今回の行政枠の活動は、個人のボランティアにも参加していただいて、53匹のTNRを行いました。その中でメス猫は35匹でした。あのまま放置しメス猫が出産したら、この春には、{1回の出産}4匹×35匹=140匹の子猫が生まれるであろうと推測できます。

残念ながら140匹の全ての譲渡先を見つけるのは不可能です。今回のTNRに要した期間は1ヶ月程です。かねてよりお話していますが、野良猫を減らすには里親を探すよりTNRを行う方がはるかに効果的であり、譲渡事業の助成だけでは、根本の解決にはなりません。

青梅市は面積も広く、当会だけで奔走しても野良猫の繁殖を止めることは出来ません。野良猫の不妊手術に助成制度あれば、利用したいと思う市民は多いのではないでしょうか。

以前から子猫は「川に流していた」、「山へ捨てていた」などは頻繁に耳にしますが、話を伺うとそうするしかなく、好き好んでしている訳ではないようです。このようなことを無くすには広報と啓蒙が必要ですが、野良猫の不妊手術に助成制度がないので、行政は強く言えないのが実態です。

不妊手術の助成制度の施行に数年要するならば、それまでどうぶつ基金・行政枠の無料チケットを市民に使えるように考えて欲しいと思います。

都内の先駆的な行政の実績を見ても、野良猫を減らすのは10年・20年の地道な活動による成果であり、簡単なことではないようです。そして一部の熱心な愛護活動家だけではなく、広く市民が参加できるような制度の確立が必要です。


「いのちを考える会・青梅」は野良猫を捕獲し、動物病院で不妊手術し、元いた場所に戻す活動をしています。そうして野良猫を減らしていくということです。ほとんどの繁殖が不幸な猫を生み出すだけという会員の共通の思いがあります。

うちにいるジャスミンは以前の住まいの地域にいる野良猫でした。初めてジャスミンを見たとき、子猫6匹を抱え必死に育てていました。1匹ずつ子猫を保護したのですが、最後の2匹を保護したら、ジャスミンは2日間鳴きながら探し続けました。その鳴き声があまりにも切なくて忘れられません。それ以降、私は自分の目の届く範囲の野良猫を繁殖させないと決めたのです。