テイラー・スウィフト(Taylor Alison Swift/1989年12月13日~)は、

アメリカ合衆国のシンガーソングライター、女優。

 

 

1989年12月13日、ペンシルベニア州ウエスト・レディングで生まれ、3歳でテネシー州ナッシュビルに転居した。

 

ペンシルベニア州育ちの父親は銀行のファイナンシャル・アドバイザーで、祖先は3代にわたる銀行頭取であった。母親の仕事は投資信託のマーケティング管理だったが、退職後専業主婦となった。母はアメリカ人だが東南アジアを中心にエンジニアとして働いていた父親(テイラーにとっては祖父)と10歳までシンガポールで過ごし、帰国後テキサス州に居住した。テイラーには弟がいる。

 

2004年、RCAレコードの養成所と契約し、Sony/ATVとの契約では最も若いソングライターとなった。書いた曲を提出し続けた彼女は最終的にリズ・ローズとチームを組み続けた。

 

15歳の時、自身の曲でキャリアを始めたかった彼女は、他の作家が作った曲を歌わせようとし、かつ18歳までアルバムのリリースを待つとしたRCAレコードを離れた。

 

2005年、ナッシュビルのライヴハウス「ブルーバード・カフェ」でのショーで、テイラーは自身のレーベル「ビッグ・マシン・レコード」を準備中だったドリームワークス・レコードの重役スコット・ボーケタから注目された。テイラーの父はこの新会社の資本金の3%(12万ドルとみられる)を支払い、彼女は最初の契約者の1人となった。

 

 

2006年6月、デビューシングル“Tim McGraw”がリリースされた。

 

同年は1年間のほとんどをデビュー・アルバムのプロモーションのため全国のラジオ局をまわり、多くのテレビ番組にも出演した。自身を「ネット世代」と表すテイラーは、Myspaceのページを立ち上げた。これは当時、「カントリー界の革命」であった。16歳のシンガーソングライターのこの決断に対しボーケタは当初眉をひそめたが、テイラーは10代の少女たちにカントリーミュージックを聴いてもらうべく新たな領域に足を踏み入れた。

10月24日、ファーストアルバム『Taylor Swift』(テイラー・スウィフト)が発売されBillboard 200に19位で登場し、発売後1週間で6万1000枚以上を売り上げた。その後、Billboard 200では5位に上がり、カントリー・アルバム部門で1位を獲得した。現在、Myspaceでのストリーム数は2000万回を超え、Myspace内カントリー歌手ランキングで1位を保っている。

 

 

2007年、3枚目のシングルである“Our Song”がカントリーチャートで6週連続1位を記録する大ヒットとなった。

 

 

2008年10月25日、MLBワールドシリーズ第3戦で、試合前に国歌『星条旗』を歌唱。

11月11日、セカンド・アルバム『Fearless』(フィアレス)をリリース。先行シングル “Love Story”は同年9月に解禁された。2008年から2009年にかけて、“White Horse”、“You Belong With Me Me”、“15”、“Fearless”の4曲がリリースされた。“You Belong With Me”は、Billboard Hot 100で自己最高の2位に達した。アルバムは発売後1週間で59万2000枚を売り上げ、Billboard 200で初登場1位を記録、全米で2009年のトップセールスアルバムとなった。

 

 

 

 

2009年9月13日、MTV Video Music Awards 2009で“You Belong With Me”により受賞した最優秀女性アーティスト・ビデオ賞の受賞スピーチをしている最中、泥酔したカニエ・ウェストが突然舞台上に乱入しマイクれスピーチを妨害されるハプニングが発生。

52回グラミー賞では、『Fearless』が最優秀アルバム賞と最優秀カントリー・アルバム賞に、“White Horse”は女性カントリー・ヴォーカル・パフォーマンス賞と最優秀カントリー・ソング賞に選ばれ、計4冠を獲得した。テイラーは最優秀アルバム賞を獲得した最年少のアーティストになった。また、カントリーミュージック協会賞のエンターテイナーオブザイヤー(最年少)とアルバム賞を受賞した。

ジョン・メイヤーの“Half of My Heart”に参加、ケリー・ピックラーと“Best Days of Your Life”を共作し、テレビドラマ『シークレット・アイドル ハンナ・モンタナ』のサウンドトラックに2作を作詞した。映画『バレンタインデー』のサウンドトラックに2曲を提供し、その1つの“Today Was a Fairytale”はカナダで1位を獲得、この映画に彼女も出演した。

 

 

2010年10月25日、アルバム『Speak Now』(スピーク・ナウ)は成功を収め、Billboard 200で初登場1位になり、100万枚の売り上げを記録した16番目のアルバムになった。ギネス世界記録となる一週間に278,000ダウンロードを記録し、女性アーティストによる最も売れているデジタルアルバムになった。Billboard Hot 100で10曲が初登場でランクインした最初の女性にもなった。

アルバムのシングルのうち“Mine”、“Back to December”および“Mean”はカナダでトップ10に達した。

 

 

“Mean”は、第54回グラミー賞で最優秀カントリー・ソング賞と最優秀カントリー・ソロ・パフォーマンス賞を受賞。テイラーは、ナッシュビルのソングライター協会によるソングライター/アーティスト・オブ・ザ・イヤー(2010・2011年)、ビルボードによるウーマン・オブ・ザ・イヤー(2011年)、アカデミー・オブ・カントリーミュージックによるエンタテイナー・オブ・ザ・イヤー(2011・2012年)、カントリーミュージック協会賞(2011年)、2011年のアメリカン・ミュージック・アワードでアーティスト・オブ・ザ・イヤーとフェイバリット・カントリー・アルバム賞を受賞した。『ローリング・ストーン』誌は、2012年「史上最高の女性アルバムベスト50」で『Speak Now』を45位にランクインさせた。「Speak Now World Tour」は2011年2月から2012年3月にかけて開催され、1億2300万ドル以上を売り上げた。

また、ザ・シビル・ウォーズとT・ボーン・バーネットと共作した“safe&sound”が第55回グラミー賞で「最優秀楽曲賞 映画、テレビ、その他映像部門」を受賞した。

 

 

2012年10月22日、4thアルバム『Red』(レッド)がリリースされ、ハートランド・ロック、ダブステップ、ダンス・ポップなどの新しいジャンルが取り入れられた。アルバムは非常に大きな成功を収め、Billboard 200で初登場1位を記録し、最初の週の売り上げは約120万8000枚に達した。これはアメリカの10年間で最高の初動売り上げ枚数であった。また、数週間に200万枚を売り上げた初の女性歌手になった。アルバムに収録されたシングル“We Are Never Ever Getting Back Together”は、Billboard Hot 100で1位を獲得し、自身初の全米1位獲得となった。日本では

“私たちは絶対に絶対にヨリを戻したりしない”とのタイトルでリリースされ、テレビ番組『テラスハウス』の主題歌に起用された。

「Red Tour」は2013年3月から2014年6月まで開催、1億5000万ドル以上の収入を計上。ツアーは中国のチケット販売記録を破り、60秒で18,000枚チケットが完売した。

 

 

Red』からのシングル“I Knew You Were Trouble”が、2013 MTV Video Music Awardsで最優秀女性ビデオ賞を受賞。2012 American Music Awardsで最優秀女性カントリーアーティスト、2013年式典でアーティスト・オブ・ザ・イヤーに選出。 

 

彼女は2012年と2013年にそれぞれ5年連続と6年連続でナッシュビルソングライター協会のソングライター/アーティスト賞を受賞した。また、Special Pinnacle Awardを受賞し、ガース・ブルックスに次ぐ史上2番目の受賞者になった。

 

 

2013年、ジャック・アントノフと共作した映画『ワン チャンス』のサウンドトラック“Sweeter Than Fiction”が第71回ゴールデングローブ賞で最優秀オリジナルソング賞にノミネート。カントリー歌手ティム・マグロウの“Highway Don't Care”にも参加した。

イリノイ州シカゴで開催されたローリング・ストーンズ「50&Countingツアー」で彼らの曲“As Tears Go By”を披露し、同バンドがキャリアの展望に大きく影響していると述べた。

また、アニメ映画『ロラックスおじさんの秘密の種』2012)に声で出演した他、ドラマ『New Girls』シーズン2の最終話にゲスト出演、『ギヴァー記憶を注ぐ者』にも出演した。

 

 

2014年10月27日、5thアルバム『1989』をリリース、発売後一週間で既に全米で約128万7000枚の売上を記録し、Billboard 200で1位を獲得。2017年6月の時点で、全世界で1000万枚超が販売された。シングルカットされた“シェイク・イット・オフ”(Shake It Off)と“ブランク・スペース”(Blank Space)、“バッド・ブラッド”(Bad Blood)はいずれもBillboard Hot 100で1位を記録。

 

 

 

 

2015 MTV Video Music Awardsで、“バッド・ブラッド”で最優秀ビデオ賞と最優秀コラボレーション賞を、“ブランク・スペース”で最優秀女性アーティスト・ビデオ賞と最優秀ポップ・ビデオ賞を受賞した。「The 1989 World Tour」は2億5000万ドル以上の売上を記録し、過去10年間で最も売上の多いツアーの1つとなり、東京ドーム公演では2日間で計10万4千人を動員した。

2014年11月、Spotifyを含む全てのストリーミングサービスから全アルバムを削除。

 

 

2015年5月、MV“バッド・ブラッド”が公開後24時間以内で最多の2010万回再生され、ラッパーニッキー・ミナージュの“Anaconda”の1960万再生回数の記録を更新。

同年、Billboard's Woman of the Yearに選ばれ、2回受賞した初のアーティストになった。またこの年、アメリカン・ミュージック・アワードでは新設された「Dick Clark Award for Excellence」賞を受賞した。2015年の同賞では、3冠に輝いた。2016年の第58回グラミー賞では、女性アーティストとしては史上初となる2度目の年間最優秀アルバム賞受賞を含む3冠を達成。アカデミー・ オブ・カントリー・ミュージック・アワードではカントリー音楽界で大きな功績を残したアーティストに贈られるマイルストーンアワードを受賞した。

6月、Apple Musicが開始される際に、ユーザーの3ヵ月間の無料トライアル中にAppleは音楽の権利者にロイヤリティーを一切払わない計画であることを批判し、『1989』を提供しないと発言。Apple側は、トライアル終了後は他のストリーミングサービスより極わずかに高い料率の印税を権利者に支払うと反論したが、結果的にApple側が正規の金額より少ないながらもこの無料期間中も印税を支払うという変更をしたことを受け、テイラーも楽曲を提供すると発表した。

 

 

2016年12月末、5000万枚以上のアルバムと1億5000万枚のシングルをこれまでに売り上げていると報じられた。

 

 

2017年6月、ストリーミングサービスのユーザー、特に有料登録者数が増加したことで、アーティストの音楽配信サービスからの収益が増加し、物理的なメディアの売上の穴を埋め始めていることを受け、全楽曲をSpotifyやAmazon Music、Google Play Musicに再追加。

同年、ゼインとの共作“I Don't Wanna Live Forever”は、2017 MTV Video Music Awardsで最優秀コラボレーション賞を受賞した。

8月、ファン交流会でテイラーの体を不適切に触ったとしてセクハラ訴訟合戦となっていた、DJのデヴィッド・ミューラーに対して勝訴した。

8月25日、新作アルバムからの先行シングル“Look What You Make Me Do”をリリース。同曲はオーストラリア、アイルランド、ニュージーランド、英国、米国のチャートで1位を獲得。このMVはYouTubeでの公開から24時間で4,320万回再生に到達し、当時の過去最多記録を更新した。また、Spotifyで音源解禁日に史上初となる800万回再生超えを記録した。

 

10月、アルバムからのセカンドシングル“... Ready for it?”をリリースした。

11月10日、6thアルバム『Reputation』(レピュテーション)を発売。本作品は全米で初週に121.6万枚が売り上げられ、2017年の全米で最も売れたアルバムになった。これにより、テイラーは4枚のアルバムがアメリカで1週間以内に100万枚以上売り上げた初のアーティストとなった。また、米国、英国、オーストラリア、カナダを含むいくつかの国で1位に輝いた。

 

2018年5~11月、「Reputation Stadium Tour」を開催した。5月8日から10月6日までの間に米国で38公演を行い、チケット売上は2億6610万ドル(約300億円)に達し、米国の音楽業界史上最大の売上を記録。最終的にツアーは3億4500万ドルの売上を記録した。

同年のアメリカン・ミュージック・アワードで、アーティスト・オブ・ザ・イヤーを含む4冠を達成し、過去の受賞を合わせると計23となり、女性アーティストによる史上最多記録を打ち立てた。しかし『Reputation』は、デビュー作『Taylor Swift』以来、最もグラミー賞のノミネートが少ない作品に終わった。

 

 

2019年4月25日、パニック!アット・ザ・ディスコのブレンドン・ユーリーをフィーチャーした“ME! ”をリリース。スーパースターのメインストリーム・ポップへの帰還を見せたこの曲は、大いに話題となった。MVはYouTubeにおいて公開24時間で6,520万再生を記録し、ソロアーティスト、および女性アーティストとして史上最高記録を更新した。この曲はBillboard Hot 100において初登場は100位だったが、2週目には2位になる史上最大の上昇を見せた。

 

6月14日、アルバムからの2番目のシングル“You Need to Calm Down”をリリース。同曲は“ME!”と同じく全米2位を記録した。

 

7月23日、3枚目のシングル“The Archer”をリリースした。

8月16日、タイトルトラック“Lover”がリリースされた。

8月23日、7枚目のアルバム『Lover』(ラヴァース)をリリース。アルバムに収録された全18曲はリリースと同時に全米シングルチャートにチャートインし、アルバムは1週間で全世界で300万枚のセールスを記録した。

 

12月、映画『キャッツ』に「ボンバルリーナ」役として出演し、映画のサウンドトラックとして“ビューティフル・ゴースト”(Beautiful Ghosts)をリリースした。

 

テイラーは、国際レコード・ビデオ制作者連盟より2019年に最も売れたアーティストに選ばれた。2014年以来、2度目の選出となった。

 

 

2020年3月23日、2016年にカニエ・ウェストが発表した楽曲の一部歌詞をめぐって両者の間で繰り広げられた論争の末に、彼の妻であるキム・カーダシアンが公開した電話の音声の全容がリークされた。2016年当時、テイラーは電話の音声は違法に録音され編集されたものだったと反論したが、世論はカニエ側だった。しかし、当リーク内容ではテイラー自身の2016年当時の主張が正しかったことが判明し、大きな話題となった。その後、キム・カーダシアンはTwitter上で反論している。

4月17日、2019新型コロナウイルスの感染拡大を受け、年内に予定されていたコンサートの全てを中止すると発表。これには同年7月に予定されていた2028年ロサンゼルスオリンピックのメインスタジアム(ソーファイ・スタジアム)のこけら落としとなるコンサートが含まれた。

7月23日、インスタグラムとツイッターにて、7月24日に8枚目スタジオアルバム「folklore」(フォークロア)を発売すると発表。発売前日の発表であったこと、そして前作『Lover』からわずか11ヶ月という短期間での発表であったため、大きな話題を呼んだ。

通算8作目のアルバム『folklore』は発売後24時間で全世界で130万枚以上売り上げたことがRepublic Recordsによって発表されている。また、Spotifyでは、8060万回再生され、アルバム発売初日に最も再生された女性アーティストになった。Apple Musicでは3547万回再生され、初日に最も再生されたポップアルバムになった。アルバムからの1stシングル“Cardigan”は2020年7月24日にリリースされ、 Billboard Hot 100 最高1位となった。

 

 

12月10日、インスタグラムとツイッターにて、新しいアルバムを12月11日に発売すると発表。

12月11日、9枚目のスタジオアルバム『evermore』(エヴァーモア)をリリース。アルバム1っ曲目に収録されている“willow”のMVも併せて公開された。

 

 

 

 

最後に、2019年12月6日にリリースされたテイラーのクリスマスソングを1曲。

“Christmas Tree Farm”

 

 

 

 

 

(参照)

Wikipedia「テイラー・スウィフト」

 

公式サイト

https://www.taylorswift.com/

 

ユニヴァーサルミュージックジャパン「テイラー・スウィフト」

https://www.universal-music.co.jp/taylor-swift/