大杉 久美子(おおすぎ くみこ/1951年7月10日~)は、日本の歌手。

 

 

 

東京都出身。

精華学園高等学校(現:東海大学付属市原望洋高等学校)卒業。

 

1964年6月1日、「柴山モモ子」(しばやま ももこ)の芸名で歌謡曲の歌手として、1stシングル“東京っ子”をクラウンレコードから発売してデビュー。

同年、クラウンレコード主催のミスクラウンコンテスト優勝。

 

1965年1月1日、進一彦“あの娘は三番目”とのスプリットシングルでB面“ヤングヤングボレロ”を発売。

2月1日、3rdシングル“娘の縁談”を、B面に高石かつ枝“としごろ”を収録したスプリットシングルで発売。


1968年7月1日、「環ルナ」(たまき るな)に改名し、シングル“ブーガルー・タウン銀座”をクラウンから発売。

 

11月1日、シングル“ひとりぼっちの夕陽”を発売するがヒットに恵まれず。

 

 

1969年12月7日に放送が開始したテレビアニメ『アタックNo.1』のOP主題歌“アタックNo.1”(作詞:東京ムービー企画部[山崎敬之]/作曲:渡辺岳夫)の歌唱を初めて本名の「大杉久美子」名義で担当(5話までは主演声優の小鳩くるみ版、6話から大杉版が使用された)。1971年11月28日まで全104話が放送された人気シリーズとなり、本作でアニメ主題歌を初歌唱した大杉の知名度も大いに上がった。なお、レコード発売は翌1970年。

 

 

1971年1月の朝日ソノラマをはじめ数社から『アタックNo.1』のレコードが発売されたが、ビクター盤のみ専属の小鳩くるみ歌唱を収録し、他はすべて大杉版を収録。

10月、歌謡歌手「杉美子」(すぎ よしこ)名義でシングル“ポケットにりんご”をデノン(コロムビア)から発売。

 

 

1972年5月、杉美子として2枚目のシングル“ときめき”を発売。

 

 

1973年3月2日~9月28日、藤子・F・不二雄原作テレビアニメ『ジャングル黒べえ』が放送、主題歌を担当し、OPテーマ“ジャングル黒べえの歌”、EDテーマ“ウラウラ タムタム ベッカンコ”(ともに作詞:藤子不二雄/作・編曲:三沢郷)を歌唱、間奏時の呪文セリフは主演声優の肝付兼太が担当した。

 

10月1日放送開始のテレビアニメ『ミラクル少女リミットちゃん』の主題歌を担当、OPテーマ“幸わせを呼ぶリミットちゃん”(作詞:岩谷時子/作・編曲:菊池俊輔)ではヤング・フレッシュとともに、EDテーマ“センチなリミットちゃん”(クレジット同じ)では単独で歌唱、1974年3月25日まで放送された。

 

 

10月5日、テレビアニメ『エースをねらえ!』のOPテーマ“エースをねらえ!”、EDテーマ“白いテニスコートで”、挿入歌“ひとりぽっちのコート”(いずれも作詞:東京ムービー企画部/作・編曲 - 三沢郷)の歌唱を担当。1974年3月29日まで放送。

 

 

 

 

1974年1月6日から12月29日まで、「カルピスまんが劇場」の第6作目となる「テレビアニメ『アルプスの少女ハイジ』が放送、EDテーマ“まっててごらん”の歌唱をネリー・シュワルツ(ヨーデル)とともに担当した他、挿入歌の“ユキとわたし”、“夕方の歌”、“ペーターとわたし”(いずれも作詞:岸田衿子/作曲:渡辺岳夫/編曲:松山祐士)も歌唱した。ただし“ユキとわたし”はハイジ役の主演声優:杉山佳寿子による歌唱ヴァージョンも存在する。

 

 

同年、テレビアニメ『おひげのナマズン』のOPテーマ“おひげのナマズン”とEDテーマ“愛のマーメイド”の歌唱を担当した。

 

 

1975年1月5日~12月28日、『世界名作劇場』の第1作目となるテレビアニメ『フランダースの犬』が放送、OPテーマ“よあけのみち”と挿入歌“パトラッシュぼくの友達”をアントワープ・チルドレン・コーラスと歌唱、第9話から最終回まで使用されたEDテーマ“どこまでもあるこうね”と、挿入歌“まどをあけて”と“あおいひとみで”は大杉単独で、イメージソング“手をつないで”はコロムビアゆりかご会と共演した(いずれも作詞:岸田衿子/作曲:渡辺岳夫/編曲:松山祐士)。

 

 

 

3月21日公開のアニメ映画『アンデルセン童話 にんぎょ姫』主題歌“あこがれ”と挿入歌“待っていた人”(ともに作詞:岩谷時子/作・編曲:平吉毅州)の歌唱を担当、EDはピープルとの共演。

4月4日、テレビアニメ『勇者ライディーン』が放送開始、挿入歌“女の子だもの”(作詞:山川啓介:作・編曲:小森昭宏)の歌唱を担当。1976年3月26日まで放送。

4月5日~9月27日、テレビアニメ『ドン・チャック物語』(第一期)のOPテーマ“ドン・チャックといっしょに”、EDテーマ“夢見るドン・チャック”(作詞:水垣洋子/作曲:森田公一)の歌唱を担当。

 

同年10月7日から1976年3月30日まで放送されたテレビアニメ『草原の少女ローラ』にて、OPテーマ“草原の少女ローラ”をコーラル・エコーと、EDテーマ - “ローラの子守唄”(ともに作詞:岩谷時子/作・編曲:川口真)を単独で歌唱、イメージソング“みんなのローラ”をコロムビアゆりかご会と歌唱、“わたしはローラ”(作詞:丘灯至夫/作曲:川口真)を単独で歌唱した。

 

 

 

1976年1月4日~12月26日、世界名作劇場の2作目『母をたずねて三千里』のOPテーマ“草原のマルコ”(作詞:深沢一夫/作・編曲:坂田晃一/この項、以下特記が無い限り同じ)と、EDテーマ“かあさんおはよう”(作詞:高畑勲/作曲:坂田晃一/編曲:小六禮次郎)を歌唱、挿入歌“ピクニックのうた”(編曲:青木望/以下同)をこおろぎ'73と、“ペッピーノ一座のうた”を永井一郎と、“陽気なマルコ”を曽我部和行とそれぞれ歌唱、“かあさんの子守唄”を単独で歌唱した。

 

 

4月7日、前作の人気を受けて始まった『ドン・チャック物語』第二期のOPテーマ“空いっぱいの夢”、EDテーマ“星の川”(作詞:さいとう大三/作曲:森田公一/編曲:丸山雅仁)を担当。1978年3月25日まで放送される。

4月27日、テレビアニメ『ピコリーノの冒険』が放送開始、OPテーマ“ぼくはピコリーノ”、EDテーマ“オリーブの木陰こかげ”(ともに作詞:片桐和子/作曲:中村泰士/編曲:京建輔)をともにヤング・フレッシュと歌唱、EDでは台詞を声優の野沢雅子が担当。また、挿入歌“ごめんねおじいさん” を単独歌唱、“たのしく行こうよ”(いずれも作詞:保富康午/作曲:中村泰士/編曲:京建輔)をヤング・フレッシュと共演した。なお、正式名称『ピノキオより ピコリーノの冒険』。1977年5月31日まで放送。

 

 

10月3日、テレビアニメ『ポールのミラクル大作戦』が放送開始、OP“ポールの冒険”、ED“オカルトハンマーのうた”(いずれも作詞:若林一郎/作・編曲:菊池俊輔)をともにコロムビアゆりかご会と歌唱、1977年9月11日まで全50話放送。

 

 

 

1977年1月2日~12月25日、「世界名作劇場」第3作目『あらいぐまラスカル』のOPテーマ“ロックリバーヘ”(作詞:岸田衿子/作曲:渡辺岳夫/編曲:松山祐士)をセントメリーチルドレンコーラス、コロムビアゆりかご会と歌唱、1977年の日本コロムビアのゴールデン・ヒット賞を受賞した。EDテーマ“おいでラスカル”(クレジット同じ)は単独で歌唱し、また挿入歌も数局担当した。

 

 

2月3日~9月15日、ロボットアニメ『ジェッターマルス』全27話が放送開始、EDテーマ1“少年マルス”(第1-10話)をスティーブン・トートと、EDテーマ2“おやすみマルス”(第11-27話)を単独で歌唱。また、挿入歌“宇宙のスキャット”(いずれも作詞:伊藤アキラ/作・編曲:越部信義)をスティーブン・トートとともに歌唱した。

 

3月19日公開の『東映まんがまつり』内で上映された劇場用アニメ映画『世界名作童話 白鳥の王子』挿入歌“なみだとねんね”(作詞:隆巴/作・編曲:小森昭宏)をザ・チャープスとともに歌唱。

4月、『マンガのくに』のOPテーマ“おいかけロック”(作詞:伊藤アキラ/作曲:小森昭宏)をコロムビアゆりかご会と、“動物くらべっこ”(クレジット同じ)を矢萩知佳/藤田修/沼館志乃/コロムビアゆりかご会とともに歌唱。1980年3月まで。

6月7日~12月6日、テレビアニメ『シートン動物記 くまの子ジャッキー』のOPテーマ“おおきなくまになったら”とEDテーマ“ランとジャッキー”(ともに作詞:香山美子/作・編曲:小森昭宏)を担当。

 

10月1日、テレビアニメ『風船少女テンプルちゃん』が放送開始、OPテーマ“ぼくらは旅の音楽隊”と、EDテーマ“風船少女テンプルちゃん”(ともに作詞:丘灯至夫/作・編曲:越部信義)を両曲ともヤングフレッシュと歌唱。1978年3月25日まで放送。

 

 

1978年1月1日~12月31日、「世界名作劇場」第4作『ペリーヌ物語』が放送、OPテーマ“ペリーヌものがたり”(作詞:つかさ圭/作曲:渡辺岳夫/編曲:松山祐士/以下特記ない限り同じ)と、EDテーマ“きまぐれバロン”、挿入歌“ロザリーは友だち”を歌唱、この他に挿入歌の“少女の夢”と“ボンジュール!”(作詞:中里綴/作曲:渡辺岳夫/編曲:松山祐士)ではコーラスでフィーリング・フリーが参加した。「世界名作劇場」では、卓越した歌唱力と包み込むような優しい歌声で、本作まで4連続主題歌担当となった。

 

1月7日~7月1日、東映・テレビ朝日制作の特撮テレビドラマ『透明ドリちゃん』のOPテーマ“透明ドリちゃん”(作詞:石森章太郎/作・編曲:渡辺宙明)と、EDテーマ“夢の国の王女さま”(作詞:八手三郎/作・編曲:渡辺宙明)を、ザ・チャープスとともに歌唱。

 

3月18日公開の「東映まんがまつり」内で上映されたアニメーション映画『世界名作童話 おやゆび姫』の挿入歌“ゆめよいつまでも”(作詞:武原悦子/作曲:菊池俊輔)をウィル・ビーとともに歌唱。

10月6日から始まったテレビアニメ『まんがこども文庫』(~1979年9月28日)のEDテーマのうち、“ゆきがふる”(作詞:まどみちお/作・編曲:水野修孝)をコロムビアゆりかご会と、“ちょびっとちょびっと春はるがきた”(作詞:サトウハチロー/作曲:菊地雅春 /編曲:小森昭宏)と“さんご礁しょう”(作詞:古村徹三/作・編曲:宇野誠一郎)を単独で歌唱。

 

 

1979年4月2日、テレビ朝日系列の藤子・F・不二雄原作アニメ『ドラえもん』がスタート、OPテーマ“ドラえもんのうた”(作詞:楠部工/補作詞:ばばすすむ/作曲:菊池俊輔)とEDテーマ“青い空はポケットさ”(作詞:高田ひろお/作曲:菊池俊輔)を歌唱。特に長く歌い継がれるOPテーマでは大杉が初代歌唱者として名を残す。テレビシリーズでは1992年10月2日までの13年半にわたりオープニング主題歌として大杉版が使用された。

 

 

4月2日~8月28日、テレビアニメ『くじらのホセフィーナ』の主題歌を担当、OP“くじらのホセフィーナ”(作詞:関根栄一/作曲:穂口雄右/編曲:青木望)をコロムビアゆりかご会と、ED“さよならサンティー”( 作詞:関根栄一/作曲:穂口雄右/編曲:青木望)をフィーリング・フリーと、それぞれ歌唱。

 

4月7日、「ちよ太郎こども劇場」枠内でフランス・ポーランド合作の人形アニメーション『コラルの探検』が放送開始、OP“3人のうた”(作詞:香山美子/作・編曲:小森昭宏)  ED“ゆめみるコラル”(作詞:香山美子/作・編曲:小森昭宏)を担当。OPではこおろぎ'73と共演。なお、主人公「コラル」役の声優も大杉が務めた。1980年3月29日まで放送された。

 

同年12月時点で日本コロムビアのヒット賞を7回受賞している。

また、ささきいさお・堀江美都子・水木一郎とともに、1970年代には「アニソン四天王」として活躍した。1970年代の活躍をして、ささきいさお、堀江美都子、水木一郎と「アニソン四天王」と呼ばれた。

 

 

1980年1月7日~7月7日、テレビアニメ『森の陽気な小人たち ベルフィーとリルビット』のOPテーマ“森へおいでよ”(作詞:保富康午/作曲:渡辺岳夫/編曲:松山祐士)をこおろぎ'73と歌唱、EDテーマ“おやすみチュチュナ”(クレジット同じ)を単独で歌唱。

 

4月6日、テレビアニメ『燃えろアーサー 白馬の王子』が放送開始、EDテーマ“旅すりゃ友達”(作詞:保富康午/作曲:菊池俊輔/編曲:田辺信一)を、こおろぎ'73、コロムビアゆりかご会とともに歌唱。1980年9月21日まで放送された。

9月7日、『とんでも戦士ムテキング』が放送開始、 当時放送作家だった秋元康の事実上の作詞家デビュー作となった挿入歌“タコローダンシング”(作曲:渡辺宙明/編曲:いちひさし)と、“クロダコ踊りPART1”(作詞:原征太郎・柳川茂/作・編曲:はやしこば)をこおろぎ'73とともに歌唱、1981年9月27日にかけて全56話が放送。

 

 

1981年4月7日、テレビアニメ『名犬ジョリィ』の挿入歌2曲を担当、1982年6月22日まで放送された。

9月28日、藤子不二雄Ⓐ原作のテレビアニメ『忍者ハットリくん』第1作がスタート、EDテーマ“ねぇ ハットリくん”(作詞:若林一郎/作曲:菊池俊輔)を歌唱。1987年12月25日まで放送。

 

 

1982年1月25日~1983年2月28日、テレビアニメ『あさりちゃん』が放送、挿入歌“あさりの住む町”を歌唱。

 

 

1983年4月3日、『ミームいろいろ夢の旅』が放送開始。EDテーマ“ちいさいかわのうた”(作詞:武鹿悦子/作曲:渡辺岳夫/編曲:青木望)を歌唱。1985年9月29日まで放送された。

 

 

1984年3月17日公開のアニメ映画作品『ウルトラマンキッズ M7.8星のゆかいな仲間』ED“仲良しピグコとミドリちゃん”を担当。

 

 

1986年3月15日に公開されたドラえもん映画『ドラえもん のび太と鉄人兵団』にて、OPテーマ“ドラえもんのうた”とともに、EDテーマ“わたしが不思議”( 作詞:武田鉄矢/作曲:菊池俊輔)を歌唱。

 

10月6日、テレビアニメ『オズの魔法使い』全52話がスタート。EDテーマ“魔法のクレヨン”(作詞・曲:小坂明子/編曲:京田誠一)を大杉恵麻とともに歌唱。1987年9月28日まで放送。

 

12月21日に日本コロムビアから発売されたOVA作品『デルパワーX 爆発みらくる元気!!』挿入歌“パンツァー・メッフェン~ローラとスージー~”(作詞:冬杜花代子/作曲:根岸孝旨/編曲:高田弘)をかおりくみこと歌唱、また、挿入歌“がんばれ!まーなーみー!”(クレジット同じ)を堀江美都子、かおりくみこ、山野さと子、橋本潮、水木一郎、こおろぎ73と歌唱。



2000年夏のAJF(ANIME JAPAN FES)にて立ち上げられた、堀江美都子が部長を務める「アニソン女子部」で顧問として活躍。

 

 

2010年5月19日、『大杉久美子 40th Anniversary BOX 燦(かがやき)のとき 〜やさしさの歌〜』がコロムビアから発売。

 

 

2013年3月、タイのバンコクで行われた「Thai-Japan Anime Music & Festival 2013」で“ドラえもんのうた”などを披露した。

 

 

2015年2月18日、初期作品集『柴山モモ子(環ルナ、杉美子) アーリー・イヤーズ・アンソロジー 1964-1972』 がディスクユニオンから発売。

 

4月1日、ベストアルバム『ベスト・オブ・ベスト 大杉久美子』がコロムビアから発売。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

(参照)

 

 

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