私の娘は小学5年から中学3年まで学校へ行きませんでした。
きっかけはいじめです。仲間はずれから始まり無視、悪口、といじめは様々にエスカレートしていきました。
それは折しも、親と先生の懇親会と言う名の飲み会に、私だけ呼ばれなくなった時期と重なっておりました。
親の躾や教師の対応が、子供の考え方や振る舞いに影響を及ぼしたのであろうことは、想像に難くありません。
小学校、中学校ともに、市内では有数の教育に定評のあるところで、たいていの人は、
「その学校に預ければ安心ね。」
という答えが返ってくるような学校です。
その学校を、娘は拒否したのでした。
改めて学校側の対応を知ってからは、私は世間の物差しを一切捨て、娘に好きな事をさせる事に決めました。
もともとIQ135以上、これ、と、自分で決めた事はしっかり最後まで成し遂げる子だったので、私はそんな彼女をただ信じよう、そう思ったのです。
ただし、生活にあたり、いくつかのルールは定めました。
洗濯、料理などの家事、インターネットの利用時間、お小遣いの使い方に関する事などです。
彼女は、ホームページ作成やグラフィックデザインなどを独力で学び、試行錯誤しながら、自分なりの学習をしていました。
娘は高校受験にあたり、内申書に影響するのが中三1学期の出席日数と成績であることを聞き付け、
チャッカリと中三の1学期だけは登校し、オール1だった通知表をオール3にして持って帰ってきました。
中三の夏休みがそろそろ終わるという頃、偶然仕事を早くに終えた私は、一人で家におりました。
その時、一本の電話が入って来ました。
何やらひどくヒステリックな怒鳴り声が聞こえてきます。
よくよく聞くと、私ではなく、娘に対しある父兄が怒鳴り付けているようです。
娘の受験勉強に差し支えが出るから、門限を守って欲しい。
冷静に主張すれば、この母親はこう述べたかったのでしょう。
まともな自己主張さえ出来ない母親を持った子は可哀相です。
その電話は、怒りの矛先を我が娘に向けた、こういう訳です。
怒りは怒りを産みます。聞いている私の中にも沸々と怒りが沸いてくるのがわかりました。
私は録音開始ボタンを押し、内容を録音しながら言いました。
「もしもし?あなたの声は今録音させていただいておりますからね。」
その時ちょうど娘が帰宅し、共に、内容を聴きました。
娘はすぐに誰の母親かを察知したようでした。娘は怒鳴り立てている母親の子と別れてきたばかりでした。
その後の娘は憔悴し切っており、簡単には眠れないようでした。
翌朝になり、やっと眠りについている娘を見て、私は会社へ行きました。
そして仕事を終え家路に着くと、娘はけだるそうに、ある告白をしました。
風邪薬の錠剤を全部飲んでやっと眠れたのだと。
彼女はこれまでも何度か過剰に薬を服用したり、リストカットを繰り返していました。
その度に私たち親子は、人生について、あるいは死について、沢山の事を話してきたのです。
私は静かに言いました。
「あなたの気持ちはわからないではない。あのお友達はお母さんから虐待を受けてもおるんやろう。だからあなたは彼女に対し、どう接したらいいのかもわからん。
ただね、あなたがその苦しみに負けて死を選ぶということは、あなたはお友達の事を心配する気持ちよりも、自分が苦しみから逃れたいという気持ちのほうが強いということなんよ。
わかる?人の為と書いて偽(にせ)と書く。偽善者のままであなたは自分勝手に死ぬ。それはあなたが本当に望む事なんかねえ?」
こんな問いかけが、母親としていかに相応しくないかは百も承知です。
しかし、ある程度覚醒しているこの娘ならば、この問いかけについて考え、自分なりの答えを見出だすと、私は信じていました。
「…そうやね。」
娘は答えました。
私は学校へ行き、校長に直接事実を伝えるために、こう言いました。
「娘は確かに弱いところがあるし、欠点もある。しかしだからと言って、他人から罵倒されるような覚えはない。
正常な対応一つまともにしきれない父兄が育てている子供が沢山いるような危険なところに、我が娘を預ける訳にはいかない。」
校長は話のわかる人でした。廊下をバイクで乗り回す生徒のいる荒れた学校を数年で変えた実績のある人物です。
「わかりました。」
校長はこう言いました。それからこう述べました。
「彼女にはこう伝言して下さい。
『絶対死ぬな!死ぬことはこの私が許さん!』
と。」
普段は穏やかな校長の見せた、本気と情熱でした。
それからおよそひと月後、件の母親が、学校の担任に泣きながら謝りに来たそうです。
しかし彼女はこれまで、私に対し、或いは私の娘に対し詫びに来た事は、一度もありません。
別にいまさらどうのこうのと言うつもりは全くありませんが、親のこのような背中を子供は真似ていくのです。
案の定、その子と娘は現在全く交流がありません。
それはごく自然な事です。
親から良心というものを学んでいない子と、義侠心と正義、勇気を学んでいる我が娘が相入れる筈などないのです。
その事件から3ヶ月後、気まぐれに学校に行った後、娘は突然こう言い放ちました。
「母、私、明後日受験するわ。明日受験料と印鑑持っていっとって。」
…かくして娘は今の高校に入ったのでした。
それから娘は学業とアルバイトを両立しながら、簿記や情報処理関連の資格の1級を次々と取りました。
そしてご多分にもれず、今は就職に難儀しています。
本人は至ってのほほんとしていますから、このままで行けば多分、今の大好きなアルバイトを続けて行くのでしょう。
就職の決まらぬ中、来月は東京に行くそうです。
…ライヴを見に(笑)
彼女は、自分が頑張って手に入れる事の尊さを、少し人とは変わったやり方で学んだのだと思います。
以下に掲載するコラムを読めば、きれいごとの教育がいかに脆く、欺瞞に満ちたものかがわかります。
私は母親として、「ただ」娘を信じてきただけです。
様々な汚さを体感するなかで、正義と勇気を学んだ娘を、私はとても誇りに思っています。
【産経新聞:「主張」より引用開始】
■公教育の現状 これでは子供が育たない(02/02)
先月下旬の日本教職員組合(日教組)の教育研究全国集会(教研集会)で、問題授業の一端が明らかになった。
佐賀市の小学校教師は、児童の考えを変えたことを誇らしげに報告した。将来の夢を「自衛隊に入り日本を守る」としていた児童が、授業の後には「自衛隊を含め一切の武力を放棄すべきだ」という意見になったという。
沖縄県の中学教師は、自衛隊の国際貢献を否定的に考えさせようとしたところ、生徒から「他国の人々を助ける」などプラス評価が出たことを嘆いた。
教科書などの記述が政府寄りの考えばかりだとし、「もっと反論できる資料を持ち込まないと」という。教師の政治的主張を一方的に押しつける授業がまかり通っている。子供がかわいそうだ。
領土問題も分かっていない。北海道の中学教師は、北方領土について教えているうち「どこの国の領土か分からなくなった」という。歴史的経緯もきちんと理解できていないようだ。日本固有の領土であることを教えられないようでは一体、どこの国の教師か。
「平和教育」などの分科会では、日本を悪者とする一面的歴史観や「戦争は怖い」と強調する授業の報告が相変わらず目立つ。千葉県の小学校では「『桃太郎』で退治される鬼の立場になって考えてみよう」と戦争を考えさせたというが、世界史や国際情勢を無視した自己満足でしかない。そもそも桃太郎は、勇気や正義を教える昔話だろう。
先人がいかに苦労して国を守ってきたか、そこを理解していない。それどころか新しい学習指導要領で重視される国や郷土を愛する心の育成、道徳教育充実を、「強制」などと否定する報告も変わらず少なくない。
日教組の組織率は低下が続き、26・6%(昨年10月)だ。しかし地域によっては高く、旧来体質から抜けきれない教師の影響が強い。新指導要領を骨抜きにした勝手な授業が行われないよう注視すべきだ。
民主党の支持団体である日教組は、教職員の増員や待遇改善に熱心な一方、教員免許更新制には反対で、教育改革の後退が懸念される。免許更新などで教師が不断に努力し、独りよがりの偏向した授業をなくすことこそ、公教育の信頼回復につながる。
【引用終わり】
こういう人達が、あなたのお子さんを愚民化させている事を、親御さんでいらっしゃるあなたがたはもっと真剣に考える時に来ています。
特に輿石氏を選出した山梨県、H2Oと揶喩される北海道、広島県、大分県の親御さんは、彼らによる現実味のない学校教育について、よりいっそう眼を光らせる必要があります。
きっかけはいじめです。仲間はずれから始まり無視、悪口、といじめは様々にエスカレートしていきました。
それは折しも、親と先生の懇親会と言う名の飲み会に、私だけ呼ばれなくなった時期と重なっておりました。
親の躾や教師の対応が、子供の考え方や振る舞いに影響を及ぼしたのであろうことは、想像に難くありません。
小学校、中学校ともに、市内では有数の教育に定評のあるところで、たいていの人は、
「その学校に預ければ安心ね。」
という答えが返ってくるような学校です。
その学校を、娘は拒否したのでした。
改めて学校側の対応を知ってからは、私は世間の物差しを一切捨て、娘に好きな事をさせる事に決めました。
もともとIQ135以上、これ、と、自分で決めた事はしっかり最後まで成し遂げる子だったので、私はそんな彼女をただ信じよう、そう思ったのです。
ただし、生活にあたり、いくつかのルールは定めました。
洗濯、料理などの家事、インターネットの利用時間、お小遣いの使い方に関する事などです。
彼女は、ホームページ作成やグラフィックデザインなどを独力で学び、試行錯誤しながら、自分なりの学習をしていました。
娘は高校受験にあたり、内申書に影響するのが中三1学期の出席日数と成績であることを聞き付け、
チャッカリと中三の1学期だけは登校し、オール1だった通知表をオール3にして持って帰ってきました。
中三の夏休みがそろそろ終わるという頃、偶然仕事を早くに終えた私は、一人で家におりました。
その時、一本の電話が入って来ました。
何やらひどくヒステリックな怒鳴り声が聞こえてきます。
よくよく聞くと、私ではなく、娘に対しある父兄が怒鳴り付けているようです。
娘の受験勉強に差し支えが出るから、門限を守って欲しい。
冷静に主張すれば、この母親はこう述べたかったのでしょう。
まともな自己主張さえ出来ない母親を持った子は可哀相です。
その電話は、怒りの矛先を我が娘に向けた、こういう訳です。
怒りは怒りを産みます。聞いている私の中にも沸々と怒りが沸いてくるのがわかりました。
私は録音開始ボタンを押し、内容を録音しながら言いました。
「もしもし?あなたの声は今録音させていただいておりますからね。」
その時ちょうど娘が帰宅し、共に、内容を聴きました。
娘はすぐに誰の母親かを察知したようでした。娘は怒鳴り立てている母親の子と別れてきたばかりでした。
その後の娘は憔悴し切っており、簡単には眠れないようでした。
翌朝になり、やっと眠りについている娘を見て、私は会社へ行きました。
そして仕事を終え家路に着くと、娘はけだるそうに、ある告白をしました。
風邪薬の錠剤を全部飲んでやっと眠れたのだと。
彼女はこれまでも何度か過剰に薬を服用したり、リストカットを繰り返していました。
その度に私たち親子は、人生について、あるいは死について、沢山の事を話してきたのです。
私は静かに言いました。
「あなたの気持ちはわからないではない。あのお友達はお母さんから虐待を受けてもおるんやろう。だからあなたは彼女に対し、どう接したらいいのかもわからん。
ただね、あなたがその苦しみに負けて死を選ぶということは、あなたはお友達の事を心配する気持ちよりも、自分が苦しみから逃れたいという気持ちのほうが強いということなんよ。
わかる?人の為と書いて偽(にせ)と書く。偽善者のままであなたは自分勝手に死ぬ。それはあなたが本当に望む事なんかねえ?」
こんな問いかけが、母親としていかに相応しくないかは百も承知です。
しかし、ある程度覚醒しているこの娘ならば、この問いかけについて考え、自分なりの答えを見出だすと、私は信じていました。
「…そうやね。」
娘は答えました。
私は学校へ行き、校長に直接事実を伝えるために、こう言いました。
「娘は確かに弱いところがあるし、欠点もある。しかしだからと言って、他人から罵倒されるような覚えはない。
正常な対応一つまともにしきれない父兄が育てている子供が沢山いるような危険なところに、我が娘を預ける訳にはいかない。」
校長は話のわかる人でした。廊下をバイクで乗り回す生徒のいる荒れた学校を数年で変えた実績のある人物です。
「わかりました。」
校長はこう言いました。それからこう述べました。
「彼女にはこう伝言して下さい。
『絶対死ぬな!死ぬことはこの私が許さん!』
と。」
普段は穏やかな校長の見せた、本気と情熱でした。
それからおよそひと月後、件の母親が、学校の担任に泣きながら謝りに来たそうです。
しかし彼女はこれまで、私に対し、或いは私の娘に対し詫びに来た事は、一度もありません。
別にいまさらどうのこうのと言うつもりは全くありませんが、親のこのような背中を子供は真似ていくのです。
案の定、その子と娘は現在全く交流がありません。
それはごく自然な事です。
親から良心というものを学んでいない子と、義侠心と正義、勇気を学んでいる我が娘が相入れる筈などないのです。
その事件から3ヶ月後、気まぐれに学校に行った後、娘は突然こう言い放ちました。
「母、私、明後日受験するわ。明日受験料と印鑑持っていっとって。」
…かくして娘は今の高校に入ったのでした。
それから娘は学業とアルバイトを両立しながら、簿記や情報処理関連の資格の1級を次々と取りました。
そしてご多分にもれず、今は就職に難儀しています。
本人は至ってのほほんとしていますから、このままで行けば多分、今の大好きなアルバイトを続けて行くのでしょう。
就職の決まらぬ中、来月は東京に行くそうです。
…ライヴを見に(笑)
彼女は、自分が頑張って手に入れる事の尊さを、少し人とは変わったやり方で学んだのだと思います。
以下に掲載するコラムを読めば、きれいごとの教育がいかに脆く、欺瞞に満ちたものかがわかります。
私は母親として、「ただ」娘を信じてきただけです。
様々な汚さを体感するなかで、正義と勇気を学んだ娘を、私はとても誇りに思っています。
【産経新聞:「主張」より引用開始】
■公教育の現状 これでは子供が育たない(02/02)
先月下旬の日本教職員組合(日教組)の教育研究全国集会(教研集会)で、問題授業の一端が明らかになった。
佐賀市の小学校教師は、児童の考えを変えたことを誇らしげに報告した。将来の夢を「自衛隊に入り日本を守る」としていた児童が、授業の後には「自衛隊を含め一切の武力を放棄すべきだ」という意見になったという。
沖縄県の中学教師は、自衛隊の国際貢献を否定的に考えさせようとしたところ、生徒から「他国の人々を助ける」などプラス評価が出たことを嘆いた。
教科書などの記述が政府寄りの考えばかりだとし、「もっと反論できる資料を持ち込まないと」という。教師の政治的主張を一方的に押しつける授業がまかり通っている。子供がかわいそうだ。
領土問題も分かっていない。北海道の中学教師は、北方領土について教えているうち「どこの国の領土か分からなくなった」という。歴史的経緯もきちんと理解できていないようだ。日本固有の領土であることを教えられないようでは一体、どこの国の教師か。
「平和教育」などの分科会では、日本を悪者とする一面的歴史観や「戦争は怖い」と強調する授業の報告が相変わらず目立つ。千葉県の小学校では「『桃太郎』で退治される鬼の立場になって考えてみよう」と戦争を考えさせたというが、世界史や国際情勢を無視した自己満足でしかない。そもそも桃太郎は、勇気や正義を教える昔話だろう。
先人がいかに苦労して国を守ってきたか、そこを理解していない。それどころか新しい学習指導要領で重視される国や郷土を愛する心の育成、道徳教育充実を、「強制」などと否定する報告も変わらず少なくない。
日教組の組織率は低下が続き、26・6%(昨年10月)だ。しかし地域によっては高く、旧来体質から抜けきれない教師の影響が強い。新指導要領を骨抜きにした勝手な授業が行われないよう注視すべきだ。
民主党の支持団体である日教組は、教職員の増員や待遇改善に熱心な一方、教員免許更新制には反対で、教育改革の後退が懸念される。免許更新などで教師が不断に努力し、独りよがりの偏向した授業をなくすことこそ、公教育の信頼回復につながる。
【引用終わり】
こういう人達が、あなたのお子さんを愚民化させている事を、親御さんでいらっしゃるあなたがたはもっと真剣に考える時に来ています。
特に輿石氏を選出した山梨県、H2Oと揶喩される北海道、広島県、大分県の親御さんは、彼らによる現実味のない学校教育について、よりいっそう眼を光らせる必要があります。