私は、経験上、がん保険には、入っておくことを勧める。




最近、週刊誌を読むと

がん保険は必要ない。

との、議論が主流である。







さらに、私の周辺で聞くのは、
医療系の保険に入るのは、経済合理的で無いから
やめといた方が良い
という、議論だ。


つまり、若いうちはがんになる確率は非常に低い。


がん保険や医療保険にかけるカネが、あるとする。


それならばそのカネを
金融資産を形成する方に、回したほうが良くないか?
という議論だ。


これは、一面では正しい。


保険とは、バクチである。


このバクチの勝者は、病気になってしまった人だ。


そして、基本的には重病であればあるほど、
高額の給付が受けられる。


死ぬまで病気にならず、健康で老後を過ごし
最期を老衰で迎える人は、このバクチの敗者だ。


いわゆる、ピンピンコロリは、
保険というバクチでは、敗者なのだ。


できれば、私はこのバクチでは、敗者になりたかった。


バクチである以上、ショバ代が必要で
そのショバ代が、保険会社の利益である。


保険会社も、利益を取らなければ、
当然ながら、社員の給料を払うことはできない。

彼らはボランティアでは、ないのだ。


だから、計算すればするほど、
保険をかけると、損をするようになっている。


保険会社に利益を払うのだから、当たり前だ。



さて、
ある寓話をしよう。


登場人物は2人。


1人目の名前は大目玉君。

彼は月1万円の掛け金を払って、
がん保険に加入している。

20年間で240万のカネを失う。

(厳密には満期の返戻金などがあるので、
失う金額はもっと小さい)



2人目、元田君は
その1万円を積み立てて
20年間、年率10%で複利運用していた。

元本は、240万円。

20年間、運用すると元利合計は756万円まで膨らむ。
(ネットで今、調べました)




20年後、2人はそろって、がんに罹患した。

大目玉君の銀行口座は空っぽだが、
保険会社から、1日入院すると、3万円、
入院時一時金が100万円出る。
(これは、実体験に基づく概算です。
年齢などで、違いは出てくるかもしれません。)




多少、保険会社から出るカネに余裕があるので
入院時、事務の人にお願いして、個室にしてもらう。

差額ベッド代、1日約1万円を払い、快適な環境で
入院生活を送る。

どうせ、保険会社から出るカネなので、気楽なものだ。




元田君の口座には756万円のカネがある。

入院時、元田君は迷う。

差額ベッド代を払うと、
毎日、1万円ずつ彼の口座から、
病院に払わなければならない。

医師や事務の人に、

「入院は何日ぐらいですか?」

と聞いても、

「さあ?うまくいけば、2週間ぐらいで退院ですけど
術後に合併症が出ると、半年になることもあります。」


などと言う答えが返ってくる。

元田君は迷う。



半年入院すると、差額ベッド代だけで
180万円のカネが彼の口座から消えてしまう。

中学時代からの友人の大目玉君は、
既に差額ベッド代を払っての入院を決めている。



アイツ感じ悪い。

迷うなあ・・・。



手術が終わった。

元田君は、早く退院しないと
カネがどんどん無くなる。

焦る。

先生は

「もう少し様子を見ましょう。」

などと言うが、早く退院しないと入院費はかさむ。


(医師はボンボンの出が多いので、
あまりカネの心配を、したことが無い連中が多い。
当然、カネの面から治療を見ることはしない。)


本当に必要な医療であれば受けたいが、
高額な医療に関しては、
自分の懐と相談してからになる。

患者から医師に

おカネが心配で・・・

とは言いにくいものだ。


収入面を考えると

入院が長くなると、会社もいい顔はしない。



大目玉君。

彼の場合、病院にいれば、いるほど、
検査や手術、処置を受ければ受けるほど
保険会社はカネを出す。


大目玉君は、徹底して検査を受け、
悪いところはすべて治し
医師の勧める治療は全部受ける。


どうせ、保険会社が出してくれるので
気楽なものだ。


入院が長くなっても、
保険から出るカネが増えるだけなので
会社が何を言ってきても、

給料なしで良いですから

と言える。




私の考えでは、金融資産が1億を超える人は
保険に入る必要はない。

彼らは、おそらく口座から
100万、200万のカネが減っても気にしないだろう。


逆にそれに満たない人は、
保険に入っていないと、入院中、
カネのことで悩まなくては、ならない。


人によって閾値は違うと思うが
1000万程度のカネから、100万、200万
と減っていくのを見るのは、
私は、恐ろしい。


がん保険に入っていれば、
金融資産が1億あるのと同じ効果を生む。



心の余裕は、治療に必ずいい影響をおよぼす。


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