昨日、医師は科学的なことを
信じるという話をしました。

診療科にもよりますが、
臨床医は、
特にがんに関わるような医師は
四六時中、人の死に立ち合います。



彼らは、

宗教などに傾倒する患者

健康食品に、はしる患者

などなど、
怪しげな治療を信じている患者を
見ています。



良心的な医師なら、アナタが

アガリクスを飲んでます。

と言ったら、否定も肯定も
しないはずです。

それは、プラセボ効果があることを
臨床医は痛いほど、
感じているからです。





このことに関しては、Q大病院の
床屋のおばちゃんと、
しょっちゅう話しました。

病院内にある床屋さんですので
医師も髪を切りに来ます。



こんなことを言う、
医師は少なくないそうです。

「僕たち医者も
よくわからないんだけど
何故か生きてる、
って患者さんもいるんだよね。」


でも、
理科系の人間は
心のどこかに、
宗教などに納得できない
部分を持っています。





先日、主治医のT先生と
話をしたときに

私は、こんな提案をしました。



プラセボを患者に
科学的に与えられるようになれば
先生たちの手術成績
もっと上がるのに・・・。




私は、その数日前に
西田文郎さん
という、
メンタルトレーニングの専門家の
講演を聞きに行ってました。

西田氏は、
北京オリンピックの時に
女子ソフトボールチームに
金メダルを取らせた方です。

あるいは

様々なプロスポーツ選手の
メンタルトレーニングを
している方です。

あるいは

上場企業の経営者を
多数、育成しておられる方です。


彼のメンタルトレーニングの
なんたるかを、
私がすべて知っているわけでは
ありません。



科学者は、

再現性

と言う概念を最も大事にします。

再現性とは、分かりやすく言うと


同じ手順を踏めば、どんな場合も
同じ結果が出る

と言うことです。

例えば、タイガーウッズと
同じ場所から
同じ身長で
同じ手足の長さで
同じスイングプレーンを描き
同じスイングスピードで
同じインパクトを迎えれば

球は、ほぼ同じ場所に飛びます。

ほぼ
の部分は、
空気抵抗や風の影響です。

もし、風や空気抵抗が
全く同じなら
(そういうことはあり得ませんが)
球は全く同じ場所に飛びます。

科学とは、
こういう大前提で
成り立っています。

(医療の場合、その可能性が高い
という場合も含みます)


西田氏は、かなりの数の
メンタルトレーニングを
こなしておられ、
成果を上げておられます。


これは、ほぼ、科学(サイエンス)
と、言っていいのではないでしょうか?



医師は皆、基本的に
論理的な考え方をします。

医学が自然科学である以上
これは当然のことでしょう。

しかし、現在のEBMは

ホモサピエンスとしての人間に
焦点を、合わせ過ぎているのでは
ないか?

と私は考えています。


臨床医は現場で
プラセボ効果があることを
見せつけられます。


クレーム社会の出現によって
ヒューマンビーイングであることを
利用しにくくなっています。


脳科学者、メンタルトレーナーなどなど

脳をトレーニングする専門家たちが
プラセボ効果を与えるときに
関与すれば、

かなりの病気の予後が
良くなる可能性が高いと、
私は考えています。


脳を利用する。

と言うことです。

メンタルトレーニングの
論理的な部分の解明が進めば
医師も、科学的にプラセボ効果を
使えるように、なるかもしれません。



普段は、お互いふざけてばかりいる
私とT先生ですが

先日は、真剣な目で聞いてくれました。



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