とりあえず、上巻を読み終えました。

 

 

タイトルの通り、人間は神の領域に入ろうとしているのでしょうか。

 

テクノロジーは人間の寿命をコントロールし、 生態系も変えてしまいました。

 

一般的なアメリカ人は、石器時代の人よりも約60倍もエネルギーを必要とするそうです。電化製品や自家用車が消費するエネルギーがとても大きいからですね。

では60倍幸せになったのでしょうか。

 

2010年、肥満とその関連病でおよそ300万人が亡くなったのに対して、テロリストに殺害されたのは、世界で7697人 、そのほとんどが開発途上国の人でした。

 

さらに、2014年には、太りすぎの人は21億人を越えましたが、栄養不足の人は8億5000万人にすぎませんでした。

 

また、2012年は世界中で約5600万人が亡くなりましたが、人間の暴力が原因の死者は62万人、(戦争が12万人、 犯罪の犠牲者が 50万人)、 自殺者は80万人(うち日本人2万)です。

 

テクノロジーが進化するのは悪いことではありませんが、このような統計をみると、テクノロジーの進化=幸福の増大ではないということを忘れてはいけませんね。

 

この本と同時に、落合陽一さんの『脱近代宣言』を読んでいたのですが、「これって、落合さんがホモ・デウスになろうとしているんじゃないの?」って思っていました。

 

すると、最後のほうにこんな文章が書いてありました。引用します。

 

僕は、『サピエンス全史』のユヴァル・ノア・ハラリさんは、今度は『魔法の世紀』のような本を書くんだろうな、と思ったんです。人類についてはもう書いたから。そうしたら彼の最新の著作は『ホモ・デウス』だっていうんですよ。『超人へ』ということです。僕らが「デジタルネイチャー」と呼んでいるのも、脱人間社会のことなんですよね。「社会」という言葉自体が、人間を規定しているから、人間のメタ化の話、つまるところ「社会がなく自然になる」みたいな・・・

 

もしかしたら、「国家」という当たり前の枠組みもなくなるのかもしれませんね。

 

新たな“神”の登場によって。