桜田門外の変に関する小説を読みました。井伊直弼を襲った水戸藩士と薩摩藩士はほぼ全員が斬首か切腹。さらに井伊直弼の護衛についていた彦根藩士も守れなかったという罪で斬首か切腹となりました。

これ一体だれが加害者なんでしょうか。全員が被害者に見えて仕方がない。

 

争いの理由はいろいろありますし歴史なんかは諸説あるのでなんとも言えません。しかしよく考えると今起きている戦争も含めて明白な”加害者”は存在しないのではないかと思うのです。

 

当事者はお互い相手が加害者で自分が被害者だと思っているでしょう。

何かに狂わされて本来殺し合う相手でない人を「加害者」と思い込みいつしか自分も「加害者」になってしまう。もうそれこそが「被害者」なんじゃないでしょうか。

 

争いというのは被害者が被害者を造るという構図なのかもしれません。そこに解決策は見いだせないでしょうか。