津和野駅に着いたのは19:00ごろ。

真っ暗で人影もなし。

津和野は有名な観光地だと思っていたので静けさにびっくり。

 

さっき乗ってきた防長交通※の路線バス、長い間真っ暗な山道を抜けたら左手に山に囲まれた細長い盆地に町の灯りが見えたっけ。

思ったより小さな町なんだな、津和野。

 

ちなみに津和野は島根県です。防長=山口のバスで来たけど。

『萩・津和野』でセットみたいだけど、県も違うし遠いです(50㎞)。

 

※防長:ぼうちょう 現在の山口県。 長州藩の通称。周国と門国を領地としていたことから。

 

<酒粕があったまる酒蔵鍋、お刺身おいしい、おだし香るお吸い物>

 

民宿みやけ、1泊2食付きで8500円くらいでリーズナブル、なのに、

お食事が超おいしい!

ごはん食べに毎週来たいくらい。近かったらなああ。

 

旅館で必ず出してくれる固形燃料のお鍋ありますでしょ。

あれって「うん。ふつう。」ていうのが多いですけど(個人の感想です)、

ここのは酒粕と白みそなのかな、すっっごくおいしい。

ご主人考案の酒蔵鍋というんだって。

 

お刺身もすごくおいしい。海のそばじゃないのに。海まで30㎞の山の中よ。

と思ったら津和野は城下町だったから昔から新鮮な魚が入ってくる所だったんだそう。

 

そして写真撮ってなかったのでうろ覚えだけど、最後の汁物のだしがかつおが香って、あーひさしぶりにちゃんとしただし飲んだ…って日ごろの料理を反省しました。

ちゃんとしたものは最後に勝つんやな…。

 

↑民宿みやけの軒先のランプ。寒い朝、近所のおばあちゃんたちが民宿の食堂に小走りでやってきてました。「寒いね〜』なんてにっこり声掛けてくれてうれしい。毛糸の帽子がかわいかったなー。


 …

<豆茶がウマイ!>

 

民宿みやけで出してくれたお茶がすごくおいしくて、でも何だか分からない。

茶色いけどふつうのほうじ茶じゃない。

お部屋に置いてあったお茶も淹れたら味が同じお茶だったので、茶筒の中の茶葉をしげしげと見るも、見たことない!

カラスノエンドウみたいな豆の平べったいさやや、その豆が弾けたあとのクルクル縦らせんに丸まったさやも入っているから、マメ科の何かなのは分かるけど…。

 

なので翌朝、民宿の奥さんに、あのおいしいお茶はいったい何?!と

けっこうな勢いで聞いたら、ちょっと引きながら「まめ茶とほうじ茶のオリジナルブレンド」と教えてくれました。

 

津和野の豆茶とは、大豆や黒豆のような豆でもなく、茶の木の葉でもない。

『カワラケツメイ』という草。

葉・茎・豆のさやを2cmくらいにざくざく切ってあって、焙じてあるので茶色、見た目は枯れ草?って感じ。

淹れると、独特の甘い香り…♪

弘法大師が民に何かお茶のかわりになるもの、と教えてくれたという伝説があって「弘法茶」ともいうそうです(しかし弘法大師は日本中どこにでもいるな)。

浜にも生えるから「浜茶」という名もある。

また、カワラケツメイはケツメイシとも違う植物で、なんともややこしい話。

 

「その辺の河原や土手に生える雑草でこんなおいしいなら探して摘んで作りたい」と思ったら、外来の雑草に負けて今は自生はあまりないみたい。

豆茶として売っているのは津和野でちゃんと栽培されたもののようです。

おみやげ屋さんで買いましたが、250円/80g とリーズナブルだった☆うれしい!

作るより安いなきっと。

 

そのあと行った 永明寺:ようめいじ でも、あたたかいカワラケツメイの豆茶がセルフサービスでたっぷり置いてありました。

津和野は豆茶、と覚えました。


↑カワラケツメイを焙じた『豆茶』。ザクザクざっくり。黒っぽいクルンと縦の螺旋に丸まったサヤが見てて楽しい。


↑豆茶の水色はほうじ茶より薄い茶色。普通のほうじ茶をブレンドすると味のバランスがよくなってさらにおいしい。