ちょっと前くらいから、よく『ポンコツ』という言葉を使うようになりました。

主に自分の嘲る……蔑む? 自嘲する? 的なときに使ってるんですが、そういう風に自分を悪く言ってるから変わらないんじゃないのか、と言われたりもします。

それは一理あると思う。

自己評価で自分の限界や状態は決まるし、言葉の力は強いから自分に自分で言い聞かす言葉の影響力は計り知れない。

 

が、私は逆に良くなってきた結果、ポンコツと言うようになったのではないか? と思っています。

 

なぜかというと単純に『ぽんこつ』という言葉の響きが好きなんです。

なんか丸くて柔らかい感じしません?

状態が悪いことを示す言葉なのに、全然トゲが無い。

 

悪い表現や攻撃的な言葉って、濁音が入ってること多いですよね。

バカ、クズ、ゴミ、グズ、ガキ、ドベ、ゲス、ダメなどなど。

それらと比べたときに『ポンコツ』という言葉の柔らかさといったら……Yogiboかな?

ひらがなで書くとさらにトゲがないんですよね、ぽんこつって。

もはや可愛いな。

 

言葉の本来の意味としては、劣化した物とか、老朽化した物、って感じらしいんですが、今は単純に「性能の悪い物」みたいな表現で使われているように感じます。

でもなんというか、ぽんこつってただ単にその状態を表しているというか、良いとか悪いとかじゃなくて「性能の低い状態」みたいな感じがするんですよねぇ。

バカとかクズとかって言葉の場合は、能力そのものとか人格そのものとかを否定、攻撃する感じなんですが、ぽんこつはなんというか、その状態がデフォだから仕方ないみたいな感触を持っています。

私特有の感触かもしれませんが。

 

なので、以前は自分のことを「クズ」とか「ダメなやつ」って言ってたんですが、最近はぽんこつと言うようになったので、自分への攻撃が大分柔らかくなったんじゃないかなと感じています。

正直自分を卑下することはなかなかやめられません。

ある種の自己防衛みたいなものなので、他人に言われる前に自分で言っておくことで傷つきを最小限にしようとしている部分もあると思うのです。

で、どちらにしろ言ってしまうのならその言葉が柔らかい言葉な方がいいよね、って思ったんですよ。

自己防衛のために卑下することでまで自分にダメ出ししたくないなと思いまして。

もちろん卑下しないでいられたらそれがベストだと思います。

自己防衛する必要が無くなればそれにこしたことはない。

でも今その必要があるからやってる、言ってるんだと思うので、無意識だったんでしょうがその言葉を変えたのは私の自分への攻撃が緩くなったからかなーと思いました。

 

ぽんこつ、なんか響きがかわいいですよね。

半濁音ってなんかやわらかい印象ありますよね。

自分のことをぽんこつと言うと、なんだかダメな自分を「まぁそういうものだから」と許せるような気がしてるんですが、これも言い訳になるのかなぁ、そういう側面での使い方もしてるかもしれないですね。

まぁでもいいです、私はぽんこつです。

元々ぽんこつなのでこれが私の通常。

ぽんこつは最新鋭のキレッキレな先端技術の粋みたいにはなれません。

でもぽんこつがいいっていう場合もあるでしょうから、私はぽんこつ界でのシェア獲得を目指します。