![]() | 子どもの心のコーチング―一人で考え、一人でできる子の育て方 (PHP文庫) 菅原 裕子 PHP研究所 このアイテムの詳細を見る |
来週の保護者会と個人面談を前に、職場の先生方にこの本を読むように薦めています。
本屋さんでも平づみされて、かなり売れている本です。
この本を読んで、ある先生はご自分の子育てが良くなかったと見直し、大きく修正しました。また、現在かかえている学級の課題に対して、明確な答えを得られた先生もいました。
そこまで職場の先生方に影響を与えているこの本のテーマは何かというと、「子どもには責任感を持たせるように育てること」ではないかと私は把握しました。
象徴的なできごととしてはこのようなことがあります。
「朝、子どもを親が起こすか? それとも子ども自身に起きることを任せるか?」という考え方です。著者の菅原先生はこう言っています。
「子どもを親が起こすことは当たり前のように思えるし、それが親の義務のようにも思える。しかし、親が朝起きることを“ヘルプ”してしまうと、起きられなかった時に子どもはこのように言う。『お母さんが起こしてくれなかったからいけないんだ!』と。これは完全に責任の転嫁であり、本来子ども自身の責任なのに“親のせい”にしてしまっている。このような子育てをすると、自分に不利なことが起きると、他者の責任にしてしまう子どもが育ってしまう。反対に、自分で起きる習慣を身につけている子は、遅刻した場合でも、決して親のせいにはしない。朝、子どもが起きないことは大変なことであるが、親は『朝は起こさないから自分で起きなさい』と言い切る勇気を持つ必要もあるのではないか。」
子どもが自分の責任で行動する局面で、大人がその責任を安請け合いすることで、子どもの責任感を伸ばせなくなっている。要するに大人は出しゃばっちゃいけないのだと思います。
この本は、教師よりも親として読んだ方が良い本です。
子どもが自分の言うことを聞かないといって悩んでいる方は必ず読んでください。