こんばんは、祈祷師の孫 ひろのりです。

 
ここのところ、桃太郎や一寸法師に関連する神社を紹介しました。
 
今回は、浦島太郎を祀るという浦嶋神社(うらしまじんじゃ)を紹介します。
 
【目次】
  • ・日本最古の浦嶋伝説
  • ・境内写真
  • ・蓬山の庭(とこよのにわ)
  • ・水之江里 浦嶋公園
  • ・所感
  • ・浦嶋神社データ
 

日本最古の浦嶋伝説

 
この絵巻には、浦嶋伝説の各シーンが描かれています。
 
さて、浦嶋太郎といえば、昔話で有名ですね。
今回紹介する浦嶋神社には、昔話のモデルとなる日本最古の浦嶋伝説が残っています。
 
伝説のあらすじはこんな感じです。

雄略天皇の時代、水の江の里に住む浦嶋子という青年が、一人舟で釣りに出て、五色の亀を釣りあげます。
 
浦嶋子が寝ている間に亀は美女に変身します。
美女の名は亀姫といい浦嶋子を常世(とこよ=海の彼方にある世界)に連れていきます。
 
浦嶋子は常世で亀姫と結婚し3年間を過ごしますが、望郷の念にかられた浦嶋子は一人帰郷することにします。
亀姫は別れ際に、決して開けてはならないと注意して玉櫛笥(たまくしげ)を渡します。
 
しかし、常世から戻った浦嶋子を待っていたのは300年後の世界でした。
すでに知る人もなく呆然とした浦嶋子は、つい玉手箱を開けてしまいます。
すると、若々しい肉体は瞬く間に天空に飛び散ったといいます。
 
・・・この話を聞いた淳和天皇が勅使(小野篁)に命じて浦嶋子を祀る神社を建立します。
それが今に残る宇良神社(=浦嶋神社)です。

 
この伝説の通りだとすると、浦嶋子は実在した人物ということになりますね。
 
 
 

境内写真

鳥居

 

みの毛

こういう亀に関連するものを見ると、浦嶋太郎っぽいですよね。
 

甲羅

ウミガメの甲羅ですね。
この甲羅に乗って、浦嶋子は海を渡ったのでしょうかね?
 

五條大橋の絵

何故に、牛若丸なんだろうか?
昔話つながりか?
 

神額

「宇良神社」と書いてあります。
 

拝殿の彫刻

立派な龍の彫刻ですね。
龍宮だから龍なのかな?
 
 

蓬山の庭(とこよのにわ)

 
 
浦嶋神社境内にある庭です。
 
浜に寄せる波を連想させるような庭ですね。(^O^)
浦嶋子が渡った常世(とこよ)を現した庭だといいます。
 
常世は、海の彼方にある世界といわれています。
現世ではないのかもしれないですね。
異次元の世界とか?
 
案内板によると、常世には他にも書き方があります。
  • 蓬山
  • 神仙
  • 仙都
  • 蓬莱山
どれも「とこよ」と読むらしいです。
 
蓬莱山って、かぐや姫にも出てきますね。
こんなところで、昔話同士の意外なつながりが・・・
 
 

水之江里 浦嶋公園

浦嶋神社の近くにある公園です。
浦嶋館は、玉手箱をイメージしている建物だそうです。
 
この公園には「悠々時空(ゆうゆうじくう)」というオブジェがあります。
丸い輪っかは、「時空の輪」というらしいです。
 
輪を挟むように浦嶋太郎のオブジェと
 
乙姫(亀姫)のオブジェがあります。
 
里恋しくなった浦嶋子を、亀姫はどのような気持ちで送り出したのでしょうね。
戻っては来れないと思っていたのでしょうかね。。。
 

所感

実際に目にすることはできませんでしたが、この神社にはなんと!玉手箱が宝物として伝わっているらしいです。
いやぁ、すごいですね。
開けるとタイムスリップするのかな。。。
 
宇良神社(=浦嶋神社)の建立に携わった勅使の小野篁(おのたかむら)は、あの世とこの世を行ったり来たり出来るといわれている人物で、閻魔大王の補佐をしているとも言われています。
 
常世といい、あの世といい・・・
この神社は、不思議な世界への扉が開いているような気がします。
 
 
常世という考え方は、中国から伝わった思想によるもののようです。
案外、海の彼方の世界というのは、異国の地なのかもしれませんね。
はたして・・・
 
 
そういえば、日本神話には浦島太郎のモデルだと思われる登場人物が2名ほどいます。
まぁ、その話はまた今度ということで。
 
 

浦嶋神社データ

所在地

〒626-0403 京都府与謝郡伊根町字本庄浜191

北近畿タンゴ鉄道 宮津駅または天橋立駅からバス「浦嶋神社前」下車 徒歩約3分
 
 

御祭神

  • 浦嶋子(うらしまこ=浦嶋太郎)
  • 月讀命(つくよみのみこと)
  • 祓戸大神(はらいどのおおかみ)
 

御神徳

  • 縁結神
  • 長寿神
  • 農業神
  • 漁業神
  • 航海神
  • 牛馬神
  • 養蚕神
 

外部リンク