新人教育について真剣に語ってみる | 坂バカ看護師のブログ

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先日この様なテーマで研修の講師を行わせて頂きました。主に新人教育に初めて関わる先輩看護師対象の1時間の研修。
教育というのは「夢を与える事」「心を動かす事」。
焦らせてはならない。時間をかけてでもゆっくり丁寧に説明してあげるのが重要。数年前自分自身も“新人”だったはずなのに、経験を重ねるごとに「つらかった指導」を忘れてしまうのだ。
Z世代と呼ばれる今の子達は褒めて育てるに限る。「認めてあげる」「怒らない」「褒めてあげる」「あの時先輩看護師が助けてくれた」「教えて貰った通りにやったら上手く出来た」この様な体験を重ねる事で学ぶ事が楽しくなり、放っておいても自分で育っていく。
しかしながら、昭和生まれの人を中心とした先輩看護師には未だに「スポ根」気質が抜けていないのが現実である。

絵にするとこんな感じ。いわゆる「蛇に睨まれたカエル」状態。時には殴られ怒鳴られて厳しく指導されたが、結果的には良い成績を残してしまった。これが未だに残っている。こういった人が教育に関わると大変な事になる。特別に教育の講習を受ける機会がないと「褒めて育てる」等の他の指導方法を知らないから、自分の経験“のみ”が頼りになってしまう。その結果新人に対して昭和のスポ根教育をしてしまう。
非常にやっかいなのだが、当の本人はパワハラをしているという自覚が無いのである。むしろ「貴方のためにやってあげてる」という“とんでもない勘違い”さえしている。
教育に必要なのは信頼関係である。「この人は自分に無いものを持っているんだ」「この人に教わる事でスキルアップにつながる」新人が指導する先輩を信頼して「権威」を認めて尊敬の対象となるように教育担当の先輩や上司は努力しなくてはいけない。
最後に。新人を焦らせてはいけない。「もっと早く」「それだけ?」「感情的な態度」「上から目線」「威圧的」書いていくときりが無いが“やってはいけない指導方法”は今すぐやめて欲しい。教育担当者を「怖い人」と認識させてしまったら教育は成立しなくなるのだ。
今一度、自分の「行動」「言動」を振り返って欲しい。新人が心を病む前に。