、"Summer Nights"が全米62位をマークした。

 

 

 

 

1982年6月8日、シルヴェスター・スタローン(Sylvester Stallone/出生名:Michael Sylvester Gardenzio Stallone/1946年7月6日~)の依頼により作曲したアメリカ映画『ロッキー3』(Rocky III)の主題歌“アイ・オブ・ザ・タイガー”(Eye of the Tiger)をシングル・リリースすると、6週連続全米1位、全英でも1位を獲得するなど映画の人気にも後押しされて大ヒットを記録した。同時リリースした3rdアルバム『アイ・オブ・ザ・タイガー』(Eye of the Tiger)も全米2位まで上昇。アルバムからは他に、 “アメリカン・ハートビート” (American Heartbeat)が全米17位、"The One That Really Matters"が全米74位に入った。

 

 

 

 

 

1983年10月、4thアルバム『制覇への野望』(Caught in the Game)をリリース、全米82位を記録した。ここからの主なシングルは、“Caught in the Game"が全米77位、"I Never Stopped Loving You"が翌1984年に全米104位に入った。

 

 

 

このアルバムを最後に、デイヴ・ビックラーはサバイバーを脱退。後釜には、翌1984年にジミ・ジェイミソン(Jimi Jamison/1951年8月23日-2014年8月31日)が加入し、バンドは黄金期を迎えることとなる。

 

 

バンドを辞めたデイヴはシカゴ地域の他のグループとレコーディングを続け、コマーシャルジングルや広告を制作した。

 

 

1993年、デイヴがサバイバーに復帰するも新作アルバムのリリースはなく、ベスト・アルバムに新曲を収録した程度であった。

 

 

2000年、デイヴは再びサバイバーを脱退。

これ以降、デイヴはコマーシャルやビデオ広告の録画への取り組みを続けている。彼の歌は、成功を収めたバドワイザー・ライト(Bud Light)の広告キャンペーン・ソング“リアル・アメリカン・ヒーローズ”(Real American Heroes)および“リアル・メン・オブ・ジーニアス”(Real Men of Genius)で起用されている。なお、広告会社DDBシカゴのコピーライター、ボブ・ウィンターによって書かれた“リアル・アメリカン・ヒーローズ”が“リアル・メン・オブ・ジーニアス”に変更されたのは「911」後のことだった。これらのコマーシャルのうち100を超える作品は、10年以上にわたりスポーツ・ラジオ局やイベントで録音・放送されてきた。また、Bud LightのCM曲を集めたCDが数枚リリースされており、そのうちの1枚はリリース後最初の3週間で10万枚以上売れた。『Pop Culture Tonight: with Patrick Phillips』による2016年2月のインタビューでデイヴは、このCDが40万枚売れたと語った。

 

 

 

2009年、ビックラーは将来のソロプロジェクトのために書き、録音していたいくつかの新曲を自身のTwitterアカウントとウェブサイトを通じて投稿した。

 

 

2012年2月2日、彼はコルベア・レポートに出演し、ニュート・ギングリッチの著書『A Nation Like No Other』の一節を“Eye of the Tiger”の曲に合わせて歌った。

 

 

2013年、デイヴがサバイバーに再度復帰し、バンドはデイヴとジミとのツイン・ヴォーカル体制となる。 

 

 

2014年8月31日、ジミ・ジェイミソンが薬物中毒による脳卒中のためテネシー州メンフィスにある自宅で死去。

 

 

2015年、ジミの後任に新しいヴォーカルとしてキャメロン・バートンが加入。

 

 

2016年、デイヴがサバイバーから三度目の脱退。

 

 

2017年10月、デイヴは英国のノッティンガム・トレント大学で開催されたロッキンガム・フェスティバルに出演した。

 

 

2018年、彼はジム・ペトリックとともにステージで“Caught in the Game”、“Rebel Girl”、“Eye of the Tiger”を演奏した。

9月28日、デイヴはデビュー・ソロ・アルバム『Darklight』をリリースした。

 


2021年5月17日、彼はスティーヴン・コルベアのレイト・ショーに出演、“Eye of the Tiger”の曲に合わせてヒューストンで逃亡したトラについて歌った。

 

 

 

 

 

 

 

(参照)

Wikipedia「デイヴ・ビックラー」「David Bickler」「サバイバー(バンド)」「Survivor」

 

 

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