ハリー・スタイルズ(Harry Styles/出生名:Harry Edward Styles/1994年2月1日~)は、英国イングランドのシンガーソングライター、俳優。

 

 

 

1994年2月1日、ハリー・エドワード・スタイルズは、英国イングランドのウースターシャー州レディッチ(Redditch, Worcestershire)にて、アン・コックス(旧姓セリー)と金融マンのデズモンド・スタイルズの間に生まれた。

 

幼少時代、ハリーは両親と姉のジェマと一緒にチェシャーのホームズ・チャペル村に引っ越し、姉とともにチェシャーで育ち、ホームズ・チャペルの学校に通った。

 

7歳の時に両親が離婚した。

 

後に母親はビジネスパートナーのジョン・コックスと再婚したが、数年後に離婚。

2013年にロビン・ツイストと3度目の結婚をして、ハリーには年上の義理の兄弟マイクができ、義理の妹エイミーも生まれたが、義父ツイストは2017年に癌で死去した。

 

16歳の頃、地元のベーカリーでアルバイトをしていた。

 

学生時代、ハリーはクラスメイトと「ホワイト・エスキモー」というバンドを組んでリード・シンガーを務めた。

 

2010年4月11日、母親の勧めでハリーは英国のテレビ番組『ザ・Xファクター』(The X Factor)第7シリーズのソロ・コンテストに出場、オーディションでスティービー・ワンダーの“Isn't She Lovely”を歌った。彼はブートキャンプに進んだが、「審査員の家」を突破できなかった。しかし、ゲスト審査員のニコール・シャージンガーとサイモン・コーウェルが、バンドを結成することを思いつき、 ハリー・スタイルズをはじめ、ナイル・ホーラン(Niall Horan/1993年9月13日‐)、リアム・ペイン(Liam Payne/1993年8月29日-)、ルイ・トムリンソン(Louis Tomlinson/1991年12月24日-)、ゼイン・マリク(Zayn Malik/1993年1月12日-)で構成された5人グループは、練習のため2週間集まった。ハリーはバンド・メンバーに「ワン・ダイレクション」(One Direction)というバンド名を提案し、全員がハリーに賛成した。グループはすぐに英国で人気を博したが、同年12月、ワン・ダイレクションはレベッカ・ファーガソンとマット・カードルに次ぐ3位で『ザ・Xファクター』を終了した。

 

 

2011年1月、ワン・ダイレクションがサイモンのSYCO・RECORDと200万ポンド(約2億円)の契約を締結したことが明らかになった。

9月11日、グループはアルバムに先駆けてデビュー・シングル“ホワット・メイクス・ユー・ビューティフル”(What Makes You Beautiful)を発表、全英シングルチャート1位を獲得した上、米音楽誌『ビルボード』(Billboard)の総合シングル・チャート「Billboard Hot 100」(以下「全米」)でも4位を記録する大ヒットになった。

 

11月11日、2枚目のリード・シングル"Gotta Be You"をリリース、全英3位を記録。

 

11月18日、ワン・ダイレクションが1stアルバム『アップ・オール・ナイト』(Up All Night)をリリースすると、英国では2位ながら米国では『ビルボード』誌の総合アルバム・チャート「Billboard 200」で1位を獲得、デビュー・アルバムがいきなり同チャートで首位に輝くのは英国のグループとしては初の快挙となった。本アルバムには多くのライターが参加しているが、ハリーとメンバーが書いた曲が3曲含まれている。 

 

 

2012年1月6日、"One Thing"をリカット、全英9位・全米39位をマークした。

 

9月28日、先行シングル"Live While We're Young"をリリース、全英3位・全米3位をマークした。

 

11月9日、2ndアルバム『テイク・ミー・ホーム』(Take Me Home)をリリース、全英1位・全米1位を達成した。

 

11月12日、同アルバムからリカットした2枚目シングル“Little Things”は、ワン・ダイレクションとして2枚目の全英1位シングルとなった。ハリーはリリースの年に米国のシンガーソングライター、テイラー・スウィフトと交際していたことから、別れた後にお互いのことを歌った曲を作ったのではないかとファンやメディアから推測されている。この頃ハリーはロンドンのハムステッドヒースにあるプロデューサーのBen Winstonの家の屋根裏部屋に18ヶ月間住み、自分の家を探していた。

 

 

2013年1月7日、2ndアルバムから3枚目のシングル"Kiss You"をリリース、全英9位・全米46位を記録した。

 

同年、モーガン・スパーロック監督によるワン・ダイレクションのドキュメンタリー映画『This Is Us』が公開された。

2月17日、3rdアルバムからのリード・シングル"One Way or Another (Teenage Kicks)"を発表、自身3枚目の全英ナンバー1シングルとなり、全米13位を記録した。

 

7月22日、アルバムからの2枚目の先行シングル"ベスト・ソング・エヴァー"(Best Song Ever)をリリース、全英2位・全米2位をマークした。

 

10月28日、3枚目のリード・シングル"ストーリー・オブ・マイ・ライフ"(Story of My Life)をリリース、全英2位・全米6位に達した。

 

11月25日、3rdアルバム『ミッドナイト・メモリーズ』(Midnight Memories)をリリース、2作連続でアルバム全英1位・全米1位を獲得した。

 

アルバムのリリース後、バンドは「Where We Are Tour」に乗り出したが、このツアーは2014年の最高売上を記録し、現在でもヴォーカルグループの史上最高売上を記録している。

 

 

2014年3月9日、タイトル・トラック"Midnight Memories"をアルバムから4枚目のシングルとしてリカット、全英39位・全12位を記録した。

 

4月18日、アルバム『Midnight Memories』から5枚目で最後となるシングル"You & I"をリカット、全英19位・全米68位に入った。

 

8月にリリースされたアリアナ・グランデのアルバム『マイ・エブリシング』のために ハリーは“Just a Little Bit of Your Heart”を共同作曲した。

 

9月29日、5thアルバムからの先行シングル"Steal My Girl"をリリース、全英3位・全米13位をマークした。

 

11月14日、リード・シングル第二弾"Night Changes"をリリース、全英7位・全米31位に入った。

 

11月17日にワン・ダイレクションは4thアルバム『フォー』(Four)をリリース、全英1位・全米1位をはじめ各国でアルバム・チャート1位を独占した。

 

 

2015年初頭、ツアーの最中にメンバーのゼイン・マリクがグループを脱退する騒動があり、ファンは混乱した。しかし、 ワン・ダイレクションは『ビルボード』誌のアルバムチャート「Billboard 200」の58年の歴史の中で、最初の4枚のアルバムが初登場1位を記録したした唯一のグループとなった。

7月31日、次のアルバムからのリード・シングル"ドラッグ・ミー・ダウン"(Drag Me Down)をリリース、全英1位・全米3位を獲得した。

 

8月、グループは5枚目のアルバムの完成と関連するプロモーション活動のため、活動休止期間の延長の噂が流れ始めた。 ハリーは、ファンたちを「疲弊させたくない」という理由で、2014年後半にスタジオで仕事をしながら休止を提案したと述べている。

10月16日、先行シングル第二弾"Perfect"を発売、全英2位・全米10位に達した。

 

11月6日、3枚目の先行シングル“History"を発売、全米6位・全米65位に入った。

 

11月13日、5thアルバム『メイド・イン・ザ・A.M.』(Made in the A.M.)をリリースすると、全英1位・全米2位をマーク。ワン・ダイレクションは自身のキャリアの中で、米国にて760万枚のアルバムと2600万枚のシングルを販売し、7つのBRIT賞と7つのアメリカン・ミュージック・アワードと6つのビルボード・ミュージック・アワード、4つのMTVビデオ・ミュージック・アワードなどを獲得している。

 

11月22日、アメリカン・ミュージック・アワードにおいて2年連続でアーティスト・オブ・ザ・イヤーを受賞した。

 

 

2016年1月13日、『USウィークリー』はグループの活動休止が永続的になることを主張する記事を出した。その理由として、「On the Road Again Tour」終了後にメンバーそれぞれが契約を更新しなかったことを挙げた。グループはその報道を否定し、活動休止の計画は何ら変更されていないと述べた。だが、2017年5月までに、メンバーそれぞれがソロとしてシングルをリリースしたうえ、活動休止期間は18ヶ月間とされていたが2024年1月現在においてもグループの活動は再開されていない。

2月、ハリーはワン・ダイレクションのマネジメント会社モデスト・マネジメントを脱退し、ジェフリー・エイゾフの所属するフルストップ・マネジメントに加入した。

5月、ハリーは自身のレコードレーベル「アースキン・レコーズ」を立ち上げる。

6月にはワン・ダイレクションと同じレーベル、コロンビア・レコードとソロアーティストとしてレコーディング契約を結んだ。

10月にリリースされたマイケル・ブーブレのアルバム『Nobody but Me』に収録された楽曲“Someday”をハリーはメーガン・トレイナーと共同作曲した。

 

同年を通じてハリーのデビューアルバムのレコーディングがロサンゼルス、ロンドン、ジャマイカのポートアントニオで行われ、秋にはハリーと彼のコラボレーターたちは2ヶ月間の作曲活動を行った。ジェフ・バスカーがアルバムのエグゼクティブ・プロデュースを行い、アレックス・サリビアン、タイラー・ジョンソン、キッド・ハープーンがプロデューサーを務めた。

 

 

2017年4月7日、初のソロ・シングル“Sign of the Times”をリリース、全英1位・全米4位を記録した。グラマーロックの影響を受けたソフトロックのパワーバラードであり、デヴィッド・ボウイの作品との比較が頻繁に行われた。『ローリング・ストーン』誌が選出する2017年のベストソングにランクインした。同曲のMVでは、彼が空を飛んだり水の上を歩いたりする姿にフィーチャーしており、ブリティッシュ・ビデオ・オブ・ザ・イヤーのブリティッシュ・アワードを受賞した。

 

4月には、ハリーは米国の『サタデー・ナイト・ライブ』にミュージカル・ゲストとして出演し、母国では『ザ・グラハム・ノートン・ショー』でテレビ初のソロ・パフォーマンスを行った。
5月12日、ハリーはデビュー・アルバム『Harry Styles』を発売、全英・全米をはじめ、複数の国で1位を獲得した。他のシングルは“Two Ghosts” と “Kiwi” であり、いずれも全英チャート入りした。

 

 

 

『Harry Styles』は批評家から概ね好意的評価を受けており、同年のいくつかのベスト・アルバム・リストに選出されている。

5月、アルバムの執筆とレコーディングの過程を記録した『Behind the Album』が、Apple Musicで独占配信された。

同年、クリストファー・ノーラン監督の戦争映画『ダンケルク』への出演で俳優デビューを飾った。英紙『デイリー・テレグラフ』の映画評論家Robbie Collinは、ハリーの演技を「快活で自信に満ち、意外にも全く違和感のない演技」と称賛した。
11月、BBC Oneで、ニック・グリムショウが贈る1時間のテレビスペシャル『Harry Styles at the BBC』が放送された。

12月、ハリーはジェームズ・コーデンと一緒に『The Late Late Late Show』のゲストホストを務めた。

同年、ジャック・アントノフ、イルシー・ユーバーとともに、映画『Love, Simon』(2018年)のサウンドトラック用に、バンド「Bleachers」が演奏した“Alfie's Song (Not So Typical Love Song)”を共同で作曲している。

 

 

2018年10月に初演されたCBSのシットコム『Happy Together』でエグゼクティブプロデューサーを務めており、テレビプロデューサーのベン・ウィンストンと暮らしていた頃のスタイルズにインスパイアされたている。

同年は「グッチ」のモデルをはじめ、イタリアの高級ブランドのいくつかのキャンペーンに出演した。

 

 

2019年10月、2ndソロ・アルバムからリード・シングル"Lights Up "をリリース、全英3位でデビューした。音楽ライターのジョン・カラミカによると、この曲は「ソフトタッチでポップなスリップストリームに再突入する」のが特徴であるとしている。

 

11月に『サタデー・ナイト・ライブ』の司会と音楽ゲストとして "ダブル・デューティー "を演じた。

12月にはジェームズ・コーデンとの『ザ・レイト・レイト・ショー』で再びゲスト司会を務めた。

同月にリリースされた2枚目のシングル“Adore You”は全英7位・全米6位を記録した。

 

12月13日、2ndソロ・アルバム『ファイン・ライン』(Fine Line)をリリースすると全英3位・全米1位となり、1991年にニールセン・サウンドスキャン(Nielsen SoundScan)のトラッキングが開始されて以来、英国人男性アーティストの米国での最大のセールス・デビュー記録を更新した。

 

本アルバムは、カリフォルニア州マリブのシャングリラ・スタジオで、デビュー・アルバムと同じ制作チームとともにレコーディングされたもので、前作『Harry Styles』に似たサウンドを特徴としながらも、ファンクやソウルの要素を取り入れている。フリートウッド・マックのシンガー、スティーヴィー・ニックスはこのアルバムを「Styles's rumors」(フリート・ウッドマックの大ヒットアルバム『噂』に喩えている)と呼び、このアルバムをきっかけに新しい音楽を書くようになったとコメントしている。

 

 

2020年、2ndソロ・アルバムからのシングルとして、“Falling”と“ウォーターメロン・シュガー”(Watermelon Suga)をリカット。“ウォーターメロン・シュガー”はソロとしては自身初の全米1位獲得曲となった。また、“Adore You”と“Watermelon Sugar”はUS POP RADIO CHARTで彼のキャリア初の1位を獲得した。

 

 

同年のブリット・アワードでは、スタイルズは英国男性ソロ・アーティスト賞とアルバム・オブ・ザ・イヤーにノミネートされた。第48回のアメリカン・ミュージック・アワードでは「Favorite Pop/Rock Album」賞を受賞した。Love On Tourと名付けられたツアーは、2020年を通して開催される予定だった。

4月、スタイルズは新型コロナ(COVID-19)パンデミックのため、2021年まで延期を余儀なくされた。
3月にはNPRタイニーデスクのコンサートを行った。

7月には、ハリーはリラクゼーションアプリ「Calm」のために「Dream with Me」と題したベッドタイムストーリーのナレーションを行った。

純資産総額は7500万ドル以上。

 

2021年のグラミー賞で、「最優秀ポップ・ヴォーカル・アルバム」、「最優秀ポップ・ソロ・パフォーマンス」、「最優秀ミュージック・ビデオ」の3部門にノミネート、“Watermelon Sugar”で「最優秀ポップ・ソロ・パフォーマンス賞」を受賞。

同年のブリット・アワードでは、“Watermelon Sugar”が「ブリティッシュ・シングル・オブ・ザ・イヤー賞」を受賞した。
11月に公開されたマーベル作品『エターナルズ』に「エロス/スターフォックス」としてカメオ出演を果たした。

同月、ビューティー・ブランド<Pleasing>をローンチさせた。

 

 

2022年4月1日、3rdアルバムからのリード・シングル“As It Was”をリリース、全米・全英チャートで初登場1位を獲得、各国被ングル・チャートでも首位を飾った。

 

同月、コーチェラ・フェスティバルに初出演にしてヘッドライナーとして登場した。
5月20日、3rdソロ・アルバム『ハリーズ・ハウス』(Harry’s House)をリリースし、全米・全英チャート初登場1位、いずれの国でもその時点での2022年最多初週セールスを記録し、全米では1991年に計測が開始して以来、史上最高のアナログ盤初週セールスを記録。アルバムが発売された週には、全米・全英の両チャートにおいて、アルバムとシングル両方のチャートで首位を獲得した。また、シングル"Matilda"を同時発売、全英37位・全米9位を記録した。

 

 

6月21日、ソロ・シングル"Late Night Talking"をリカット、全英2位・全米3位。

 

10月3日、ソロ・シングル"Music for a Sushi Restaurant"をリカット、全英3位・全米8位をマークした。

 

なお、『ハリーズ・ハウス』からは全米トップ10以内に計4曲がランクイン。この記録を達成した英国出身のアーティストはザ・ビートルズに続いてハリーが史上2組目となった。また全英シングル・チャートではトップ3を独占した。
6月、日本発YouTubeチャンネル「THE FIRST TAKE」への登場が発表された。
同年公開の映画『ドント・ウォーリー・ダーリング』と『僕の巡査』に出演。

 

 

2023年5月3日、ソロ・シングル"Satellite"をリカット、全英18位・全米21位。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

(参照)

Wikipedia「ハリー・スタイルズ」「Harry Styles」「ワン・ダイレクション」「One Direction」

 

 

 

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