漢方は比較的めまいなどの疾患を得意とする。
今回は30代 女性の舌の状況からめまいの原因を読み解いてみた。
主訴:めまい(ズキズキした頭痛、吐き気を伴う)
主訴は春に非常に悪化する傾向があり、6月に入ってからも雨天時や月経前には、大きく体調を崩す傾向があった。
めまいの多くは、「痰」に起因する神経・筋肉・血管などの組織の浮腫みから来ることが多く、この方の場合には春に症状が悪化することから「風気」が大きく関与している可能性を疑った。
そしてそのときの舌の画像がコレ!
(カメラの腕が悪いので、ピンボケしてます・・・)
この舌を診た瞬間、「お~、やっぱり体の中の水の汚れが関与しているだけあって、舌の上にビッシリと苔が張りついとる!」と感じ、この症状を手っ取り早く改善するためには、「胃腸系から水~痰の汚れを脱水しながら、めまいや頭痛、吐き気につながっている風気を去る術を使った漢方」を使うべきと弁証した。
その弁証に基づき、漢方薬を調合してお渡しした。
それから3週間後、状況の報告を兼ねて来店。
漢方を服用して以降、梅雨独特のうっとうしい天気が続き、雨天傾向があったり、月経があったりしたが、めまい・頭痛・吐き気を感じることは1度もなく、快適に過ごされていたとのこと。
これは「うまく脱水できたんちゃうか」と思い、舌を見せてもらった。
それがこの画像!
どうでしょう。。。
舌の上にビッシリとあった苔がわずか3週間できれいに掃除できてます。
この状況を継続することができれば、めまいや頭痛などの不快な症状に悩まずにいけると思います。
ただし、舌を見る限り、舌肉の緊張が強く、その緊張のせいで血がしっかりと組織の隅々までを潤すしにくくなっている土台があるため、今後はその緊張を緩めて、もっとリラックスした体にしていく必要がありますけどね。
とりあえず脱水という第一段階の障害はクリアしました。
このように、舌などに変化が出ると漢方がどういう風に効いているのかを客観的に診ることができるので面白いんですよね。
(実際、お客さんもビックリしまくりです!)
こういうのを俗に言う「体質改善」というのです!

