すいがんの疑いが出てから、
確定診断が下りるまで、
おおむね一週間かかった。

がんの診断は、生検をすることによって、
確定診断を下す。

生検とは、がんの疑いがある部位の、
細胞を取ってきて
顕微鏡で見ること。

話を聞いていると結構、
アバウトな面もあるらしい。

例えば5段階で、1は完全に良性。

5は完全に悪性。

でも、当然、3とか4もある。

がんっぽいけど、がんじゃないかも、
みたいな腫瘍もあるらしい。





で、確定診断が下りた時の話。

すい臓がんの、
5年生存率が、低いことは既に知っていた。

ひいき目に見て、20%。

動脈浸潤があれば、5%。

ゴールデンウイーク前の金曜日だった。

もし、がんなら
連休中に家族と
打ち合わせしたいので、その前に
教えてください。

とお願いしていた。

主治医のY先生、すい臓内科のO先生、研修医のM君

3人で部屋に入ってきた。

ま、3人で入ってきた時点で
確定
と、思ったね。

私の細胞の悪性度は4で、
がんである確率が高い
ほぼ鉄板。

その後は何を話したか、あまり覚えていない。



別にショックを受けていたわけでは、ない。

すでに、私のアタマは
家族にどう説明するか?
治療にどう臨むか?を考えていた。





ゴルフのゲーム中。

最終ホール、グリーン上で
相手が外せば自分が優勝。

入れてくれば、プレーオフ。

(プレーオフとはスコアが同じ場合、
続きをやってケリをつけること)

メジャー大会だと、1打5000万を超えるパット。

タイガーウッズはこの時、何を考えるか?

入れて来い。

と、考えるそうだ。

入るな。

と、考えると、入ってしまった時の
メンタルに悪影響がある。

立ち直るのに時間がかかる。

プレーオフが始まる前に、
メンタルを立て直せないかもしれない。





テニスの試合の時。

私は緊張する局面で、相手のサービスの時、
ダブルフォルトを願いたくなる局面で、
入れて来い、ぶっ叩いてやる。

と、思っていた。

もちろん、技術的に
返せないことも多かったけれども。






告知の時。

数日前から検査、検査。

当然、がんかもしれない。

と、思って検査している。





検査をしている時から、私は
かかってこい、がん細胞ども
と思っていた。

クロだったら、クロなりに面白えじゃねえか。
と思っていた。



面白いゲームが、楽しめそうだ。
と思っていた。

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