たばこのこと。

最近、お姑さんにもらいたばこして、ちょっとスモーカーに戻ってしまったのですが(週に1本)、大事なことを思い出しました。


今回よりもう何年も前にも、私にたばこをくれている人がいました!


それが、初めての『手巻きたばこ』だったので、普通のたばこ(産業たばこと呼ぶんですね)とは別物と思っていたのでうっかりしていました。


手巻きたばこをくれたのは私の30年来の大事な友だちです。(その節はありがとう友よ!)


手巻きたばこ、ご存じですか?


手巻きたばこは、たばこの葉と紙とフィルターを好みのものを選んで別々で買って、自分で巻いて吸います。

材料を並べるところも、巻いていくところも工作みたいで楽しい。

私は下手なのでぶさいくなイモムシみたいになってましたが。

そういえばお姑さんは戦前、父親にたばこを巻いてあげるのが得意だったと言っていたなあ。細くきつく巻くのは難しいんだって。売ってる紙巻きタバコも缶入りの両切り(フィルターなし。ピース缶ですね。今もあるのかな)だったとか。開けたてはいい香りがしたそうです。


手巻きたばこ用の紙は、昔の辞書みたいな薄い紙です。質感がとても良いんです。辞書も今やノスタルジーを感じる品ですな。


友人と夏の縁側でのんびりたばこを吸う、楽しい時間でした。


たばこは農産物。

畑のたばこを見たことがありますか?

私はあります。

福島県だったか、東北に旅行に行った時に、小さい野菜直売所の後ろがたばこ畑でした。


大きな※1黄色い葉っぱがすごく目立っていて、

(※1  70cm×30cmほど)


「見たことないけど野菜じゃない!あれはたぶん話に聞いていたたばこだ!」って、わくわくしました。


畑は専用の管理機が入るため超整然、

プロ農家!って感じ!

畑の管理者が書かれたプレートも畑の端に提示されていて、他の農作物とは全然違うなあと思ったことでした。



その昔、母が岡山の友達の紹介でたばこ農家さんの見学をさせてもらった話を聞きました。

たばこは昔は、栽培農家でも葉っぱ1枚たりとも自由にどうこうできなかったらしいです。

昭和60年に法律が変わったので今はたばこの栽培自体は自由にできるけど加工や製造はダメらしいです。

たばこ農家さんはJTと専売契約を結んでいるとか。

(詳しくはJTのHPでお調べください汗)

たばこの葉は収穫後、乾燥する時に温度湿度を調整して酵素を活性化させて炭水化物やタンパク質を糖やアミノ酸に分解させ、たばこらしい味や香りにするそうです。

風味の良いたばこを作るには技術が必要なんですね。

禁煙運動の盛んな昨今、たばこ農家は減っているそうです。

技術が失われてしまうのは惜しい気がするなあ。



たばこはナス科ですね。


ナス科の植物はアルカロイド(毒性物質)を含むことが多いです(トマト・ナスの可食部には毒成分はない)。

私たちも農場で収穫している時、トマトやナスの葉が腕などに直接触れると痒くなることがあるので必ず長袖や腕カバーで防御します。

TVでナス農家の方が「ナスアレルギーなんです」と言っていたのを聞いたことも。


アレルギーのあるたばこ農家の人は大変かもしれないけどどうなのかな、聞いてみたいな。


たばこは自分のからだの健康には悪いことが多いけど、出た煙を他人に吸わせないなら、個人の自由な嗜好品でいいんじゃないかなと私は思っています。好きなように死ぬ権利だってあっていいのではないか。


お酒は酔った状態で運転などして人を殺めることもありますが、たばこで人を殺めるとは聞いたことないですし。


そういえば江戸時代、肺が悪いひとに「あんたみたいなのはたばこを吸うといい」って勧めてた、という資料を見て驚いたことがあります。

(たしか上野公園の下町風俗資料館。)

まさか良いもの扱いの時代があったとは。


好き好んで多額の税金を納めてくれる喫煙者なのだから、非喫煙者もそんなにめくじら立てて怒らなくても…と思っています。

身体中が焚きしめたようにたばこ臭いのは、自分のことを含め、私も苦手ですが…