アデル(Adele/本名:Adele Laurie Blue Adkins MBE/1988年5月5日~)は、

英国イングランド出身の歌手、シンガーソングライター。

 

 

 

1988年5月5日、アデル・ローリー・ブルー・アドキンスは、英国イングランドのロンドン北部に位置するトッテナム(Tottenham/イギリス英語発音: [tɒtnəm])で、英国人の母ペニー・アドキンスとウェールズ人の父マーク・エバンスの間に生まれた。アデルを産んだ時、母親はまだ10代だった。

アデルが2歳の時、父親が家族の元を去った。その後、母親はシングルマザーとしてアデルを育てた。アデルは後に、父のことを許したことはないと語っていた。

イングランド・プレミアム・リーグに所属する地元トッテナムの強豪フットボールクラブ「トッテナム・ホットスパーFC」(Tottenham Hotspur Football Club)のサポーターであるという。

 

4歳から歌うことに夢中になったアデルは幼い頃、友人とパーティーでスパイス・ガールズ(Spice Girls)の真似をして遊んでいたという。

好きなアーティストとして、エタ・ジェイムス(Etta James/1938年1月25日-2012年1月20日)、ジル・スコット(Jill Scott/1972年4月4日-)、ロバータ・フラック(Roberta Flack/1937年2月10日-)等を挙げている。「エタ・ジェイムスの曲“Fool That I Am”を聴いて、初めてシンガーになりたいと思った」と『ザ・サン』紙のインタビューで語っている。

 

9歳で英国の南方にある海沿いの町ブライトンに、11歳で南ロンドンに引っ越した。

16歳から作曲とギター演奏を開始。

 

エイミー・ワインハウス他数々のアーティスト達を輩出していることで有名なロンドンのブリット・スクール・パフォーミング・アーツ学校で学ぶ。ここではレオナ・ルイス(Leona Lewis/1985年4月3日-)とジェシー・J(Jessie J/1988年3月27日-)が同級生であった。

 

2006年、ブリット・スクール・パフォーミング・アーツ学校を卒業。

間もなく、Myspace.comに友人がポストした学校のプロジェクトのために録音したデモ音源がXLレコードのCEOリチャード・ラッセルの耳に止まり、その年にXLと契約。BBCTVの人気番組『Later…With Jools Holland』への出演時のパフォーマンスなどが評判を呼ぶ。


2007年、シングル“Hometown Glory”でデビュー、全英19位になった。

 


2008年1月28日にリリースした1stアルバム『19』はイギリスのアルバムチャートで初登場1位を記録した。米音楽誌『ビルボード』総合アルバムチャート「ビルボード200」(以下「全米」)では初登場149位だったが、2008年10月に放送された『サタデー・ナイト・ライヴ』への出演で注目を集め、最終的には最高位4位に達する。

 

アルバムからのシングルは他に、“Chasing Pavements”が全英2位、米誌『ビルボード』の総合シングル・チャート「Hot 100」(以下「全米」)で21位、“Make You Feel My Love”が全英4位、"Cold Shoulder"が全英18位になった。

 

 

 

2009年、第51回グラミー賞に主要2部門を含む4部門でノミネートされ、最優秀新人賞と最優秀ポップ女性歌手を受賞した。また、「European Border Breakers Award」で「Best Album」を受賞した。

 

 

2010年、次のアルバムからの先行シングル"Rolling in the Deep"をリリースすると、全英2位・全米1位の大ヒット。

 


2011年1月24日、2ndアルバム『21』とシングル"Someone like You"を同時リリース。"Someone like You"は全英・全米ともに1位を獲得、アルバムは19カ国で1位に輝き、年末には売り上げが1700万枚を超え(21世紀に発売されたアルバムとして3作目)、さらに全米ビルボードアルバムチャートにて発売以来39週連続でトップ5位以内を記録し、マイケル・ジャクソンが持っていた38週連続トップ5の記録を抜いて歴代1位になるという記録を樹立した他、3つのギネス記録に認定された。母国イギリスでの売り上げは460万枚を超え、国内歴代セールス1位クイーンの『グレイテスト・ヒッツ』(5,863,000枚)、同2位ザ・ビートルズ『サージェント・ペパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブ・バンド』(5,044,000枚)、3位アバ『アバ・ゴールド』(4,989,000枚)に次ぐ4位に食い込んだ。全世界で3000万枚以上の売上を記録し、「2010年代に世界で最も売れたアルバム」として記録されている。なお、アルバムのテーマは「恋人との別れ」。

 

アルバムからのシングルは他に、"Set Fire to the Rain"が全英11位・全米1位、"Rumour Has It" が全米16位になり、"Turning Tables"も英米でチャートインを果たした。

 

 

 

11月28日、自身初のライヴ・アルバム『Live at the Royal Albert Hall』をXLからリリース、全英2位・全米1位。

 


2012年、第54回グラミー賞に主要3部門(最優秀アルバム賞、最優秀楽曲賞、最優秀レコード賞)を含む6部門でノミネートされ、ノミネートされたすべての賞を獲得した。受賞のリストは、アルバム『21』が最優秀アルバム賞・最優秀ポップ・ヴォーカル・アルバムの2部門、シングル“Rolling in the Deep”が最優秀レコード賞・最優秀楽曲賞・最優秀短編音楽ビデオの3部門、同じくシングル“Someone Like You”が最優秀ポップ・ソロ・パフォーマンスの1部門。『21』は、2012年度の全世界アルバム・セールス年間チャートでも920万枚のセールスでチャートの1位を獲得しており、2年連続全世界売り上げ1位を達成した。

6月29日、恋人のサイモン・コネッキとの間に第一子を妊娠したことを発表。

10月5日、シングル"Skyfall"をリリース、全英2位・全米8位に達した。本曲は映画『007 スカイフォール』のために書き下ろした曲で、翌2013年の第85回アカデミー賞で、歌曲賞を受賞した。

 

10月、長男・アンジェロを出産した。



2013年、米国ロサンゼルスに移住。

12月19日、バッキンガム宮殿で行われたMBE授与式で、英国音楽業界への貢献を認められ、チャールズ皇太子からMBE勲章(大英帝国勲章)を受章した。


2015年10月23日、先行シングル"Hello"をリリース、全英・全米をはじめ各国のシングルチャートで軒並み1位を獲得。本曲のMVは公開88日目にYouTube再生回数10億回を突破、さらに2022年5月5日現在では、29億回に達している。

 

11月20日にリリースした3rdアルバム『25』は、「母性と後悔」をテーマに制作。アメリカでは発売初週だけで338万枚セールスを達成し、アメリカとイギリスで「2015年に最も売れたアルバム」として記録された。

 

アルバムからは続いて、"When We Were Young"が全英9位・全米14位、"Send My Love (To Your New Lover)"が全英5位・全米8位、"Water Under the Bridge"が全英39位・全米26位になった他、"Water Under the Bridge"が英米でチャート入りした。

 

 

 

 


2016年2月28日、『SPACE SHOWER MUSIC AWARDS』で「BEST INTERNATIONAL ARTIST(もっとも優れた海外アーティストに授与される賞)」を受賞。


2017年の第59回グラミー賞では、主要3部門(最優秀アルバム賞、最優秀楽曲賞、最優秀レコード賞)含む計5部門を受賞し、史上初めて「主要4部門のうち3部門を2度制覇したアーティスト」となった。 しかし、ステージ上では涙ながらに「この賞を受け取るのは不可能。今年の最優秀アルバム賞は絶対にビヨンセの『レモネード』が獲るべきだった」と語っている。

3月5日、オーストラリア・ブリスベンでのコンサートで、観客に結婚していることを明らかにした。

 

 

2019年4月19日、代理人がAP通信に対し「アデルはパートナーと破局した。彼らは愛情を持って息子を一緒に育てることに専念している」との声明を発表した。


2021年5月、実父が癌のために他界。

10月15日、6年ぶりの新曲“Easy On Me”をリリース、リリース当日のSpotifyやAmazon Musicでの1日の楽曲再生ストリーミング数の記録を更新。全英・全米をはじめ各国のシングルチャートで首位を独占した。“Easy On Me”のMVは『25』収録の“Hello”に続き、グザヴィエ・ドランが監督を務めた。併せて、アルバム『30』のリリース予定も発表。

 

11月19日、4thアルバム『30』をリリース。全英・全米をはじめ各国で1位を独占した。

 

アルバム『30』をリリースするにあたり、「約3年前にこのアルバムを書き始めた時は、自分が目指していたような場所から程遠く、むしろ正反対と言えるような場所にいた。自分をわざと内面的な混乱へと陥らせていた。人に知られたくないような自分の真実を学び、自分の層をどんどん剥がし、そして新たな層を作って自分を包んだ。自分の人生を牽引する本当に役立つ、健全な精神を見出し、自分のフィーリングをようやく取り戻すことができた。そして人生においてこんなにピースフルに感じたことがないと思える場所に辿り着いた。だからとうとうこのアルバムを発売する心の準備ができた。私は、労を惜しまずに自分の家と心を再構築した。このアルバムではそれが語られている。我が家とは、心がある場所だから」と自身のSNSアカウントから発信している。

11月29日、アルバムから"Oh My God"をリカット、全英2位・全米5位に達した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

(参照)

Wikipedia「アデル (歌手)」「Adele」

 

 

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