水木 一郎(みずき いちろう/本名:早川 俊夫[はやかわ としお]/1948年1月7日~)は、日本の歌手、作詞家、作曲家、声優、タレント、ナレーター。

 

 

1948年1月7日、早川俊夫は東京都世田谷区に生まれる。実家がレコード店を経営していたため音楽環境には恵まれ、幼少期からジャズなどを聴いていた。特にアメリカの音楽には強い影響を受けた。だが、本人は当初「どうせ日本人なんだから落語でもやるか」ということで落語家を目指し、学生時代には「落語会」を開いていた。

フリーアナウンサーの小倉智昭とは中学の同級生。

世田谷学園高等学校卒業。


1964年、ジャズ喫茶に入り浸っているうちにザ・ドリフターズの桜井輝夫(いかりや長介の前任リーダー)と顔なじみになり、バンドの付き人をするようになる。桜井の勧めにより当時新宿区歌舞伎町に存在したジャズ喫茶「ラ・セーヌ」で催されたコンクールに参加し、ジョニー・シンバル(Johnny Cymbal)の“僕のマシュマロちゃん”(原題:Marshmallow)を歌ったところ見事優勝、これが本格デビューのきっかけとなる。

1965年、作曲家の和田香苗の門下生となる。この時期、弘田三枝子の前歌などを務めた。
同年、テレビ西部劇『シェナンドー』(A Man Called Shenandoah)の日本版主題歌“シェナンドー”(日本語詞:山下 登/曲;アメリカ民謡)を「早川 昭」名儀でレコーディングする。初レコーディングとなった同曲は当時、宣伝用フォノシートの製作のみで一般発売は無かった。後の2018年、デビュー50周年記念アルバム『Just My Life』に収録され、初めて一般発売された。

 

 

1968年7月、歌謡曲歌手としてカンツォーネ調の“君にささげる僕の歌”(作詞:西沢 爽/作曲:和田香苗/編曲:大西 修)にて「水木 一郎」名義でレコードデビュー、1970年までにスプリットを含め計5枚ほどEP(シングル)を発売するものの、売り上げが芳しくなかったことやマネージャーとの不仲も災いし、一時歌手を退く。

『徹子の部屋』初出演時に語ったところによると、同じレコード会社・日本コロムビアの先輩歌手で万城目正門下(『万城目正歌謡音楽院』出身)の九条万里子と結婚することになったため、“すすきのブルース”(1964年)などのヒット曲を持つ九条が歌手を続け、新人でヒット曲もない水木が身を引いたという。その後、生活のためナイトクラブやキャバレーで歌い始める。


1971年、歌手を辞めて作曲家へ転向しようとしていた矢先、堀江美都子の担当だった日本コロムビアのディレクター木村英俊の勧めでテレビアニメ『原始少年リュウ』のOPテーマ“原始少年リュウが行く”(作詞:石森章太郎/作曲:大塩潤/編曲:高原哲)を歌唱。

 

以降、活動の中心をアニメソング(以下「アニソン」と表記)へと移していく。水木は「最初の歌がつまらない歌だったら、以後アニソンを歌うつもりはなかった」と述懐している。以前から映画音楽を歌いたいという思いがあった水木自身はアニソンを歌うことに抵抗はなかったとのことだが、転向当初アニソンは「漫画の歌」と言われ、「歌謡曲と同じ土俵に立てなかった」という。後にアニソンだけで何十万枚売れても音楽番組に出られないという時期もあった。

 

 

1972年、特撮ドラマ『超人バロム・1』(4月2日~11月26日)のOPテーマ“ぼくらのバロム・1”(作詞:八手三郎/作曲:菊池俊輔/歌:水木一郎・コロムビアゆりかご会)とEDテーマ“友情のバロム・クロス”(クレジット同じ)を歌唱。水木がアニソン歌手として初レコーディングした特撮ソングであり、日本コロムビアの「コロムビア・ゴールデン・ディスク賞 ゴールデン・ヒット賞」を受賞。

 

 

同年、特撮ドラマ『変身忍者 嵐』(4月7日~1973年2月23日)のOP“嵐よ叫べ”・ED“われらは忍者”、ロボットアニメ『アストロガンガー』(10月4日~1973年3月28日)のOPの歌唱を担当。

 

12月3日、ロボットアニメ『マジンガーZ』(~1974年9月1日)が放送開始、OP“マジンガーZ”(作詞 :東文彦/作・編曲:渡辺宙明)、ED“ぼくらのマジンガーZ”(作詞:小池一雄/作・編曲:渡辺宙明 /歌:水木一郎・コロムビアゆりかご会)、挿入歌・イメージソング“Zのテーマ”(作詞:小池一雄/作・編曲:渡辺宙明)、“空飛ぶマジンガーZ”(作詞:高久進/作・編曲:渡辺宙明/歌:水木一郎・コロムビアゆりかご会)など、ほとんどの楽曲で歌唱を担当。

 

 

 

1973年、テレビアニメ『バビル2世』(1月1日~9月24日)のOP“バビル2世”(作詞:東映二/作・編曲:菊池俊輔 /歌:水木一郎、コロムビアゆりかご会)とED“正義の超能力少年”(作詞・作曲・編曲:菊池俊輔)を歌唱。

 

 

3月、特撮ドラマ『人造人間キカイダー』(1972年7月8日~1973年5月5日)に途中から登場した「ハカイダー」のキャラクターソング“ハカイダーの歌”(第37・38話/作詞:石森章太郎/作・編曲:渡辺宙明)を歌唱。主人公キカイダーに匹敵する人気を獲得し、続編の『キカイダー01』にも登場した他、単独でのスピンオフ作品が制作されるなどしている。

 

特撮ドラマ『ロボット刑事』(4月5日~9月27日)のOP“ロボット刑事”(作詞:八手三郎/作・編曲:菊池俊輔)やED“進め! ロボット刑事”(作詞:石森章太郎/作・編曲:菊池俊輔)の他、挿入歌の歌唱を担当した。

 

 

同年、『マジンガーZ』の主題歌レコードが発売されると、70万枚の大ヒット、日本コロムビアの「コロムビア・ゴールデン・ディスク賞 ゴールデン・ヒット賞」を受賞した。

野球アニメ『侍ジャイアンツ』(10月7日~1974年9月29日)の第1-24話のOP“侍ジャイアンツ”とED“サムライ 番場蛮”(ともに作詞:東京ムービー企画部/作曲:菊池俊輔)を「松本茂之」名義で歌唱。

 

 

 

1974年、特撮ドラマ『仮面ライダーX』(2月16日~10月12日)のOP“セタップ! 仮面ライダーX”(作詞:石森章太郎/作・編曲:菊池俊輔/歌:水木一郎・SCS-224)やED“おれはXカイゾーグ”(作詞 :八手三郎/作・編曲:菊池俊輔/歌:水木一郎・SCS-224)の他、挿入歌も担当。

 

4月4日~1975年5月8日、ロボットアニメ『ゲッターロボ』の挿入歌“平和の戦士たち”(作詞:早乙女達人/作・編曲:菊池俊輔)を歌唱、第45話に使われたのみだったが、水木曰く「自分が歌ったバラードの中で一番のお気に入り」という曲で、『ベスト・オブ・アニキング -青の魂-』にセルフカヴァー・ヴァージョンが収録された。

 

9月8日~1975年9月28日、『マジンガーZ』の後番組『グレートマジンガー』のOP“おれはグレートマジンガー”およびED“勇者はマジンガー”(ともに作詞:小池一雄/作・編曲 :渡辺宙明/歌:水木一郎・コロムビアゆりかご会)や挿入歌を歌唱。

 

 

特撮ドラマ『がんばれ!!ロボコン』(10月4日~1977年3月25日)のOP1“がんばれロボコン”(作詞:石ノ森章太郎/作・編曲:菊池俊輔/歌:水木一郎・山上万智子・コロムビアゆりかご会)、OP2“おいらロボコンロボットだい!”(作詞:石ノ森章太郎/作・編曲:菊池俊輔/歌:水木一郎・山上万智子/セリフ:山本圭子)、ED1“おいらロボット世界一”(作詞:八手三郎/作・編曲:菊池俊輔/歌:水木一郎・コロムビアゆりかご会)、ED2“ロボコンガッツラコン”(作詞:八手三郎/作・編曲:菊池俊輔/歌:水木一郎・山上万智子)のほか、挿入歌も歌唱。

 

 

アニメソング歌手に転向してから最初の4年間で、約150曲の子ども向け番組のテーマ曲を発表し、そのレコード売上は平均約10万枚、累計約600万枚に達した。


 

1975年、『仮面ライダーストロンガー』(4月5日~12月27日)のOP“仮面ライダーストロンガーのうた”(作詞:八手三郎/作・編曲:菊池俊輔)やED“きょうもたたかうストロンガー”(作詞:八手三郎/作・編曲:菊池俊輔/歌:水木一郎・堀江美都子)、“ストロンガーアクション”(作詞:石森章太郎/作・編曲:菊池俊輔/歌:水木一郎・堀江美都子)の他、挿入歌の一部も担当。

 

 

テレビアニメ『宇宙の騎士テッカマン』(7月2日~12月24日)のOP“テッカマンの歌”(作詞:竜の子プロ文芸部 /作曲:小林亜星/編曲:ボブ佐久間)とED“スペースナイツの歌”(作詞:竜の子プロ文芸部/作曲:小林亜星/編曲:ボブ佐久間/歌:水木一郎・コロムビアゆりかご会)を歌唱。

 

ロボットアニメ『鋼鉄ジーグ』(10月5日~1976年8月29日)OP“鋼鉄ジーグのうた”(作詞:林春生/作・編曲:渡辺宙明/歌:水木一郎・コロムビアゆりかご会・こおろぎ'73)、ED“ひろしのテーマ”(作詞:浦川しのぶ/作・編曲:渡辺宙明/歌:水木一郎・こおろぎ'73)他、一部挿入歌も担当。

 

特撮ドラマ『アクマイザー3』(10月7日~1976年6月29日)OP“勝利だ!アクマイザー3”(作詞:石森章太郎/作・編曲:渡辺宙明/歌:水木一郎・こおろぎ'73)、ED“すすめ!ザイダベック”(作詞:八手三郎/作・編曲:渡辺宙明/歌:水木一郎、こおろぎ'73)の他、ほとんどの挿入歌を歌唱。

 

 

1976年、テレビアニメ『マシンハヤブサ』(4月2日~9月17日)のOP“ダッシュ!マシンハヤブサ” (作詞:保富康午/作・編曲:すぎやまこういち/歌:水木一郎・コロムビアゆりかご会)とED“グランプリ・ブギ”(作詞:保富康午/作・編曲:すぎやまこういち)を歌唱。

 

ロボットアニメ『超電磁ロボ コン・バトラーV』(4月17日~1977年5月28日)のOP“コン・バトラーVのテーマ”(作詞:八手三郎/作曲:小林亜星/編曲:筒井広志/歌:水木一郎・ザ・ブレッスン⁼フォー)、ED“行け! コン・バトラーV”(作詞:八手三郎/作曲:小林亜星/編曲:筒井広志/歌:水木一郎・コロムビアゆりかご会)の他、挿入歌も歌唱。この頃までにアニメ・特撮作品の主題歌・挿入歌を数多く歌い、アニソン歌手としての評価を確立する。

 

 

4月、アニメ関係の仕事と並行して、NHKの子ども番組『おかあさんといっしょ』において、うたのおにいさん(2代目)を3年間(~1979年3月)務めた。

 

 

1977年、『快傑ズバット』(2月2日~9月28日)のOP“地獄のズバット”(作詞:石森章太郎/作曲:京建輔)、ED“男はひとり道をゆく”(作詞:八手三郎/作曲:京建輔)を歌唱。

 

 


1978年、テレビアニメ『宇宙海賊キャプテンハーロック』(3月14日~1979年2月13日)のOP“キャプテンハーロック”とED“われらの旅立ち”(ともに作詞:保富康午/作曲:平尾昌晃/編曲:横山菁児)を歌唱。アニメソングとしては異例の68人シンフォニー編成をバックに吹き込んだ主題歌レコードは当時アニメソングとしては驚異的な初回プレス15万枚を記録。これらの逸話から、「アニメソングの女王」こと堀江美都子と並び「アニメソングの帝王」と呼ばれるようになる。

 

 

4月10日、テレビアニメ『ルパン三世(TV第2シリーズ)』(1977年10月3日~1980年10月6日)の第27‐51話ED“ルパン三世 愛のテーマ(ヴォーカル・ヴァージョン)”(歌詞原案:鴇田一枝/作詞:千家和也/作・編曲:大野雄二)を歌唱、同年9月25日まで使用された。

 

 

1979年、テレビアニメ『新・巨人の星II』(4月14日~9月29日)のOP“心に汗を”(作詞:山川啓介/作曲:渡辺岳夫)を歌唱。

 

特撮ドラマ『仮面ライダー (スカイライダー) 』(10月5日~1980年10月10日)の第1-28話OP“燃えろ!仮面ライダー”(作詞:石森章太郎/作・編曲:菊池俊輔/歌:水木一郎・こおろぎ'73)、第29-54話OP“男の名は仮面ライダー”(作詞:石森章太郎/作・編曲:菊池俊輔)、第1-28話ED“はるかなる愛にかけて”(作詞:八手三郎/作・編曲:菊池俊輔/歌:水木一郎・こおろぎ'73)、第29-54話ED“輝け!8人ライダー”(作詞:八手三郎/作曲:菊池俊輔/編曲:武市昌久/歌:水木一郎・ザ⁼チャープス)の他、多くの挿入歌も担当した。

 

 

 


当時、アニメだけでなく、自身の歌手としての原点でもあるアメリカンポップスも披露した。後にそれを知った平尾昌晃からラジオ番組に呼ばれ、オールディーズを歌ったこともある。

 

 

1980年、テレビアニメ『とんでも戦士ムテキング』(9月7日~1981年9月27日)のOP“ローラーヒーロー・ムテキング”(作詞:康珍化/作・編曲:渡辺宙明/歌:水木一郎・フィーリング⁼フリー)を歌唱、作品中で主人公・遊木リン/ムテキング役の声優・井上和彦のメインヴォーカルでも何度か歌われた。

 

 

1981年、「スーパー戦隊シリーズ」第5作にあたる特撮ドラマ『太陽戦隊サンバルカン』(2月7日~1982年1月30日)の挿入歌“君はパンサー”(作詞:山川啓介/作曲:渡辺宙明/編曲:いちひさし) や“輝け!サンバルカン”(作詞:山川啓介/作・編曲:渡辺宙明/歌:水木一郎・こおろぎ'73・コロムビアゆりかご会)などを歌唱。

ロボットアニメ『百獣王ゴライオン』(3月4日~1982年2月24日)のOP“斗え! ゴライオン”(2曲とも作詞:千家和也/作曲:小林亜星/編曲:いちひさし/歌:水木一郎・こおろぎ'73・コロムビアゆりかご会)とED“五人でひとつ”(歌:水木一郎・こおろぎ'73・フィーリング⁼フリー)や多くの挿入歌を歌唱。

 

 

 

1982年、テレビアニメ『わが青春のアルカディア 無限軌道SSX』(10月13日~1983年3月30日)のOP“おれたちの船出”(作詞:保富康午/作・編曲:菊池俊輔/歌:水木一郎・こおろぎ'73)、ED“ハーロックのバラード”(作詞:保富康午/作・編曲:菊池俊輔を歌唱。

 

 

この頃、自らが吹き込んだ主題歌レコードのトータルセールスが700万枚以上という記録を樹立し、『ギネスブック』に掲載された。 

 

 

1983年1月、前年リリースのコミック『エロイカより愛をこめて』イメージソング“ロマンティックアゲイン”(作詞:山川啓介/作曲:大野雄二)でコロムビア「ゴールデンディスク賞」「ゴールデンLPテープ賞」を受賞。

 

特撮テレビ番組『アンドロメロス』(2月28日~4月29日)のOP“アンドロメロス”(作詩:谷のぼる/作曲:菊池俊輔/編曲:吉村浩二/歌:水木一郎・コロムビアゆりかご会)とED“帰って来いよアンドロメロス”(作詞:谷のぼる/作曲:菊池俊輔/編曲:吉村浩二)を歌唱。

 

 

1985年、テレビアニメ『プロゴルファー猿』(4月2日~1988年3月28日)のOP“夢を勝ちとろう”(作詞:藤子不二雄/作曲:小林亜星/編曲:筒井広志 /セリフ:頓宮恭子)を歌唱。

 

 

1986年、特撮ヒーロー番組『時空戦士スピルバン』(4月7日~1987年3月9日)の主題歌を担当、OP“時空戦士スピルバン”(作詞:山川啓介/作・編曲:渡辺宙明)や第1-10話ED“君の仲間だスピルバン”(作詞:山川啓介/作・編曲:渡辺宙明/歌:水木一郎/コーラス:ヤング・フレッシュ)、第11-44話ED・挿入歌“結晶だ!スピルバン”(作詞:上原正三/作・編曲:渡辺宙明)や挿入歌を歌うとともに、主人公の父親「ベン博士」役で本編に出演。

 

 

1988年、テレビアニメ『新プロゴルファー猿』(1988年4月11日~6月13日)のOP“マイウェイ猿丸”(作詞:高田ひろお/作曲:小林亜星/編曲:筒井広志)を歌唱。

 

 

1989年6月、小堺一機、関根勤のラジオ番組『コサキン無理矢理100%』を発端として「雄叫び」系アニメソングが注目を浴び、初のベストアルバム『OTAKEBI参上! 吠える男 水木一郎ベスト』をリリース。

テレビアニメ『ジャングル大帝』(10月12日~1990年10月11日)のOP“サバンナを越えて”(作詞:竜真知子/作曲:川崎真弘/編曲:朝川朋之)を歌唱。

 

テレビアニメ『かりあげクン』(10月17日~1990年12月21日)のOP“夜の銀ギツネとタヌキ”(作詞:森雪之丞/作曲:池毅/編曲:藤原いくろう)を「うしおと一郎」名義で橋本潮とデュエット。銀座の夜の女と男の騙しあいを銀ギツネとタヌキに例えコミカルに歌った。

 

 

1990年5月、「雄叫び」ブームはさらに広まることとなり、『水木一郎OTAKEBI2』をリリース、このアルバムでは懐かしのアニメ・特撮主題歌だけでなく、新曲であるアニソン17曲メドレー“懐かしくってヒーロー〜I'll Never Forget You!〜”を収録、同年11月にはシングルカットもされている。

7月、アニメ版トランスフォーマーシリーズの第六弾となるOVA『トランスフォーマーZ」(トランスフォーマーゾーン)のOP“トランスフォーマーZ(ゾーン)のテーマ”とED“未来(あした)の君へ”(ともに作詞:竜真知子/作曲:根岸孝旨/編曲:石田勝範)を歌唱。

 

9月1日、『水木一郎大全集』Vol.1を発売、1992年8月21日にかけてVol.5まで発売する。

 

 

 

 

1991年、ロボットアニメ『ゲッターロボ號』(2月11日~1992年1月27日)の第15-50話において、OP“ゲッターロボ號”(作詞:康珍化/作・編曲:渡辺宙明/歌:水木一郎・森の木児童合唱団)およびED“友だちになりたい”(作詞:康珍化/作・編曲:渡辺宙明)を歌唱。

 

 

1992年、24曲メドレー“懐かしくってヒーローPartII〜We'll Be Together Forever!〜”をリリース。

 

 

1994年、青春ドラマ主題歌メドレー“SEISHUN FOR YOU〜青春の詩〜”をリリース。


アニメタルなどによって、1960年代後半から1980年代を中心とした往年のアニメソング(アニソン)が再注目され始めたことも追い風となり、1990年代に入ってから(正確な表現ではないものの)「21世紀にかつてのアニソンを歌い継ぐ」といったスローガンのもと、中核となって、堀江美都子、影山ヒロノブ、ささきいさおなどと共に、コンサートを開催し続け、かつてのロボットアニメやSFアニメの主題歌を中心に歌っている。


1997年3月末日をもって日本コロムビアとの専属契約を解き、フリーとなる。

5月16日、フリー宣言後初のアルバム『スーパーロボット大戦ボーカルコレクション』(ファーストスマイルエンタテインメント)をリリース、オリコン23位を記録。

 

8月、アニメソングを21世紀に残すべく、水木を筆頭に日本のアニメソング界を担ってきたシンガーたちが赤坂BLITZに集結。一大ムーブメントを巻き起こした「スーパーロボット魂」ライヴの幕開けとなった。以後、進化し続ける同ライヴを牽引、アニメジェネレーションにおけるカリスマ的存在感を示す。


1998年4月、文化放送のラジオ番組『ラジオ・スーパーロボット魂』放送開始。パーソナリティを務める。

 

 

1999年、歌手生活30周年記念のベスト盤CD『兄尊』を発売。タイトルは、「アニメソング」の略称「アニソン」と水木の愛称「アニキ(兄貴)」をかけたもの。

 

3月18日放送のアニソン番組『快進撃TVうたえモン』では『人造人間キカイダー』が紹介された際にキカイダーの主題歌ではなく“ハカイダーの歌”が流れ、紹介と同時に水木本人がハカイダーのテーマを熱唱した。
8月30・31日、『うたえモン』の企画で山梨県の河口湖ステラシアターにて「24時間1000曲ライブ」を敢行。終盤の生放送での変わらぬ声の響きに「本当に24時間歌い続けたのか」との電話が番組あてに殺到するという逸話を生む。 しかし、その3日後の9月3・4日にイベント『松本零士〜幻想軌道1999〜』で「キャプテンハーロック」を歌う予定だったが、ライヴで声が嗄れてしまったということで生出演出来ずに映像のみ出演という形になったことからこの24時間ライヴがとても過酷だった事が窺える。

 

 

2000年7月17日に影山ヒロノブ・遠藤正明・さかもとえいぞう・松本梨香とともに、アニソンユニット「JAM Project」を結成。OVA『真ゲッターロボ対ネオゲッターロボ』のOP“STORM”およびED“RISING”(ともに作詞:工藤哲雄/作曲:千沢仁/編曲:須藤賢一/歌:JAM Project featuring 水木一郎・影山ヒロノブ)を担当。



2001年2月2日、「香港キャラクターショーケース2001」にてライヴを実施。香港のファンからも絶大な「アニキコール」を受け、会場が一体となって日本語で大合唱となる。ファッション誌、芸能誌などジャンルを問わず多くの媒体で記事が組まれ、現地での関心の深さを知ることとなる。
10月にはテレビ朝日の番組『トゥナイト2』に出演。「我らがアニキ 水木一郎の魂!!」と題した大特集で、通常の2倍の視聴率を記録する。

同月開始のNHKの少年ドラマ『料理少年Kタロー』主題歌“熱くるしいぜ”(作詞:大木たかし/作曲:ゲイリー芦屋)を担当し、ゲスト出演時には劇中でも歌唱。同曲は、アニソンデビュー30周年記念アルバム『アニキ自身』と同時発売された。

 


2002年3月、テレビ朝日の番組『徹子の部屋』に2度目の出演。

同月、水木バージョンで新録した中日ドラゴンズの応援歌“燃えよドラゴンズ!”(作詞:山本正之/作曲:山本正之)が開幕よりナゴヤドームで流れる。

6月、ナゴヤドームで始球式を行い、スタンドの観客とともに“燃えドラ!”を大合唱。選手の名前を歌詞に織り込んだ“燃えよドラゴンズ!2002”は雄叫び入りでリリース。水木歌唱の“燃えよドラゴンズ!”は2019年までに計7回リリースされた。

 

8月、自身の多忙なスケジュールにより参加が難しくなったことから、JAM Projectについて「非常勤」を宣言している。

 


2003年3月、世界的カリスマDJ・ディミトリ・フロム・パリスのオファーを受け、“ぼくらのマジンガーZ(Black Version)”を新録。本曲を収録したビクターエンタテインメントからのアルバム『Cruising Attitude』が日本先行発売となる。

 

 

2004年2月14日に公開の日本映画『ゼブラーマン』の劇中劇『ゼブラーマン』主題歌“ゼブラーマンの歌”(作詞:宮藤官九郎・甲斐彰/作曲:遠藤浩二)を歌唱。

 


2007年、初めて『みんなのうた』の楽曲とスーパー戦隊シリーズ(『獣拳戦隊ゲキレンジャー』)のED曲を歌った。また前年オリジナル特撮ビデオ『超忍者隊イナズマ!』の主題歌を担当(オリジナルサウンドトラックは7月18日発売)し、続編『超忍者隊イナズマ!!SPARK』でも「水木昇龍斎」役で出演して「超忍者隊イナズマ! お江戸MIX」を歌唱した。

5月18・19日、香港で開催されたアニメソングイベント「ANIME JAPAN FES IN HK 2007」に参加。 7月6日、フランスの「Japan Expo 2007」に参加した。

 

 

2008年1月23日、“なんのこれしき ふろしきマン”(作詞:いえろーばーど/作曲:福本公四郎)を発表、『NHKみんなのうた』で放送。

12月17日、『デビュー40周年記念 水木一郎TVサイズ主題歌集』を発売。

 

 

2010年、プロデューサー・塚田英明からのオファーを受けて『仮面ライダーW』第23・24話へ顔出し出演し、久々に仮面ライダーシリーズに関わる。また6月には中国にて行われている上海万博のジャパンウィークにて、中国でもよく知られたアニメソングを歌唱した。


2011年7月6日、全国納豆協同組合連合会 の公認ソング“ヒーローは Never ねば Give Up!”(作詞:森林檎/作曲:渡部チェル)を発売。

同日発売のももいろクローバーZのシングル“Z伝説 〜終わりなき革命〜”(作詞・曲:前山田健一)にも特別参加し、同9月2日開催の東映まんがまつりDVD発売記念イベントで共演した。
7月10日、イオン石巻ショッピングセンターで開催された東日本大震災復興支援イベント「がんばれ東北! Never ねば Give Up!!」で超神ネイガーと共演、“ヒーローは Never ねば Give Up!”を歌唱した。
8月24日、セルフカヴァー曲を中心にしたアルバム『THE HERO 〜Mr.アニソン〜』を発売。タイトルは、福島第一原子力発電所事故などの後処理・修理・復興で働いている現実世界の「ヒーロー」たちにインスパイアされたという。

 

8月27日、Animelo Summer Live 2011 -rainbow-にサプライズゲストとして参加。
9月21日、『おかあさんといっしょ』等で歌った童謡を集めたアルバム「水木一郎 キッズ ソング・ベスト!」を発売。

 

 

2016年、特撮テレビドラマ『ウルトラマンオーブ』 (7月9日~12月24日)のOP“オーブの祈り”(作詞・曲:高見沢俊彦/編曲:高見沢俊彦 with 本田優一郎/アーティスト:水木一郎 with ボイジャー)を歌唱。

 


現在は歌手活動を続ける一方、「水木一郎ヴォーカルスクール」を主宰し、後進の育成に注力。卒業生に貴日ワタリなど「ザ☆カインズ」メンバー、平山佳代子など「アップルパイ」メンバー、『海賊戦隊ゴーカイジャー』主題歌の松原剛志、菊池志穂、小西寛子等がいる。教え子の松原が『海賊戦隊ゴーカイジャー』主題歌歌唱に決まった際、水木は「やったな!」と喜んだという(水木自身も挿入歌の歌唱で参加)。

2021年4月25日、声帯不全麻痺の症状が出ているという事をTwitterで公表した。

 

2022年11月8日に中野サンプラザで開催された日本歌手協会主催の『第49回歌謡祭』には車いす姿で登場し、「マジンガーZ」を熱唱した。

同月27日にはよみうり大手町ホールで堀江美都子と『ふたりのアニソン』を開催。これが水木の最後のステージとなり、この時点で既に長時間ステージにとどまれないほどに悪化していたため、鈴木美潮が司会進行を、歌唱サポートとして谷本貴義、高取ヒデアキ、串田アキラがゲスト出演した。

12月2日には渡辺宙明の追悼コンサートに出演予定だったが当日体調不良を訴えドクターストップがかかり救急搬送。その後自宅療養していた。

 

 

2022年12月6日に再び救急搬送され、肺がんにより搬送先の東京都内の病院で

水木一郎こと早川俊夫は死去した。74歳没。

 

 

12月12日、訃報が公表された。

 

 

 

 

 

 

 

(加筆)

2022年12月13日15:30

 

 

(参照)

Wikipedia「水木一郎」