連絡帳をマインドマップでかくと忘れにくいという報告が多くの学校から来ているようです。きっと井上もそういう指導をしているだろうと思っていた方も少なくないと思います。
しかし、私としては帰りの少ない時間でマインドマップをかかせているのは現実的ではないと感じていて、実はできれば連絡帳を書かせず、すぐに帰らせてあげたいと思っているのが本音です。
ところが、翌日の道具を忘れてしまう子がいるのも現実で、その忘れ物による学習への影響を最小限に食い止めたいというのが連絡帳指導でしょうか。
こうして毎日毎日、帰りに全員の連絡帳を点検するという、多くの労をかけても忘れる子は忘れるのです。何故なら、そういう子は連絡帳を書いて帰らせても、家に帰ってそれを見る習慣がないのです。
我がクラスでも、あまりにも忘れ物の多い子に対して、いよいよ創意工夫しなくてはならないと判断し、次のような方法を試みました。
『連絡帳をすべて“絵”でかく』
文字は使いません。イメージだけで翌日の予定をかき、必要な道具も絵にさせました。これを連絡帳の行間に描かせるのです。
成果はどうでしょう?
忘れ物をたくさんしていたこの子、最近ではほとんどしなくなりました。
この子はこんなことを友達に語りました。
「なんだか分からないけど、イメージでかくようになってから、必要なものを思い出すようになったんだよな。」
この自分の成長に達成感を感じたのか、今では私が言わなくても連絡帳に毎日“絵”を描いています。
文字というものは「記号」なんです。人類が共通に気持ちを表現するために発明された記号です。多くの情報を簡略化したものですから記憶には良くない。そこでイメージを活用したわけです。連絡帳をイメージで描けるということは、描いていることを脳内で理解していないとできないことです。黒板に書いてある「文字」をただ単に書き写す行動と、その文字を自分なりに解釈して「絵」にするという行動では情報量が圧倒的に違います。これが功を奏したのだと思います。
マインドマップ風に連絡帳を書く余裕があるならばそれも良いのですが、きっとそれ以上に「簡単なイメージ」で描いた方が教育現場では現実的だと言っておきましょう。
この方法もまた「メンタルリテラシー」に則っているわけで、私たちフェローの活動の最も大きな目的は、「メンタルリテラシーという考え方の普及」にあるわけです。
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