バディ・ガイ（Buddy Guy/出生名：George Guy/1936年7月30日～）は、
アメリカ合衆国のブルーズギタリスト、シンガー。
1936年7月30日、ジョージ・ガイはルイジアナ州レッツワース（Lettsworth）で生まれ育つ。
彼の両親は小作人で、子どもの頃、ガイは 100 ポンドあたり 2.50 ドルで綿花を摘んでいた。 彼は自作した2弦のディドリー・ ボウを使ってギターを弾くことを学び始めた。その後、彼はハーモニー・アコースティック・ギターを与えられたが、それはガイが長い数十年のキャリアを経た後、ロックの殿堂に寄贈された。
1950年代にルイジアナ州バトンルージュで、地元のミュージシャン、ビッグ・パパ・ティリーのバンドで活動していたバディは、シカゴのチェス・レコードと契約すべく、ラジオ局WXOKのDJだったレイ・メドウズの協力を得て、1957年に2曲のデモ・レコーディングをする。
1958年、シカゴへ移住。しかし、チェスに送ったはずのデモ・テープが届いていなかったことを転居後に知った。
同年、オーティス・ラッシュ（Otis Rush）の紹介でコブラ・レコードと契約。傘下のアーティスティック・レコードからシングル"Sit And Cry (The Blues)" b/w "Try To Quit You Baby"でデビューを果たす。このセッションではバディはヴォーカルのみで、ギターはオーティス・ラッシュが弾いた。
1959年にコブラ・レコードが倒産すると、彼はチェスと契約する。
1960年、チェスで初セッション。
12月16日に行われた2度目のセッションには、後のパートナーとなるジュニア・ウェルズ（Junior Wells）も参加している。
1965年、バディはジュニア・ウェルズのアルバム『Hoodoo Man Blues』のセッションに参加した。
チェス時代は、自らの作品だけでなく、マディ・ウォーターズ、ハウリン・ウルフらチェスの大物たちとのセッションもこなした。
同レーベルには1967年まで在籍し、"First Time I Met The Blues"を始め、彼の個性が開花した名作を多く残した。
1968年、チェスとの契約が終了したガイはヴァンガード・レコードと契約。
同年、アルバム『A Man And The Blues』をリリース。バディ・マイルス、ジャック・ブルースらと共演した。
同レーベルでは『Hold That Plane!』など計3枚のアルバムを制作した。
一方、1960年代後半からジュニア・ウェルズとデュオでの活動もするようになった。デュオ名義の作品としては1969年『Buddy And The Juniors』（Blue Thumb）、1972年『Buddy Guy & Junior Wells Play the Blues』（Atlantic）などがある。後者には、エリック・クラプトンやJ・ガイルズ・バンドも参加した。
1975年3月、「第2回ブルース・フェスティバル」出演のため、デュオで来日。バンドには、バディの実弟でギタリストのフィル・ガイも加わった。
1970年代、バディはこの他、JSP、ブラック・アンド・ブルーなどから精力的にアルバムを発表した。
1979年、盟友ジュニア・ウェルズと久しぶりのアルバム『Pleading the Blues』をIsabelからリリース、弟のフィル・ガイも参加した。
1980年代に入ると、ブルーズ・シーン自体の停滞もあり、多くのブルーズマンは活動の場が減ってしまう。バディ・ガイも例外ではなかった。
1987年、「ジャパン・ブルース・カーニバル」出演のため、再びジュニアとともに来日を果たしている。
1989年、シカゴでブルーズ・クラブ「バディ・ガイズ・レジェンズ」（Buddy Guy's Legends）を開店、この店は後に『リヴィング・ブルース』（Living Blues）誌によって「ベスト・ブルース・クラブ」に選ばれるほどの名所となっていく。
1991年2・3月、エリック・クラプトンがロンドンのロイヤル・アルバート・ホールで開催した「24 Nights」にオールスター・ブルース・ギター・ラインナップの一員として参加、これが復活のきっかけとなっていく。
7月1日、アルバム『Damn Right, I've Got The Blues』をシルバートーンからリリース。本作は、前年に亡くなったスティーヴィー・レイ・ヴォーンに捧げられた曲も収録され、ジェフ・ベック、エリック・クラプトン、マーク・ノップラー等が参加したことも手伝って、ロックファンからも注目を集めた。このアルバムはグラミー賞「最優秀コンテンポラリー・ブルース・アルバム賞」を受賞し、以後バディの人気は急上昇し、世界各地のフェスティバルなどでも引っ張りだこになる。日本にもブルース・カーニバルをはじめ、たびたびツアーで訪れるようになった。
2003年、「ローリング・ストーンの選ぶ歴史上最も偉大な100人のギタリスト」において第30位、2011年の改訂版では第23位を記録した。
2005年、ロックの殿堂入りを果たした。
2006年7月、ウドー・ミュージック・フェスティバルに出演。
10月29日・11月1日、ローリング・ストーンズが行ったビーコン・シアターでの慈善コンサートにゲスト出演し、マディ・ウォーターズの“シャンペン・アンド・リーファー”（Champagne & Reefer）を演奏した。この模様は、ストーンズのライヴ・アルバム『シャイン・ア・ライト』（Shine a Light）、及びマーティン・スコセッシ（Martin Scorsese）監督による映画『ザ・ローリング・ストーンズ シャイン・ア・ライト』（Shine a Light）にも収録されている。
2008年、デレク・トラックス、スーザン・テデスキ、エリック・クラプトン、ロバート・ランドルフらをゲストに迎えたアルバム『Skin Deep』を発表した。
2010年、B.B.キングと共演したシングル"Stay Around a Little Longer"をリリース、同局を収録したアルバム『Living Proof』は、2011年のグラミー賞で「Best Contemporary Blues Album」を受賞した。
2013年7月30日、77歳の誕生日を迎え、エアロスミスのメンバー3人やキッド・ロックらがゲスト参加したアルバム『Rhythm & Blues』をリリースし、全米27位のヒットを記録した。
2015年、アルバム『Born to Play Guitar』には、ビリー・ギボンズ（ZZトップ）、キム・ウィルソン（ファビュラス・サンダーバーズ）、ジョス・ストーン、ヴァン・モリソンがゲスト参加した。
2018年6月、ジェフ・ベック、キース・リチャーズ、ミック・ジャガー、ジェイムス・ベイをゲストに迎えた約3年ぶりの新作アルバム『The Blues Is Alive and Well』をリリースした。
2019年の時点で、ガイはシカゴの自分の店「バディ・ガイズ・レジェンズ」で毎年1月に行われるショーを含め、年間少なくとも130回の公演を行っている。
なお、女性ラッパーのショウナ（本名：ラショウナ・ガイ）は娘。
（参照）
Wikipedia「バディ・ガイ」「Buddy Guy」
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