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どこにでもいる化学好き

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「有機金属錯体」という言葉をご存知でしょうか。

 

いきなりなんだ,て感じですが(笑)

 

あるいは高校化学で「錯体」という言葉なら習ったことを覚えている人もいるかもしれません。なんか鉄とかコバルトとかの金属原子の周りにH2OとかNH3とかがくっついているやつです。高校で習った錯体は金属原子と無機分子(H2OとかNH3)が結合した構造を持っていました。一方,有機金属錯体というのは金属原子と炭素との結合を持つ化合物と定義されています。

 

この有機金属錯体は世界中の多くの研究室で研究されていますし,ノーベル化学賞のトピックになってもいます。そして,工業,医薬などの分野で大いに利用されています。今や私たちの生活にも大きな影響を及ぼす分野だと思います。しかし,その知名度はまだ低いように感じます。

 

私がそのように感じた契機は,会社に就職したことでした。私は大学で有機金属錯体を研究していました。卒業後は民間の会社に就職しましたが,その会社は化学メーカーではあるものの,有機金属錯体というテーマからは大きく離れたことをやっている会社でした。その会社の先輩が,他の先輩に私を紹介する時に発した一言「大学院で有機化学やってたんですよ」。

 

はい,ちがいます。

 

私がやっていたテーマは有機化学っぽく見えるかもしれませんが,有機化学ではありません。一応会社の皆さんの前でも大学院でどんな研究をやっていたかプレゼンする機会があり,その時に「自分のテーマはこういう分野のものでこういう研究背景がある」ということまで説明したはずだったのですが,伝わらなかったみたいです…

 

このホームページで私は,有機金属錯体とはどんなものなのかをもっと多くの人に知ってもらうために「身近な有機金属錯体」というテーマでコラムを書いていきたいと思います。私が大学の研究室で6年間に渡り熱中した有機金属錯体について少しでも関心を持っていただけたらと思います。