TOKYO

 

歳末商戦 7回目

 

直江が柿の種の開発をしていたお陰で、黒田は柿の種の早期販売に目処がたった。

黒田 「直江社長ありがとうございます。私どもの希望がこんなに早く実現するとは思ってもいませんでした」

直江 「それなら村上常務に感謝すべきだ。黒田社長が東京進出を口にするようになってから、常務は東京で売れる商品開発と品質向上を工場に指示されていた」

黒田 「常務がそんなことを」

直江 「知らなかっただろう」

村上 「結局、黒田社長の時には成果が出せなかったが」

黒田 「常務を誤解していました。常務は僕の反対ばかりする人だと思っていました」

村上 「実際、反対することが多かった」

直江 「それも会社のことを思ってのことだ。常務の立場からすれば仕方のないことだ」

黒田 「僕は東京に出てよかった。いろいろなことが学べました」

 

次回は12月4日に書きます。