里山を歩く | いのべ 航太のブログ

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 今日は日中とても暑かったですね。でも木陰に入ると吹く風は秋の風。朝から清水町の笹谷に行ってきましたがとても美しい里山の風景に癒されてきました。その後福井に戻り、昼食をとりながら懇談。午後は久しぶりに鯖江に向かい、夜は事務所で来客があり、さきほど一息ついたところです。

 廻ってお話をしている中で、中国人による山林買収の話になりました。

 山を所有している方には間伐など年間の維持費がかなりかかるのですが、きれいな水と酸素を生み出している緑を涵養している山林維持について、行政の支援がないことを問題視されていました。それだったら、中国人にでも買ってほしいくらいだと。その気持ちもわからないわけではありませんが困ったことです。その解決策のひとつとして、皆さんに是非紹介したい事例があります。

 今、岡山県の真庭市や長野県の塩尻市では、山林の維持と発電の二兎を追うプロジェクトが始まろうとしています。7月に電気の買取価格が見直され、自然エネルギーのなかでもバイオマス発電、とりわけ木材(間伐材)由来の電気については十分事業化できるだけの価格設定になったことがきっかけです。

 真庭市では官民共同で間伐材を利用した発電所を建設することが決まり、出力は1万Kwで真庭市の全世帯数を上回る2万戸の電力をまかなえるだけの発電量を計画しています。これは、担い手の高齢化によって手入れがされない森林の荒廃を食い止め、雇用創出と森林再生の新しいモデルとして画期的なものだと思うのです。長野でも同様のプロジェクトが、「森林県から林業県へ」をスローガンとして進もうとしています。福井も多くの森林がありますので、参考になる事例ではないでしょうか。

 美しい里山の保全は、その担い手の負担を前提としてしまってはなりません。わが県でも、ぜひ取り入れてもらいたいと考えています。