いや、何も嘘ではないのですけれども、何十年もやった糠床が必ず美味い、とは一切言えません。


もちろん美味いのは美味いでしょうけども、発酵の途中で不味くなる菌や、匂いが悪くなる菌が繁殖する確率が高くなるのもまた、多くは長年やっている糠床です。


数か月や半年そこらの乳酸菌優位の状態の糠床の方が、実は変化は少なかったりもします。


もちろん酸味による食べにくさ、というのはありますが。


先日糠床講座にお出しした、仕込んで数か月の糠床に漬けた白菜。


これを一日漬けてお出ししたのですが、やはり酸味だけで、白菜のえぐみを若干感じる。


一方は、仕込んで数年の糠床に入れたキクイモをお出ししましたが、こちらも同じ一日。


ですが、既に旨味が充満しており、キクイモの糖分が微生物で分解され、甘みを感じる程です。


先日、数か月の糠床に2日漬けた白菜を食べました。


正直「むちゃくちゃ美味しかった」です。


で、晩御飯前に切って置いておいたら、奥さんと息子がつまみ食いして、ご覧の通り、ご飯時に全くない、という(笑)
子供は正直なので、不味い時は食べません。

 

 

             


因みにキクイモの方は3日ほど漬けると、全然ダメでしたね。


結局のところ、糠床というのはその時その時で、漬ける時間や下処理、そういった工夫でどこまでも美味しく出来る、という事です。


その見極め、というのは割と難しいものですが、別に色々な糠を持つ必要ないし、一つの糠をじっと眺めてると、最適な漬ける時間や工夫も見えてきます。


ですから、この辺りは「マニュアルがあってない」というところです。


糠床作ってまだ三か月だからまだまだ~、なんて思う必要はないですよ!


積極的に美味しくなる方法、探して見て下さい!


何年やっても新発見の連続ですね(笑)


(流石に糠床作って1週間では発酵も全然起こってないので、美味しいのはちょっと無理かと思いますが)