がんになって、得たもの。




父との和解。





高校の同級生は、2代目が多い。


青年会議所の飲み会などに行っても、

2代目ばかりである。


私の周りは、ボンボンが多い。

(40超えて、ボンボンも

ないかもしれないが)



父は、今年、66歳、

私が小学校に上がる前

2トンのトラック一台で、仕事を始めた。


リサイクル業。


あまり、きれいな仕事ではない。


父は私と妹3人、合計4人を育てた。


現在は、会社も2つ持っているし、

私の会社を含めれば、3か所拠点がある。


たまに、作業着を着て

気が狂ったように、仕事をするが、

普段は、ゴルフばかりしている。


ゴルフが多い月は疲れる、そうだ。





たいていの、2代目は

初代とは仲が悪い。


2代目が集まると


「オヤジはアタマが固くてさあ。」


と言う話が、そこかしこで聞かれる。




例に漏れず、私も父とは仲が悪かった。


ひどいケンカもした。


口も利かない時期も、あった。






5年前

私が、福岡の会社を立ち上げた時は、

リーマンショックの後、


最初、全くうまくいかなかった。


自殺する人の気持ちが、わかった。


毎日が、いやでいやで、しょうがなかった。





でも、おかげで、父の苦しみがわかった。


子供を4人抱えて、

苦しい時期もあっただろう。


資金繰りの苦しみ、


誰にも相談できないこと


すべてを、失うかもしれない恐怖。


創業時の苦しみは、

創業してみなければ味わえない。




福岡に進出して、数年、

父の苦しみがわかったのに、

なかなか、和解はできない。


別に、ケンカをしているわけではないが

シラーッとした空気が

父との間に

流れている感じが、長く続いた。




去年、がんが発覚した。


死ぬかもしれなかった。



ある日、父が見舞いに来た。


身の振り方、

私が死んでしまったら、

会社をどうするか


父と病室で

いろいろと話し合った。




帰ってから、

私は長文のメールを父に送った。


内容は忘れてしまった。


でも、言いたかったことは、覚えている。




オヤジを尊敬しているよ。

ということだ。




今、私と父は、毎週、麻雀を打つ。


絶対に、敗けたくないライバルである。



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